アクティブ・レンジャー日記
「環境学習交流発表会」が行われました【石垣地域】
2013年01月11日
石垣
みなさんこんにちは。
今回は、前回のアクティブレンジャー日記の最後に少しだけ紹介した「環境学習交流発表会」についてお伝えしようと思います。
石垣島には、今年度の子どもパークレンジャーでサンゴ学習を実施した八島小学校、明石小学校や以前の子どもパークレンジャーをきっかけに継続してサンゴ学習に取り組んでいる小学校、また様々な機関と協力して環境学習に取り組んでいる小学校が多くあります。
しかし、それぞれの小学校がどのような環境学習を実施しているのか、小学校間、児童間で知る機会はなかなかありません。
そこで、各小学校の取り組みを一堂に会して発表することにより、サンゴ礁の海に関する環境学習についての関心や理解を深めようと先生方や学習に関わっているメンバーが企画し、11月30日(金)に石垣市内6つの小学校から総勢118名の児童が集まり、「環境学習交流発表会」が八島小学校の体育館で行われました。
一言で「サンゴ礁の海の環境学習」といっても、学校によって取り組んでいる活動のテーマは様々です。継続的にコーラルウォッチを実施している小学校もあれば、珍しい海草や地元民にとってはおなじみのシャコ貝など、海の生きものに焦点をあてている小学校もあります。また、発表方法も壁新聞やプロジェクターを使い、その中でもクイズの出題や劇を取り入れるなど、学校独自の工夫がたくさん見られました。
写真:学習発表の様子。他の小学校の児童が注目する中、堂々と発表していました。
全学年で発表を行った明石小学校の児童は、これまでの学習で学んだ内容と、学んでいくうちに浮かんだ疑問を児童たちが自ら調べ、劇やクイズにして全員で発表しました。また、参加した6校のうち唯一の大規模校である八島小学校の5年生たちは学習内容の発表だけでなく、サンゴ礁や身近な自然を守る大切さを伝える詩を全員で発表しました。この詩は、サンゴ学習を通して感じたことを児童一人一人が書き出し、児童の言葉を先生が繋げて作ったものです。印象に残ったので、この詩の一部を紹介します。
海。美しく、青く光る海。はるか昔から、人々の生命を支えてきた私たちの宝。
私達の住む沖縄の島々の周りには、サンゴ礁が広がっている。サンゴ礁があることで、私達に大きな恩恵を与えてくれている。
そんなサンゴ礁を私たちは大事に扱ってきただろうか。様々な原因により、今、沖縄の海は姿を変えつつある。
人間の豊かな生活のためにうばわれていく自然。このままでいいのだろうか。私たちの子孫は、そして、地球に住む生き物たちは、これまでと変わらぬ生活ができるだろうか。
私たちは今、直面する問題に真剣に向き合わなければならないと思う。
そして人々に伝えよう。私たちの未来のために、共に考えようと。
この発表で、八島小の児童たちは大規模校ならではのまとまりとエネルギーを見せてくれました。
写真上:八島小5年生による詩の発表。児童たちの力強い発表は迫力がありました。
写真下:明石小学校は赤土が海へ流れ出る様子を自分達で作った道具で再現し、注目を集めていました。
各学校の発表の後はみんなで給食を食べて交流し、環境学習交流発表会のプログラムは終了しました。後日、子どもパークレンジャーで関わった先生方に発表会のお話を聞いたところ、「他の小学校の学習内容や発表内容に驚かされた。」と同時に「自分達の学習を発表し、他校の児童の目を引くことで児童たちの自信に繋がった。」との感想をいただくことができました。
また、今後の取り組みとして八島小学校では全体での詩の発表を、明石小学校では今年度のサンゴ学習のまとめを、それぞれ学校の発表会で地域や保護者へ発表する予定とのことです。
子どもパークレンジャーや小学校の環境学習は、児童たちに地域の自然に目を向けてもらうきっかけ作りです。今回の環境学習交流発表会では、学校の取り組みを共有し、児童たちが関心を高める良い機会となりました。更に、この学習で学んだことを児童たちが発信することで、自然を大切にする心が地域全体へ浸透していくことでしょう。
