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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

沖縄県の県鳥、ノグチゲラ

2015年09月24日
やんばる 藤田雄

みなさん、はいさい(こんにちは)。

やんばる野生生物保護センターより、アクティブレンジャーの藤田です。

皆さんは沖縄県の県鳥をご存じですか? それは先に紹介したクイちゃんたちヤンバルクイナ......では、実はありません。

沖縄県の県鳥、それはノグチゲラです。

放鳥され、林の木に飛び移ったノグチゲラ(2015年8月21日撮影)

ノグチゲラはキツツキの一種で、オスと幼鳥は頭が赤いのが特徴です。まるで赤い帽子を被っているようですね。キツツキですので、当然木を突っついて巣穴を掘ります。また、やんばるの森で耳を澄ますと、彼らが木を叩く、ココココココココ......という音が聞こえてきます。これはドラミングです。キツツキは、縄張りを主張したり、求愛のためにこのドラミングをします。木を楽器にしてラブソングを奏でるわけです。

先月、そんなノグチゲラが民家の窓にぶつかってしまいました。住民の方が、そのノグチゲラが飛べない様子を見てやんばる野生生物保護センターまで搬送して下さり、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄で治療を行っていただきました。その結果何とか命を助けることが出来ました。上の写真はその個体を放鳥した時のものです。

退院して放鳥現場に運ぶときはもうすっかり元気になっていましたが、むしろ元気があり余っているといわんばかりで、搬送用の段ボールが突かれて穴だらけにされていました。

同様の事故は今年6月にも発生しています。窓ガラスは透明ですから、鳥たちは風景が映り込んでいると、窓ガラスがそこにある、ということが分からなくなってしまい、ぶつかってしまうと考えられています。

これを防ぐには窓ガラスに鳥を描いたシール(バードセーバー)などを張っておくことが有効です(ポスターなどでも効果があります)。もし事故などが起こりましたらやんばる野生生物保護センターへのご連絡をお願い致します。

それでは、やんばるより藤田でした。