アクティブ・レンジャー日記
登山者の遭難防止に!インターネット版登山ルートマップの運用が始まりました。 【阿蘇地域】
2015年08月17日長梅雨がやっと明けたら、すぐ立秋になり雲海が見られるなど、清涼感を感じる風景に変化しています。朝晩は涼みやすく時折肌寒くも感じます。お盆期間中も多くの観光客の方がお見えになり、観光地も賑わっていたようです。
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さて、阿蘇山遭難防止対策協議会が取り組んでいる毎年恒例の登山ルート『烏帽子岳・杵島岳ルート』の点検に参加しました。併せて、7月31日からスマートフォンの衛星利用測位システム(GPS)機能を利用した登山遭難防止対策の運用が始まり、その試験も行いました。
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阿蘇山で遭難した場合を想定し、熊本県のホームページ(QRコードからもアクセス可)【阿蘇山登山情報】【現在地通報システム】に入って、空メールを送ると現在の位置情報などが県警に届くようになります。
また、【登山ルートマップ】に入ると地図上で現在地が確認でき、ルートから外れていないか確認することもできます。
しかし、濃霧や雨が降るなどの悪天候時や電波の状態によっては誤差が発生することもあります。
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試験中も、場所によっては繫がらなかったり、正確な位置が確定できなかったりしました。操作も慣れていない私にはちょっと難しく、送信までできませんでした。全国初のシステムなので、正確に運用できるように、これから不具合や課題を改善していくとのことです。
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それから、スマートフォンを利用して「登山届け」も提出できるようになりました。事前に届けを出すことができ、気軽に利用できる手軽さがいいと思います。
また、『登山届け記帳所』が、烏帽子岳・杵島岳の登山口に設置され、登山届けを提出してもらえるよう、新しいシステムの紹介と裏面には登山届けがついたチラシも作成し、記帳所に置いてあるので、登山の際には必要事項ご記入の上投函ください。
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登りやすいと言われている阿蘇山でも遭難事故は発生していますので、これくらい大丈夫と思わずにぜひ活用して、事故を未然に防ぐことにご協力お願いします。その他、気象情報や火山ガス、火山灰などの火山情報なども事前に確認して、気持ちよい登山をお楽しみください。