地域で自然を守るための地盤を作り、更に環境学習の輪が広がるよう、今後もサンゴ礁の海の学習に協力していきたいと思います。
今回は、前回のアクティブレンジャー日記の最後に少しだけ紹介した「環境学習交流発表会」についてお伝えしようと思います。
石垣島には、今年度の子どもパークレンジャーでサンゴ学習を実施した八島小学校、明石小学校や以前の子どもパークレンジャーをきっかけに継続してサンゴ学習に取り組んでいる小学校、また様々な機関と協力して環境学習に取り組んでいる小学校が多くあります。
しかし、それぞれの小学校がどのような環境学習を実施しているのか、小学校間、児童間で知る機会はなかなかありません。
そこで、各小学校の取り組みを一堂に会して発表することにより、サンゴ礁の海に関する環境学習についての関心や理解を深めようと先生方や学習に関わっているメンバーが企画し、11月30日(金)に石垣市内6つの小学校から総勢118名の児童が集まり、「環境学習交流発表会」が八島小学校の体育館で行われました。
一言で「サンゴ礁の海の環境学習」といっても、学校によって取り組んでいる活動のテーマは様々です。継続的にコーラルウォッチを実施している小学校もあれば、珍しい海草や地元民にとってはおなじみのシャコ貝など、海の生きものに焦点をあてている小学校もあります。また、発表方法も壁新聞やプロジェクターを使い、その中でもクイズの出題や劇を取り入れるなど、学校独自の工夫がたくさん見られました。
写真:学習発表の様子。他の小学校の児童が注目する中、堂々と発表していました。
全学年で発表を行った明石小学校の児童は、これまでの学習で学んだ内容と、学んでいくうちに浮かんだ疑問を児童たちが自ら調べ、劇やクイズにして全員で発表しました。また、参加した6校のうち唯一の大規模校である八島小学校の5年生たちは学習内容の発表だけでなく、サンゴ礁や身近な自然を守る大切さを伝える詩を全員で発表しました。この詩は、サンゴ学習を通して感じたことを児童一人一人が書き出し、児童の言葉を先生が繋げて作ったものです。印象に残ったので、この詩の一部を紹介します。
海。美しく、青く光る海。はるか昔から、人々の生命を支えてきた私たちの宝。
私達の住む沖縄の島々の周りには、サンゴ礁が広がっている。サンゴ礁があることで、私達に大きな恩恵を与えてくれている。
そんなサンゴ礁を私たちは大事に扱ってきただろうか。様々な原因により、今、沖縄の海は姿を変えつつある。
人間の豊かな生活のためにうばわれていく自然。このままでいいのだろうか。私たちの子孫は、そして、地球に住む生き物たちは、これまでと変わらぬ生活ができるだろうか。
私たちは今、直面する問題に真剣に向き合わなければならないと思う。
そして人々に伝えよう。私たちの未来のために、共に考えようと。
この発表で、八島小の児童たちは大規模校ならではのまとまりとエネルギーを見せてくれました。
写真上:八島小5年生による詩の発表。児童たちの力強い発表は迫力がありました。
写真下:明石小学校は赤土が海へ流れ出る様子を自分達で作った道具で再現し、注目を集めていました。
各学校の発表の後はみんなで給食を食べて交流し、環境学習交流発表会のプログラムは終了しました。後日、子どもパークレンジャーで関わった先生方に発表会のお話を聞いたところ、「他の小学校の学習内容や発表内容に驚かされた。」と同時に「自分達の学習を発表し、他校の児童の目を引くことで児童たちの自信に繋がった。」との感想をいただくことができました。
また、今後の取り組みとして八島小学校では全体での詩の発表を、明石小学校では今年度のサンゴ学習のまとめを、それぞれ学校の発表会で地域や保護者へ発表する予定とのことです。
子どもパークレンジャーや小学校の環境学習は、児童たちに地域の自然に目を向けてもらうきっかけ作りです。今回の環境学習交流発表会では、学校の取り組みを共有し、児童たちが関心を高める良い機会となりました。更に、この学習で学んだことを児童たちが発信することで、自然を大切にする心が地域全体へ浸透していくことでしょう。
地域で自然を守るための地盤を作り、更に環境学習の輪が広がるよう、今後もサンゴ礁の海の学習に協力していきたいと思います。