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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

慶良間花便り10月号

2015年10月14日
慶良間 アクティブレンジャー 前山

はいたい!(こんにちは)

慶良間諸島国立公園から10月に咲く花を紹介します。

朝夕は少し涼しくなり、空が高く秋を感じるようになりました。

夏とはひと味違うケラマブルーの美しさも際立ちます。

 

ヘクソカヅラ アカネ科

白い筒状の4mm程の、花弁は白色、中心は紅紫色の小さい花がたくさん咲いている。

方言名はクサカンダ。
山地の林縁に生える多年生のつる草で、和名は全体に悪臭があることによる。

嗅いでみたがそこまで臭いとは思えない。

黄色く熟した実の汁は昔から、あかぎれやしもやけの薬として使われている。

慶良間では集落でもよく見られるので見つけたら嗅いでみてはいかがでしょうか??

 

ホソバワダン キク科

小さな黄色の花で花びらはタンポポのように先が切れた舌状花

方言名はンジャナ・ニガナ。
日本に自生するニガナとは別種。

海岸の岩場から山裾にかけて生育し、慶良間では道端や海岸沿いの岩肌によく見られる。

沖縄では古くから選抜・栽培化され健康野菜として水に浸してあくを抜き、おひたし、白和え等にして

食べられている。ビタミンCやカロテン・カルシウムが豊富で風邪の諸症状や胃腸にも良いとされ

薬草としても利用されている。

 

タイワンクズ マメ科

ハート型の緑の葉に囲まれた青紫色の花

方言名はマミハンジャ・マーミヌク・マミカンダー

奄美以南に分布する、つる性の多年生草本。

秋の七草の一つで、根から採った澱粉は葛粉、根を乾燥させたものは漢方薬の葛根(カッコン)。

台湾産葛根はタイワンクズの根を原料とするらしい。

慶良間では、林縁などに生い茂り刈り取られても、すぐにまた根に蓄えた養分を元に繁茂するが、

花は青紫色でとてもきれい。