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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

未来を担う学生たち【奄美地域】

2013年04月09日
奄美
うがみんしょ~らん!(こんにちは!)
希少種の調査が集中する怒濤の3ヶ月が終わり、奄美野生生物保護センターに自然保護官が一人増え、新しい体制になって新年度がスタートしました。

↑オオトラツグミの調査の様子

 さて先日、大阪から高校生のお客様がいらっしゃいました。
大阪府立豊中高等学校の生物研究部の皆さんは、奄美大島の自然に興味を持ち、現在大きな問題になっているノイヌやノネコのフン分析を通して、それらが奄美の自然に与える影響を調べてくれています。
センタースタッフからのアマミノクロウサギの保護対策や世界自然遺産登録に向けての取り組みなどの講義のあとに、彼らが研究成果を発表してくれました。

彼らが調べた35個のフンに、なんと80.6%の確率でアマミノクロウサギやアマミトゲネズミ、ケナガネズミなどの希少種の毛や骨が入っていたということでした。
彼らの発表は、「ペットの犬・猫を捨てない、固有種や希少種の保護、貴重な自然を守るのもこわすのも人間」という言葉で締めくくられていました。
遠く離れた大阪の地で、このように奄美大島に興味を持ち、力になりたいと思ってくれている彼らに感激・感謝する一方で、この島が抱えている問題・課題を再認識させてくれた発表でした。

そのあと飼育しているマングースを見学し、アマミノクロウサギの生息状況調査の体験をしてもらいました。

↑マングースを見学する皆さんと説明する松田アクティブレンジャー

↑アマミノクロウサギのフンのカウントを体験
慣れない沢歩きに戸惑っているようでしたが、ケガもなくハブにも会わず、一安心して体験調査を終えました。

豊中高校の生物研究部の皆さんには、これからもがんばってほしいなと思いながら、自分もしっかり奄美の自然を伝えていかなくてはいけない!と気持ちも新たに今年度もがんばりたいと思います。