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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

海の自然教室(米原)を開催しました。【石垣地域】

2013年09月11日
石垣
こんにちは、春口です。
8月はあっという間に過ぎてしまいました。9月に入ってから石垣島もだんだんと秋に向かっているのか、夜は涼しくなってきたように感じます。それでも湿度や日中の気温は相変わらずで、暑さが続く毎日です。

 石垣自然保護官事務所では、毎年「海の自然教室」を開催しています。今までのAR日記をご覧になっている方はこの行事の内容をご存じかもしれませんが、この行事では国立公園、また身近な海の体験を通して参加者やその周囲の人々に石垣の海の豊かさと大切さを知ってもらうことを目的としています。毎回スノーケリングによる観察会を行います。
8月25日(日)、国立公園の海域公園地区に指定されている米原海岸で「海の自然教室(米原)」を開催しました。「米原キャンプ場」が整備され、島内外の多くの利用者で賑わう場所です。昨年から、キャンプ場を管理する石垣市との共催行事としています。米原海岸はサンゴ礁の地形によって浅瀬が続きますが、岸よりに一部深場があり、比較的大型の魚や周囲とは違った生き物を観察することができます。

 今回の行事は募集定員20名に対して当日キャンセルも数件あり、結局参加者は7名。参加者が少ないのは寂しい反面、少人数制はたくさんのメリットもあります。
少人数制の一番のメリットは、やはりスタッフとの距離の近さです。今回も西表自然保護官事務所、そしてパークボランティアの皆さんにお手伝いいただき、参加者への案内をしていきます。今回は参加者7名に対してスタッフは全員で13名!陸上やカヌーでの安全係を除いても十分すぎるほどの人数です。予定ではグループに分かれて海の中を観察する予定でしたが、参加者一人ひとりにスタッフがつく、スタッフマンツーマンでの案内としました。おかげで参加者の皆さんには、それぞれのスノーケリングのスキルに応じて海と親しんでもらうことができました。



写真1.子どもにもスタッフがしっかり対応。一緒に参加したお父さんも安心の様子で、お子さんの近くで気ままに観察を楽しんでいました。


観察終了後は当初予定していたグループで集まり、案内してくれたパークボランティアの方々からのお話がありました。石垣の海のこと、米原という地域の特性、米原のリーフに広がっていたサンゴ、オニヒトデの大量発生や白化現象。私たち職員よりもっと長い時間石垣の海をその目で見てきたボランティアさんのお話に、参加者の皆さんはしっかりと耳を傾けていました。



写真2.観察後に海の中の様子やスノーケルについて振り返りました。感想から様々な話をするパークボランティアさん、さすがです。

今回の観察会を終えてアンケートを取ったところ、参加者の多くはスノーケリングの経験はあるものの、スノーケリングをする機会がないことがわかりました。また、安全面に不安があり、スタッフのいるなかで海に触れる機会を求められていると改めて感じました。この「海の自然教室」では気をつけるべき危険生物やスノーケルの使い方講習から行っていますので、自信がついたことだと思います。
 
海の自然教室は毎年2回を予定しています。次回の開催予定は9月29日(日)、国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターに集合し、近くの海の中を観察する予定です。島内にお住まいの方、島外の方もお待ちしていますので、安全で楽しい海との付き合い方を覚えてみませんか?問い合わせは石垣自然保護官事務所(0980-82-4768)、春口までお願いします。



写真3.観察できた魚の一種、サザナミヤッコの幼魚。この魚は子どもとおとなで体の模様が変わります。