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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

外来植物オオキンケイギクの駆除活動が行われました。

2018年05月11日
野生生物課 鳥越 遥

みなさん、こんにちは。

今年の4月に九州地方環境事務所の野生生物課に、アクティブ・レンジャーとして着任しました、鳥越遥です。よろしくお願いします。

さて、3日間ほど降り続いた雨もあがった晴天の中、国土交通省熊本河川国道事務所が主体となって行われた、外来植物「オオキンケイギク」の駆除活動に協力してきました。

オオキンケイギクの花

オキンケイギクとは、北米原産の多年草で、5~7月にコスモスに似た黄色の花を咲かせます。見たことがある方も多いのではないでしょうか。もともとは、法面の緑化や観賞用として移入されましたが、繁殖力がとても強く、瞬く間に拡大してしまいました。定着してしまうと、在来の野生植物の生育を被圧してしまい、周囲の環境を一変させてしまうことから、「外来生物法」により平成18年2月に「特定外来生物」に指定されました。

今回の駆除作業には、熊本河川国道事務所職員の方を含め、約40名の方が参加されており、九州地方環境事務所からも協力の依頼を受けて4名参加させていただきました。

作業の様子

今回作業が行われた場所は、熊本県にある緑川水系加瀬川の河川敷です。

オオキンケイギクはその繁殖力の強さから、駆除も容易ではありません。種子だけでなく、地下茎から繁殖することもあるため、根から引き抜くことが効果的な駆除方法です。

作業前の様子

▲このように一面に咲いていたオオキンケイギクですが、

作業後の様子

あっという間に抜き取られました。

参加者も多くいたため、約2㎞弱にわたって咲いていたオオキンケイギクが、1時間ほどで駆除されました。

オオキンケイギクの駆除量駆除量2

▲3tトラックと軽トラックの計2台分の駆除量でした。

私たちの身近に意外と多い外来生物ですが、気が遠くなりそうな地道な作業も、協力し合うことで、楽しみながら作業もはかどるように感じました。

集合写真

もし、身近にあるオオキンケイギクを駆除したい、という方がいらっしゃいましたら、以下の手順で駆除及び処理作業をお願いします。

1、種子をつける前に、根から抜き取る。

2、外来生物法により特定外来生物となっているオオキンケイギクは、生きたまま運ぶことが禁止されているため、2、3日天日にさらして枯らす。※特に種子をつけたものは、種子が拡散しないよう袋に密封した状態にする。

3、枯らした後、各自治体のゴミ分別方法に従って処分する。

オオキンケイギクについてより詳しく知りたいという方は、以下のページを参考にしてください。

http://kyushu.env.go.jp/wildlife/mat/m_2_3.html

九州地方環境事務所では、オオキンケイギクのチラシを制作し、駆除などに関しての普及に努めています。

オオキンケイギクチラシ(728KB)