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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

自然の恵みを楽しもう!「ヤマモモジャムづくり」

2016年07月01日
五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。6月26日(日曜)鎧瀬ビジターセンターで開催された「ヤマモモジャムづくり」にスタッフとして参加しました。この時期になると、道路沿いや公園が赤い絨毯のようになっている光景を目にしたことはありませんか?きっと、ヤマモモです。見上げるとそこに常緑高木の赤い実があるかもしれません。幹は直立し、高さ25m程に生長する木もあるそうです!

 

左:ヤマモモの木。もこもこっとした枝振りが特徴のため、慣れると遠方からも確認できます。

右:生でも食べられる甘酸っぱいヤマモモの実

 参加者も収穫体験から実施するほうがより楽しめると思いますが、雑菌処理等に時間がかかるため、今回は事前にスタッフで準備しました。西海国立公園に位置する七嶽神社へ向かう登山道入口や玉之浦湾に面した自然林で収穫作業を行いました。

 

左:完熟した実だけを選び、つぶさないよう、1個ずつ収穫

右:野生のヤマモモは、指先ほどの大きさです。

 高い枝に実るヤマモモを上向き姿勢で摘み取るため、休憩を取り周囲を見渡すと美しい自然に出会えます。今の時期は、ネムノキが心を躍らせます。


根元が白く先端が淡い虹色のグラデーションが可愛らしいネムノキの花

 収穫した実はまず真水で埃やゴミを洗い、次に実の中に潜んでいる虫を取り出すため塩水に一晩漬けます。塩分を抜くために何度か水洗いした後、傷んでいる果実がないか選別します。ここまでが下準備です。

 
左:何度も水洗いするスタッフ

右:木べらで裏ごしをし、種を取り出す参加者

 9名の参加者は、主婦の方が多く手作りに興味がある方ばかりでしたが、年齢層も幅広くジャム作りに手慣れた人もいればスタッフに1つ1つ手順を確認しながら進める参加者など様々でした。今回のような講座や、自然の中で活動するイベントがあれば参加したいという声を聞くことができました。
   

 
左:スタッフのアドバイスを受けながら和やかな雰囲気のヤマモモジャムづくり

右:自分好みの砂糖を加えた「ヤマモモジャム」の完成

 完成した瓶詰のジャムと大量に残ったヤマモモの実を持ち帰っていただき、参加者に喜ばれました。私も、自宅でヤマモモをジャムにしてみました。1個ずつ種を取り除く作業に手間がかかりましたが、野趣あふれる風味豊かな香りが家じゅうに広がり、美味しかったです。地元の方の話によると、ヤマモモはヤマモモ酒にすることが多いそうですが、コンポート(シロップ煮)にするのもおススメとのことです。果期は6月から7月頃までのようですので、皆さんも自然の恵みを楽しみませんか!