九州地域のアイコン

九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

「海の自然教室」を実施しました【石垣地域】

2012年07月30日
石垣
石垣自然保護官事務所の年中行事のひとつに「海の自然教室」があります。今年度は7月1日に第1回を実施し、8月下旬に第2回の開催を予定しています。
7月1日の実施場所はサンゴセンター近くの真栄里海岸、八島小学校5年生が子どもパークレンジャーでコーラルウォッチを実施した場所です。ですが「海の自然教室」ではコーラルウォッチではなく、シュノーケルを使ってサンゴや海のいきものの観察を行います。今回の参加者は16名、ご家族やご友人、趣味でシュノーケルされている方など幅広い層の方に参加していただきました。

参加者の皆さんを事前に4グループに分け、各グループにはそれぞれ事務所の職員や国立公園のパークボランティアがつきます。パークボランティアが中心となり、それぞれのレベルに合わせてシュノーケルの使い方や海のいきものの説明、安全管理を行います。シュノーケル初体験の子どもたちには子どもの対応が上手なパークボランティアが、シュノーケルに慣れている方のグループには知識が豊富なパークボランティアがそれぞれのグループに付き、参加者のレベルに応じて海へと案内します。
経験者のグループはいきものの観察だけでなく、パークボランティアから観察したいきものの生態や海の中での役割などを学んでいきました。シュノーケルが初めての子ども達は、家族と一緒にシュノーケルの練習から始めます。慣れてきたら少しずつ深場へ移動し、サンゴや魚を観察していきました。



写真:まずは準備体操から。チーム毎に色のついた帽子を着けてもらいます。



写真上:シュノーケル経験者のグループ。パークボランティアが詳しく解説をします。
  下:シュノーケル初体験のグループ。バディシステムでお互いを気遣いました。観察中の機材の不具合やケガをしてしまった時にはカヌー係が対応します。




写真:真栄里海岸に広がるサンゴ。浮力とシュノーケルで深い場所でもじっくりと観察できました。

シュノーケルは海中を観察するには便利な道具ですが、きちんと使わないと事故に遭う恐れがあります。私自身、小学生の頃に救命胴衣を着けていたのにシュノーケルで溺れた経験があります。その時はまわりに誰もおらず、必死にもがいたことを覚えています。シュノーケルのみならず、自然の中で安全に楽しく活動するには正しい使い方と万が一の対処法を知り、保護者は子どもから目を離さないことが大切です。時に自然は脅威になりますが、上手に付き合えばたくさんの感動を与えてくれます。今回参加した皆さんは正しい使い方を覚えてくれたと思いますので、今度はご自身が案内役として家族や友人を連れて今後も海と親しんでくれることでしょう。

「海の自然教室」は8月下旬にも予定しています。実施日が近くなったら掲載しますので、ぜひシュノーケルの使い方、海との付き合い方を学んでみませんか。