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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

防災登山に参加してきました!【雲仙地域】

2015年06月01日
雲仙天草国立公園 アクティブレンジャー 瀬戸口

こんにちは!雲仙の瀬戸口です!

ここ最近の雲仙では、白ぶどうのようなぷっくり(o^^o)したお花、「シロドウダン」が雲仙のいたるところで咲いています♪

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(▲シロドウダン)

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雲仙地獄周辺のシロドウダン群落は国の天然記念物に指定されていて、噴気にも負けないツツジの仲間のお花です!

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さて、先日の5月22日、警戒区域に設定された平成新山の防災登山に参加してきました!普賢岳の平成噴火で誕生した平成新山は、立入が禁止されていますが、区域内の状況を防災関係機関で年2回調査をしているのです。(詳細はこちらをご覧下さい。⇒ http://kyushu.env.go.jp/blog/2014/06/11/

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防災登山に参加するのは、今回で3回目になります!

しかし、岩がゴロゴロで足場が不安定な平成新山の登山は、常に緊張の糸を張りながら岩場を這い上がるような全身運動の為、普段の登山よりも体力・神経ともに非常に使います(+_+)

2~3mサイズの岩がブロックのように積まれた状態で、動く岩も多く、隙間には全身がスッポリ入ってしまいそうです(+_+)

「油断禁物!焦り禁物!」と自分に言い聞かせ、一歩一歩登るように心がけています。

視察関係者の中でも、体力がある方や普段登山しなれている方でも足をすべらせる程、まだまだ危険な区域なのです(+_+)

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▲岩場の登山の様子(今回は九州地方環境事務所長も参加しました! ↑)

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頂上に到着すると、目の前には圧倒的な大きさのつの状の溶岩のかたまり(溶岩尖頭(せんとう))と噴気!"山も生きている!"と改めて迫力を間近に実感しました。これぞ、島原半島ジオパークの中核である平成新山の素顔です!

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(左:山頂の溶岩尖頭  中:九州大学が観測中!  右:別の角度からの溶岩尖頭)

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平成新山の頂上部では、普段から定期観測をされている九州大学の松島先生、国土交通省の方より、現在の火山活動状況の説明がありました。昨年度より、有毒な火山ガスのニオイは薄くなったように感じましたが、お話によると、、、、

・山頂部の温度は、昨年度より若干下がっている。(約87℃)

 しかし、地下では水蒸気が少したまっている可能性があり、水蒸気噴火の可能性がないとは言えない。

・頂上に乗った帽子状の溶岩部分(第11溶岩ローブ)が、噴火活動終息後の20年間で、

 約1m東側に動いている。

と、説明頂きました。最近、全国の火山が活発化しているようですが、平成新山も「絶対に安心」とは言えない状況なのです。

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(▲九州大学の松島准教授によるご説明)

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晴天に恵まれた山頂からの絶景は心を揺さぶるものがありますが、油断すると足をとられる足場の悪さに、気を張りつめながら、溶岩ローブや噴気孔の状況を見て回りました。

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実は時々、警戒区域に無断で入ろうとする登山客の方がいると耳にします。

非常に危険です!やめておきましょう!!(+_+)

レジャーで登るには、まだまだ危険な平成新山ですが、登るばかりが山の楽しみ方ではありません。平成新山は、九州本土全県から眺望できる雲仙岳の最高峰。島原半島の山麓の沿岸各地域はもちろん、有明海や橘湾から、更には対岸の360°各方面から、いろいろな表情が楽しめます。ぜひ、皆さんならではの平成新山の表情を見つけてみてはいかがでしょうか?間近で見る荒々しい表情とは違った、時には優しく、時にはカッコイイ表情が見られると思いますよ!(o^^o)

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(▲熊本市からの平成新山 撮影者:榊 光義氏)