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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

阿蘇中岳 火山活動活発化!【阿蘇地域】

2014年12月03日
阿蘇
阿蘇くじゅう国立公園阿蘇地域の見どころの一つでもある「阿蘇中岳火口」。白い噴煙を上げる火口をのぞき込むことができ、地球の活動を直に感じられるので、火口周辺もたくさんの観光客で賑わっています。

火口縁へ続く歩道(規制が無いときは観光客で賑わう)

火山活動は穏やかな時と活発化する時を繰り返しており、今年の8/30からは活発化の兆候が見られたため、噴火警戒レベル「2」の火口周辺規制がかかっています。
※※噴火警戒レベル「2」とは・・・通常はレベル「1」で火口周辺(火口をのぞき込める場所)での観光が可能ですが、レベル「2」は火口からおおむね1km以内が立入禁止です。

火口から1kmの所にはゲートがあり、規制時にはそのゲートを閉め立入を禁止している。

現在も噴火警戒レベル「2」が継続されていて、火口見学できない期間が約3ヶ月経ちますが、噴煙の色や火口の雰囲気は見た目ではレベル1の時と大差のないような状況でしたが、ここ数日、目に見えて状況が変化しました。
11/25午前、火口の中で小規模な噴火が確認され、吐き出される噴煙は黒や灰色で、たくさんの火山灰が混ざっているようです。一時は空高く1000m以上まで上がり、量もとても多くなりました。
噴煙は風に流されカルデラの中はもちろん、外輪の外に隣接する自治体や熊本市内、大分県竹田市などまで広く降灰が確認され、空港も欠航が相次ぎました(現在は平常通り運行)。

私が阿蘇に関わり始めて2年8ヶ月ほど経ちますが、こんな状況の阿蘇山を見るのは初めてなので、すごく驚いていて、今後の火山活動がどのように変化していくのかとても心配です。
しかし、今のところ、噴火警戒レベル「2」のまま継続中ですので、火口から1kmより外には観光客も訪れており、迫力ある噴煙の様子をカメラに収めていました。

阿蘇山上を訪れる際や登山の際には、下記より火山規制情報についてご確認ください!
http://www.env.go.jp/park/aso/guide/regulation.html