アクティブ・レンジャー日記
さわって、あそんで、学ぼう!イノーのいきもの観察会【石垣地域】
2016年03月22日3月5日は"サンゴの日"として、毎年石垣島では、3月5日を含む1週間を「石垣島サンゴウィーク」とし、その期間中は様々な団体がサンゴに関するイベントを開催しています。
石垣自然保護官事務所も石垣島サンゴウィークの企画として、3月12日(土)に、「さわって、あそんで、学ぼう!イノーのいきもの観察会」を開催しました。
イノーとは沖縄の方言で、「サンゴ礁に囲まれた浅く穏やかな海」、つまり礁池のことを指します。
当日は、国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開会式と事前学習を行った後、真栄里にある多田浜海岸という場所へ向かい、生き物観察を行いました。
▲開会式:国立公園について説明する齋藤保護官
この日は春の大潮で、海に到着すると、すでにアーサ(あおさ)を採りに来ている多くの人たちの姿がありました。このように、昔から島の人たちは、生活の場として海を利用しています。
▲アーサを採る島民の方々
いざ観察を始めると、みなさん生き物探しに夢中で、なかなか先へ進まない!といった様子でした。
箱メガネや網、スコップなどのアイテムを使って、フトユビジャコやタカラガイ、ナマコやヒトデ、中にはウミウシを見つけた参加者もいました。
▲見つけた生き物(クモヒトデ、フトユビジャコ、ハナビラダカラ)
普段見慣れている生き物たちでも、「口の位置はどこ?」「足はあるの?」「性別は?」「何食べているの?」等、ふと考えてみれば不思議なことでいっぱいです。観察中は、子どもから大人まで、「これはなに?!」「なんで〇〇なの?!」と興奮気味にあらゆる質問が飛び交っていました。
▲アオヒトデの管足について説明
海の生き物には、未だに分かっていないことが多くあります。
こういった好奇心や探求心を、たくさんの人に持ち続けてもらえたらいいなぁと思いました。
サンゴ礁の海はまさに学びの宝庫です。みなさんも是非、干潮の時間を狙って、お散歩がてら、海へ出かけてみて下さい。季節ごとに見せる海の顔、様々な生き物との遭遇、そして新しい学びがきっとあるはずです。