アクティブ・レンジャー日記
世界環境デー西海国立公園編
2016年06月23日「大バエ清掃」
世界環境デーに併せて西海国立公園の最北端にある生月島大バエ海岸の清掃を行いましたので、この時の様子、周辺で確認された鳥そして開花していた植物の紹介をします。九州本土と平戸島は平戸大橋でつながり、生月島は、平戸島の北に位置し、両島は生月大橋でつながっています。この場所は、更に生月島を縦走するように北上した最先端にあり、火山地形と海蝕崖から自然のエネルギーの大きさを感じることができる西海国立公園第2種特別地域です。この地形を利用した大バエ灯台(海上保安庁の呼び名は大碆鼻灯台)の螺旋階段を上がると目の前は大海原が広がる絶景が楽しめますが、全国でも上れる灯台は多くはありません。また、太公望にとっては、豊かな漁場として人気のスポットです。また、貴重な昆虫や植物の分布はもちろんですが、鳥の観察適地としても興味ある場所です。ボトルネックのような場所であることと北と南を行き来する渡り鳥達のルートになっているため春秋の時期は、本土では遠くの飛翔や声だけでしか確認されない種がここでは間近に姿を確認することができます。
「写真」美しい灯台です。歩道は、バリアフリーになっているので先端まで行く事ができます。
「写真」戦時中の砲台跡。大バエには南と西の2カ所にありました。実際使用もしたそうです。これはその中の一つの14センチ砲台跡。
「写真」東シナ海に面しているためかコバルトブルーの美しい色です
※「これからは清掃の様子」
「写真」この日は、曇天だったため作業がはかどりました。初めてのいない棒(てんびん棒)、うまいもんですね。板についてますね?(後方が、灯台下です)
「写真」こうなればプロですね。本業は漁師さんです。海を大事にしょうという気持ちが感じられます。この日は、風が強かったので変に重く足下が不安定になり危なかった。
トラックに乗せた漂着物が落下しないようにと漂着物の漁網をかぶせています。
この日、軽トラック2台が、4往復しました。
参加された方々の内訳
・平戸観光ウェルカムガイド
・平戸の自然文化研究会
・九十九島ボランティアガイド
・九十九島の会
・パークボランティア
・長崎県立大学国際ボランティア学生協会
・平戸市役所
各団体の皆様ご協力ありがとうございました。お疲れ様でした。
※「これからは、確認された鳥類の一部」
イソヒヨドリ♂
♂は瑠璃色で美しい鳥ですが、♀は大変地味な体色です。鳴き声も透き通るようなきれいな声です。特に春の繁殖期のさえずりは格別。
ホオジロ
聞きなしで、「てっぺん巣掛けたか」と鳴いているように聞こえます。
※聞きなし:鳥の鳴き声を人の言葉に置き換えて覚えやすくしたもの。
ミサゴ
魚を主食にしている猛禽類です。方言でビシャゴと呼ばれています。魚めがけてダイビングしたときのビシャという音にちなんで名付けられたようです。
ハヤブサ♂
断崖絶壁のキングです。
王者にふさわしい目つきですね。
近くにこんな顔の持ち主がいませんか?
※「これからは、開花していた植物の一部」
「かしわだんご」:お盆が近づくとアカメガシワの葉(で米粉を包み蒸して仏様にお供えします。おやつ代わりにも食べます。葉を集めるのは子どもの役目。出来るだけ大きい葉を探すのが大変でした。
スイカズラ
最初、花は白色ですが、黄色になっていきます。開花する時期が、ゲンジボタルの発生時期と重なります。花の臭いがするとホタルを思い浮かべます
※長崎県西海国立公園の情報発信をどんどんアップしていきますので、これから宜しくお願いします。