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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

アマミノクロウサギ調査in徳之島【奄美地域】

2013年02月05日
奄美
うがみんしょ~らん!
今日は、かなりの盛り上がりをみせている最新の話題からお伝えします。
「奄美・琉球」が世界自然遺産の登録候補地として暫定リストに掲載することが正式に決まりました!登録に向けて一歩前進です。

先月、徳之島でアマミノクロウサギの生息状況モニタリングを実施したのでご報告いたします。
この調査は、2007年から毎年行っています。決められた沢沿いを歩きながら、両岸で発見したアマミノクロウサギのフンを数え、新鮮さなどを記録します。今年は、生息数推定のために新たに11本の沢を追加し、合計31本の沢を調査しました。

↑フンを数えて、位置情報を記録します。

立て続けに島を襲った大きな台風の爪痕が残っており、倒木や土砂崩れが多く確認されました。沢が見えないほどに倒木が積み重なっていた場所もあり、くぐったり、乗り越えたり、斜面を登って迂回したりして、調査を行いました。
そんな酷い状況だった沢でも、アマミノクロウサギのフンを確認することができました。

↑根元の付近から折れた木

全体の印象として、昨年より確認できたアマミノクロウサギのフン数は少ない気がしました。近年全くフンが確認できていないエリアもあり心配です。きちんと結果がまとまりましたら、またご報告いたします。

今月は、奄美大島で同様の調査を行います。
こちらも台風の影響が残っていると思われますが、安全第一!でがんばりたいと思います。

今日の一枚:【オリイコキクガシラコウモリ】


沢沿いの防空壕あとと思われる穴で発見しました。フワフワの毛に覆われた体はゴルフボールくらいの大きさで、とても可愛いコウモリでした。
鼻から超音波を出すため、特徴的な形をしています。