アクティブ・レンジャー日記
マングースバスターズ!
2016年08月05日うがみんしょ~らん!(こんにちは!)奄美野生生物保護センターの牧野です。今日は『奄美マングースバスターズ』についてご紹介します。
特定外来生物フイリマングース(以下、マングース)は、ハブや農作物を荒らすクマネズミの駆除を目的として、1910年に沖縄島へ移入された後、1979年には何者かにより奄美大島に持ち込まれました。しかし、人々の期待に反して、ハブやクマネズミではなくアマミノクロウサギやアカヒゲなどの希少種も食べます。
そのため、マングースを奄美大島から完全排除し、奄美の生きものたちを守ることを目的として、2005年に環境省がマングース防除事業を開始し「奄美マングースバスターズ」が結成されました。
結成した当時は12名でスタートし、2016年現在では41名の方とマングース探索犬で防除事業を行っています。
[マングースバスターズの集合写真]
今回はバスターズの皆さまが行っている、マングース捕獲わなの点検についてお話します。
マングースの捕獲わなは主に『筒わな』を使用しています。わなにはマングースを誘う餌として塩豚(豚の脂身を塩漬けしたもの)を付けています。そして筒わなが奄美大島全域を覆うネットワークの様に配置されています。
ですが、奄美大島の森林内で筒わなを見かけても触ってはいけません!不用意に触るとケガをする恐れがあります。
[森林内に設置してある筒わな]
バスターズはマングースが捕れているか確認を行う為、筒わなを点検してまわります。
[点検の様子]
私も実際に点検してみました。わなを近くで見て、触ってみると各部が緻密にできていました。
[点検に挑戦]
バスターズの皆さまと共に山に入ったことで、バスターズは時に雨にうたれ、毒蛇と遭遇しつつも、日々奄美の森の中で業務を遂行しており、奄美の生き物を守る事に対する気持ちの強さを感じました。
またバスターズは、山歩きに長けており、過酷な状況でも冷静な判断を行える方々ばかりです。そして、何より奄美の自然が好きな方が多いです。
[仕事を終えて滝で一休み]
奄美マングースバスターズはマングースの根絶を目指してこれからも頑張ります!