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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

口永良部島清掃活動その②! 【屋久島地域】

2013年08月13日
屋久島
みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
前回の口永良部島活動報告その①から1ヶ月が経ってしまいました…。
しかし!その①を書いたからには、その②も書かなければ!!
ということで、遅れての報告になりますが、第二弾としてオオキンケイギクの駆除とサソリモドキについて報告します。

オオキンケイギクは、5月から7月にかけて鮮やかな黄色の花を咲かせるキク科の植物です。
九州各地の道端などでよく見られ、屋久島の県道沿いでもたくさんのオオキンケイギクが咲いていました。
一見コスモスに似たかわいらしい花ですが、自宅の庭や花壇に植えることはできません!
オオキンケイギクは、外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)の「特定外来生物」に定められており、栽培、運搬、販売などが禁止されています。
いったん定着すると周りの在来種の生育場所を奪ってしまい、日本の生態系に重大な影響を及ぼします。

このオオキンケイギクは口永良部島にも定着しており、今回の活動で一部を駆除することになりました。
島の方にもお手伝いいただき、空き地を埋め尽くすほどぎっしり生えたオオキンケイギクを抜いていきました。



左の写真はオオキンケイギク。右はオオキンケイギク駆除作業中の様子。

作業を進めていると、なにやらお酢のようなすっぱい臭いが辺りに漂ってきました。
気のせいかと思い、黙々と作業を進めていたのですが…やっぱり臭う!
一面に生えていたオオキンケイギクを抜き、地面が見えてきた頃、ついに犯人が現れました!
サソリモドキです!!


正式にはアマミサソリモドキ(Typopeltis stimpsonii )といい、九州南部から沖縄にかけて分布しています。
夜行性で昆虫や土壌動物を補食し、危険を察知すると、おしりから液を噴射します。
この液は、成分の80%が酢酸で、手や顔に着くと危険です。
作業中に漂っていたすっぱい臭いの正体は、サソリモドキが噴射した液でした。

大学時代を沖縄で過ごした私ですが、恥ずかしながらサソリモドキは1~2回しか見たことがなく、今回口永良部島で出会えて、改めてサソリモドキのフォルムに惚れ惚れしました。

今回の口永良部島活動では、登山道の標識の塗り直し等も行いました。



パークボランティアの方2名という少ない人数での活動で、様々なハプニングもありましたが、なんとか活動を終えることができました。
皆さん本当にお疲れ様でした!