アクティブ・レンジャー日記
五穀豊穣、大漁を願う渡嘉敷大綱曳き
2018年08月08日こんにちは、渡嘉敷事務室の三石です。
旧暦6月25日にあたる8月6日、渡嘉敷島の渡嘉敷地区で、島の伝統行事大綱曳きが行われました。
沖縄では年中行事や祭祀は旧暦にしたがって行われる事が多く、
旧暦6月25日は米の収穫を感謝する「6月カシチー」の日です。(カシチーとはおこわの事で、この日は新米でカシチーを炊き、祖先とヒヌカン(火の神)に収穫の報告と感謝を表します。農作業が一段落するころ、沖縄各地で盛大な豊年祭や綱曳きが行われます。)
渡嘉敷島は豊富な水と亜熱帯気候という暖かい気象条件を活かし、稲の二期作が行われています。沖縄では稲作をしている所は限られているので、水田が広がる風景に驚かれる方も多いです。
大綱曳きでは、一期作目の刈り入れた稲わらを持ち寄り、渡嘉敷地区の東と西に分かれ区民総出で朝から綱をない、縒り合わせて大綱を作っていきます。
フクギの木陰でゆんたく(おしゃべり)しながら作業。暑い中、夕方まで綱作りは続きます。
夕方、渡嘉敷地区のメイン通りとも言える役場前に大綱が運ばれカヌチ棒(綱と綱を繋ぐ棒)が差し込まれると、鐘の音を合図に力の限り綱を引き合いました。
東が勝つと豊漁、西が勝つと豊作と言われています。
さて、今年の勝敗は・・・
カヌチ棒が差し込まれました。
島民から観光客まで沢山集まり、まだかまだかと待ちきれない様子。
いよいよ勝負開始です!
皆さん気合いが入っています。
結果は、東の勝利でした!今年は豊漁ですね!
歓声と祝いの旗頭が舞い、会場は熱気に包まれました。
東と西の旗頭が綱曳きをいっそう盛り上げていました。
子ども空手やエイサーの披露もあり、勝っても負けても最後はビールで乾杯です。
実は渡嘉敷島に長く住んでいながら、綱作りには一度も参加した事がないので、
来年はぜひチャレンジしたいと思います。