アクティブ・レンジャー日記
自然に親しむ集いを実施しました!【屋久島地域】
2015年10月06日みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
ここ数日屋久島はカラッとした秋晴れが続いております。
山もとっても気持ちのいいシーズンです!!
(と、日記を書いていたら大粒の雨が降り出しました。みなさん、屋久島に来られる際は雨具をお忘れなく。突然の雨は、日常茶飯事なのです。。。)
さて、そんな最高のお天気に恵まれた10月4日、「自然に親しむ集い~トロッコ道を歩こう!小杉谷の歴史ツアー~」を開催しました!
小杉谷とは、かつてヤクスギなどの木材の伐採・搬出などで生計を営む人々が暮らしていた集落で、縄文杉に向かう登山道の途中にあります。標高660m程の深い山の中です。
小杉谷集落については下記バックナンバー「パークボランティア活動報告①!屋久島地域」をご覧ください♪
↓↓
http://kyushu.env.go.jp/blog/2015/04/23/
講師は、屋久島国立公園パークボランティアの会副会長で、子ども時代を小杉谷で暮らした若松昭男さんです。
活動では、縄文杉登山の入口である荒川登山口から小杉谷集落跡地までのトロッコ道を、片道1時間ほどかけて歩き、集落跡地を巡って、当時の暮らしや小杉谷の歴史について若松さんに語っていただきました!
左:荒川登山口に置かれているトロッコ。
右:当時は木材の運搬や生活物資の運搬、集落の人々の足として走っていたトロッコ。現在は山のトイレの管理等のために、たまにトロッコ道を走ることがあります。
左:トロッコ道の途中にある製材所跡。
右:トロッコの修理場跡。地面に開いた穴は、トロッコの底を修理するために人が入る場所。現在の自動車整備工場と同じような施設が当時の屋久島の山にあったんですね(゜∪゜)!!
小杉谷小中学校跡地の手前には神社があり、急峻な石段を上ると社殿があります。当時は部活動の練習でこの階段を何往復もダッシュしたらしい...(゜Д゜;)
若松さんが、当時小杉谷中学校の校門につけられていた看板(※本物です)を持ってきてくださったのです!!小杉谷が閉山となった時、若松さんのお父さんが譲り受けたそうで、大変貴重な品の登場に参加者のみなさん、スタッフからは「お~!!」と歓声が上がりました。今も残る校門の看板がつけられていた箇所(型)に当ててみるとピッタリ!
学校跡地も説明を聞きながら見学しました。
左:校舎跡。
右:小杉谷小中学校の石碑。校歌が刻まれているそうですが、コケが覆い尽くして見えなくなっていました。
下の写真は給食室跡です。
左:かまど。
中央:かまど全体像。側面に薪をくべるための口があるのが分かります。
右:流し台。
ここでパンは焼けなかったらしく、里で焼いたコッペパンを、トロッコで小杉谷に運んでいたそうです。
小杉谷集落の最盛期は昭和35年頃で、その頃すでに多くの家庭にはテレビや冷蔵庫、電気風呂といった電化製品があったそうです。(テレビが全国の一般家庭に普及し始めたのは昭和34年頃。)
屋久島の深い山の中に最先端で裕福な暮らしがあったんですね!
他にもたくさんの小杉谷秘話を聞くことができました!
参加者のみなさんは屋久島の歴史をちょこっと深く知り、屋久島の魅力を再発見できたのではないでしょうか(^∪^)
貴重なお話を、どうもありがとうございました!
次回の自然に親しむ集いは...
「アサギマダラマーキング会」
日時:平成27年11月9日(月)9:00~12:00
参加費:200円
活動場所:尾之間、原地区周辺
申込期間:平成27年10月9日~10月30日
申込先:屋久島自然保護官事務所
TEL:0997-46-2992/FAX:0997-46-2977/E-mail: RO-YAKUSHIMA@env.go.jp
皆様のご参加をお待ちしておりまーす(^∇^)☆