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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

犬田布岳(伊仙町)でアマミノクロウサギを確認!【徳之島地域】

2015年07月27日
徳之島 アクティブレンジャー 吉野

みなさん、こんにちは!

徳之島自然保護官事務所アクティブレンジャーの吉野です。

徳之島を含む奄美地方もようやく梅雨が明け夏本番を迎えました。

今回は、以前アクティブレンジャー日記内でご紹介しました

犬田布岳(いぬたぶだけ)に設置した自動撮影カメラを回収してきましたので、撮影結果を報告いたします。

犬田布岳は徳之島南部に位置し、標高約417m。伊仙町・天城町・徳之島町にまたがっています。犬田布岳は、周辺に林道等が通っていないことなどから、これまでの調査も不十分で、「現在もアマミノクロウサギが生息している」という確たる証拠がありませんでした。

また私自身も、何度か犬田布岳の登山道や沢を調査しましたが糞などのアマミノクロウサギの痕跡を見つけることは出来ていませんでした。

しかし、なんと今回設置していた自動撮影カメラがアマミノクロウサギの撮影に成功しました!!!!

【犬田布岳にて撮影されたアマミノクロウサギ】

自動撮影カメラは約4ヶ月間、犬田布岳南側の伊仙町内に設置していました。

1地点のみでしたが、成獣とみられる同一個体が5枚連続で撮影されていました。

環境省がアマミノクロウサギ保護増殖事業を平成16年に開始して以降、犬田布岳そして伊仙町内での分布確認は今回が初めてとなります。

徳之島の3つの町で唯一アマミノクロウサギの生息が確認されていなかった伊仙町にとってもとても嬉しいニュースとなりました。

今回の結果で、生息状況調査における自動撮影カメラの活用は有効であると改めて実感しました。

今後も調査を続け、新たな知見が得られるよう頑張っていきたいと思います。