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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

今年もやってます!子どもパークレンジャー!【石垣地域】

2013年06月25日
石垣
 平成14年度から続いている「子どもパークレンジャー」が今年も行われています。八重山の小学校を対象に、調査体験や自然ふれあい活動を通して地域の自然、そして自然との関わり方を学んでいく子どもパークレンジャー。今年度は一昨年度から継続している石垣市立八島小学校5年生、石垣市立明石小学校に加え、平成18年度、19年度にも活動を実施した石垣市立富野小中学校の小学生を対象として実施します。今回は明石小での活動を紹介します。

 明石小では今年度、全児童を対象に海をテーマにした体験活動を実施します。昨年度の子どもパークレンジャーでは、「サンゴ」をテーマに3回の学習を実施しました。今年度は明石小学校独自の総合学習カリキュラム「明石っ子探検隊」の一部として位置づけています。この活動は身近な海をフィールドにした体験学習を通し、児童一人ひとりが独自にテーマを決めて調べ学習を行うものです。子どもパークレンジャーでは、児童達が一年間かけて学習する「明石っ子探検隊」のテーマを決めるための動機付けとして3回の体験活動を実施します。

 第1回目は5月2日(木)に屋内で3つのアクティビティーを行いました。1つ目は人と水の一番身近な関係である体の水分について考える「アクアボディー」、2つ目の「魚をつくろう」は、様々な魚の特徴を組み合わせてタイトルの通りオリジナルの魚を作り出す活動です。



写真1.「魚をつくろう」では体の模様、体や口の形、繁殖方法といった魚の特徴を混ぜ合わせています。このグループはマグロの模様でナマズの体、コイの口、カダヤシの繁殖方法を参考にします。一体どんな生きものが生まれるのでしょうか。



写真左上:それぞれの魚の特徴を組み合わせたら、生息場所も考えます。
  左下:写真1のグループが生み出した魚、「ロイシズ」と名付けられました。
 右上下:この2種類の魚は縞模様や口の大きさは真逆ですが、どちらもカラフルです。
右下の魚は海藻に卵を産む様子も描かれています。

そして最後は「サンゴ島会議」。このアクティビティーではサンゴ礁に囲まれた無人島に、ホテルや桟橋、ゴミ処理場や発電所などを建設するリゾート開発を計画してもらいます。どこにどのような施設を建設すれば利用者が自然を楽しみ、同時に環境への影響が少なくなるのか、自然との上手な付き合い方を考えてもらいます。低学年には難しい「サンゴ島会議」でしたが、高学年が上手にリードして計画図を完成することができました。
特徴的だったのが、「サンゴ島会議」で飛行場を作るなど開発に積極的なグループでも「発電所は風力発電にする!」とエコな生活を考えてくれていたこと。風力発電所の建設は、分かれた3つのグループ全てに共通していました。「発電所の建設」は決められていましたが、どんな発電所にするのか指定されているわけではありません。自然エネルギーを用いることは、児童達が独自に考えてくれました。子どもパークレンジャー3年目の中高学年の児童たちの中には自然を大切にする心、自然とうまく付き合っていく考え方が身についているようです。今年度最初の学習で、これまでの学習の成果を見ることができたことはとても喜ばしいことでした。

 今年度第1回目の子どもパークレンジャーは良いかたちで終わらせることができました。次回の活動では、海に出てシュノーケリングと調査体験を行います。詳細は次回のAR日記でご紹介します。ぜひご覧ください。