アクティブ・レンジャー日記
富野小のコーラルウォッチ【石垣地域】
2013年08月06日
石垣
前回のAR日記で「接近中」とお伝えしていた台風7号は八重山地域を直撃しました。規模が大きかったため電柱はなぎ倒され、車はひっくり返り、地域によっては24時間以上も停電していました。もちろん電気系統は既に復旧していますが、市街地では窓をガムテープで補修した車が走っていました。
さて、台風が過ぎてしばらく経った7月23日(火)に石垣市立富野小中学校の小学生の皆さんとコーラルウォッチを行いました。富野小では、平成18年度と19年度の2年間、子どもパークレンジャー(JPR)の活動として地域の海に関する学習を行っており、平成19年度には日本で初めて学校の授業にコーラルウォッチを取り入れました。その活動はJPR終了後も学校の取り組みとして継続しています。さらに今年度からはPTAの方々が協力した新たな体制で実施するため、環境省職員もサポートすることになりました。今年度は5月に事前学習と1回目の調査を終えており、今回は2回目のコーラルウォッチとなります。
地域によって同じコーラルウォッチでも少し方法を変えています。八島小の児童と実施する真栄里海岸でのコーラルウォッチは、見つけたサンゴをランダムにチェックしています。一方の富野小ではチェックするサンゴを決め、毎回同じサンゴを調べます。適度な深場があり、特徴的な形のサンゴがたくさんある富野の海岸ならではの方法です。児童達と一緒になり、校長先生が調べるサンゴも決まっています。
3グループに分かれて行う富野小のコーラルウォッチ、今回私は高学年の担当となりました。児童にチェックするサンゴを覚えているか尋ねると「覚えてな~い」と少し気のない返事・・・。石垣の小学校は7月19日に終業式を終え、既に夏休み中。そんな中集まったので少しテンションが低めだったようです。それでも海に出てみると児童たちはちゃんと調べるサンゴを見つけてチェック。あまのじゃくな年頃なんですね。
調べたサンゴは前回の調査よりも色が濃く元気だったようです。気温が上がるとサンゴの健康度が少し落ちてしまうことが多いので、児童達は先生と一緒に「7月は気温が高いのになんで?」頭をひねっていました。(恐らく台風によって海水がかき混ぜられ、水温が下がったのでしょう。児童たちにはまだ内緒です。)
写真1.チェックするサンゴを見つけて早速調査。高学年となると手際がいいです。
コーラルウォッチの後は勝手に生きもの探しが始まります。今回のターゲットはウミウシ。女の子でも平然と手のひらに乗せてしまいます。ただ、ウミウシの種類によっては食べた生きものの毒をそのまま蓄える種類もいるようなので、不用意に触らないようにしましょう。
写真2.探すとたくさん見つかったムカデミノウミウシ
写真3.アオボシミドリガイでしょうか?でも触角が見当たらない・・・不思議です。
ご存じの方はぜひokironc@coremoc.go.jp(春口宛)までご連絡ください!
富野小では9月までの期間に月1回のコーラルウォッチを予定しています。夏場を中心に年に数回の調査を実施してきて7年目。これまで貯め続けた結果から、今年何かがわかるかもしれません。また、今後石垣のサンゴに大きなダメージがあった場合、最初に気付く小学生はきっとこの子達でしょう。モニタリングを根気強く継続している先生方にも感服します。私たちも自然の豊かさと海の楽しさを伝えつつ、サポートしていきたいと思います。
さて、台風が過ぎてしばらく経った7月23日(火)に石垣市立富野小中学校の小学生の皆さんとコーラルウォッチを行いました。富野小では、平成18年度と19年度の2年間、子どもパークレンジャー(JPR)の活動として地域の海に関する学習を行っており、平成19年度には日本で初めて学校の授業にコーラルウォッチを取り入れました。その活動はJPR終了後も学校の取り組みとして継続しています。さらに今年度からはPTAの方々が協力した新たな体制で実施するため、環境省職員もサポートすることになりました。今年度は5月に事前学習と1回目の調査を終えており、今回は2回目のコーラルウォッチとなります。
地域によって同じコーラルウォッチでも少し方法を変えています。八島小の児童と実施する真栄里海岸でのコーラルウォッチは、見つけたサンゴをランダムにチェックしています。一方の富野小ではチェックするサンゴを決め、毎回同じサンゴを調べます。適度な深場があり、特徴的な形のサンゴがたくさんある富野の海岸ならではの方法です。児童達と一緒になり、校長先生が調べるサンゴも決まっています。
3グループに分かれて行う富野小のコーラルウォッチ、今回私は高学年の担当となりました。児童にチェックするサンゴを覚えているか尋ねると「覚えてな~い」と少し気のない返事・・・。石垣の小学校は7月19日に終業式を終え、既に夏休み中。そんな中集まったので少しテンションが低めだったようです。それでも海に出てみると児童たちはちゃんと調べるサンゴを見つけてチェック。あまのじゃくな年頃なんですね。
調べたサンゴは前回の調査よりも色が濃く元気だったようです。気温が上がるとサンゴの健康度が少し落ちてしまうことが多いので、児童達は先生と一緒に「7月は気温が高いのになんで?」頭をひねっていました。(恐らく台風によって海水がかき混ぜられ、水温が下がったのでしょう。児童たちにはまだ内緒です。)
写真1.チェックするサンゴを見つけて早速調査。高学年となると手際がいいです。
コーラルウォッチの後は勝手に生きもの探しが始まります。今回のターゲットはウミウシ。女の子でも平然と手のひらに乗せてしまいます。ただ、ウミウシの種類によっては食べた生きものの毒をそのまま蓄える種類もいるようなので、不用意に触らないようにしましょう。
写真2.探すとたくさん見つかったムカデミノウミウシ
写真3.アオボシミドリガイでしょうか?でも触角が見当たらない・・・不思議です。
ご存じの方はぜひokironc@coremoc.go.jp(春口宛)までご連絡ください!
富野小では9月までの期間に月1回のコーラルウォッチを予定しています。夏場を中心に年に数回の調査を実施してきて7年目。これまで貯め続けた結果から、今年何かがわかるかもしれません。また、今後石垣のサンゴに大きなダメージがあった場合、最初に気付く小学生はきっとこの子達でしょう。モニタリングを根気強く継続している先生方にも感服します。私たちも自然の豊かさと海の楽しさを伝えつつ、サポートしていきたいと思います。