アクティブ・レンジャー日記
よな、よな、よな【阿蘇地域】
2015年03月09日「今日はよな雨だけん やおいかんばいっ!」・・・と地元の方が話していました。
最近の阿蘇では地元の方と話していると、「よな」という言葉をよく耳にします。皆さん「よな」ってご存じでしょうか~?
火山に関係します、風に乗って空から降ってきます、黒いツブツブです・・・そう「火山灰」です!阿蘇地域では地元の方は火山灰のことを「よな」と呼んでいます、独特な言い方ですね。
阿蘇中岳では、昨年の11月25日に21年ぶりのマグマ噴火が起こり、3ヶ月が経ちましたが現在も噴火活動は継続中で、火口周辺約1kmは立入規制がかかっています。
マグマ噴火が起こってからは、地域の方との会話にも、「今日の噴煙は黒かね~!」や「白かね~!」「高く上がっとる」「阿蘇谷に流れよる」といった具合に、噴煙(火山灰)や風向きの様子に皆さん敏感になっていることが感じられます。
この3ヶ月のいろいろな噴煙の写真を紹介します。
白い噴煙の日もあれば、真っ黒でモコモコとキノコ雲のような噴煙もあり、日々変化があります。
ちなみに、白い噴煙の時は水蒸気だけと思われがちですが、しっかり火山灰も混ざっているそうです。白いからって油断は禁物です。
今年に入ってから、阿蘇地域では火山灰の活用が少しずつ広まっています。例えば、灰を詰めた小瓶や受験祈願お守りの"頑張る灰(バイ)"の限定販売、火山灰を使って描く「よなアート」など・・・生活や農作業では厄介者な火山灰ですが、考え方によっては思い出になったり、楽しめたりもします。
先日、中岳火口から2kmちょっと離れている仙酔峡に行ってみると、川に流れ込んだ火山灰が様々な形を作り出していました。
火山灰は水と混ざると重く扱いにくくなりますが、様々な形があり、新しい発見でした!
自然が作り出す形は不思議で、とても美しい。
阿蘇山上を訪れる際や登山の際には、火山規制情報などについて最新の情報をご確認ください。