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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

2015年「世界湿地の日」名蔵アンパル自然観察会【石垣地域】

2015年02月23日
石垣 アクティブレンジャー 仲本

最近の石垣地域は、だいぶ冷え込む季節になりました。冷え込む時期と言っても気温は15℃程度と他の地域に比べるとかなり暖かいです。

さて、「世界湿地の日(Word Wetlands Day)」の2月2日を記念しまして、3回目となる「世界湿地の日」名蔵アンパル自然観察会を1月31日(土)に実施しました。講師にはアンパルの自然を守る会の島村さん(共同代表)にお願いしました。スタッフとして西表石垣国立公園パークボランティアのみなさんにもご協力いただきながら、無事に終えることができましたので、ご報告します。

【講師の島村さんによる解説】

当日は、あいにくの曇り空の天気で肌寒かったですが、名蔵大橋から見渡せる広大な干潟に下りて干潟の植物や底生生物を観察しながら、参加者の皆さんに楽しく自然とふれあっていただくことが出来ました。

観察会では、まず始めに講師の島村さんが幼い頃、身近にある植物で作成した遊び道具(チャンバラ、高飛び、凧揚げ)を持参し、ご紹介いただきました。参加した子供たちは遊び道具に興味津々といった感じで、欲しいといって持ち帰るお子さんもいました。また、観察時には島村さんが呼びかけて、参加者にマングローブに生育している植物を触ったり、香りを嗅いだりして色んな感覚を感じさせていました。葉の香りを調べた子供たちからは、「くさい」「いいにおい」というさまざまな声が聞かれました。きっと、普段、植物の葉を香ることはないはずなので、子供たちとって新鮮だったでしょう。

【殻にこもったオカヤドカリに息を吹きかける子供たち】

また、講師の島村さんはオカヤドカリに関しても、とても詳しい方です。海岸に生息しているオカヤドカリを探して、オカヤドカリが好む環境や種類の見分け方について解説していただきました。子供たちはオカヤドカリを手に取り、殻にこもってなかなか出てこないオカヤドカリを見ようと頑張って息を吹きかけていましたが、その姿はとてもかわいらしかったです。

【テリハボクの葉で飛行機遊び】

石垣島では、道路沿いの街路樹でよく見かけるテリハボクですが、葉は葉脈に沿ってきれいに手で千切ることができます。その特徴を利用して、島村さんが自宅の畑から採ってきたテリハボクの葉をみなさんに配布し、葉を飛行機の形にかたどり、だれが一番遠くへ飛ばせるか競い合いながら楽しみました。

今回、参加してくれた子供たちが、島村さんから教わった遊び方を参考に、身近にある自然のものから遊び道具を発明し、自然と親しんだ生活を送ってほしいとおもいました。