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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

冬のやんばると小学校とのクイナ調査【やんばる地域】

2018年02月17日
やんばる 皆藤琢磨

やんばる自然保護官事務所の皆藤です。

やんばるでは夜間に10度を下回る日が多くなってきており、とても寒い日が続いています。

外温動物であるカエルやイモリといった両生類は、繁殖の時期にさしかかっており、ひっそりと、しかし活発に活動している種もいる一方で、内温動物にはやはり寒さがこたえるのか、猛禽類の救護が非常に増えております。

もし弱っている鳥などを見かけたら、まずは当センターか、最寄りの野生生物ドクター(http://okijyu.jp/yaseidoubutsuhogo.html)までお問い合わせください。

路上でうずくまっているところを救護されたリュウキュウオオコノハズク(2018年2月17日撮影)

▲路上でうずくまっているところを救護されたリュウキュウオオコノハズク(2018年217日撮影)

さて、毎年この時期には、国頭村の小学校5校、東村の小学校1校の各生徒さんたちと一緒に、ヤンバルクイナのプレイバック調査を実施しています。集落放送から、ヤンバルクイナの鳴き声を流し、鳴き返してきた野生のヤンバルクイナの数や方向を生徒の皆さんと一緒に記録します。毎年1回、各集落のどこにどれくらいのヤンバルクイナが生息しているかを調べることで、年ごとの生息状況の傾向を推し量る目安として、各学校の総合学習等で活用して頂いております。

地図を前に、各班の調査結果について話し合う生徒さんたち(2018年2月6日撮影)

▲地図を前に、各班の調査結果について話し合う生徒さんたち(2018年26日撮影)

この調査はもう10年以上前から継続されてきており、各校で立派なデータが蓄積されてきています。生徒さんたちもだいぶ手慣れている様子です。調査方法や記録の取り方は、専門家の方々が実際に行っているヤンバルクイナの調査と同じ方法なので、大人になったとき、希少動物の保全に貢献してくれる生徒さんが出てきてくれると大変嬉しいな、と思います。