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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

子どもパークレンジャー(石垣市立八島小学校第2回・石垣市立明石小学

2012年07月26日
石垣
AR日記「子どもパークレンジャー(石垣市立八島小第2回・石垣市立明石小第1回・第2回)【石垣地域】」

 前回のAR日記で子どもパークレンジャーの活動を「またご報告します」と書きましたが、あれから2ヶ月も経ってしまいました。その間に行われた子どもパークレンジャーは計3回・・・。ということで、これまでに行われた活動を報告したいと思います。
 
まずは八島小学校5年生対象の第2回子どもパークレンジャーから。6月5日に実施した名蔵アンパルでの干潟観察会です。名蔵アンパルはラムサール条約に登録されている干潟で、マングローブ林が広がっています。海水と淡水が混ざり合い、潮の満ち引きに影響されるマングローブ。満潮時はカヌーで、干潮時は歩いて観察することができます。今回は干潮時の観察で、マングローブ干潟ならではの独特のいきものや、いきもの達が作り出す不思議な光景を「アンパルの七不思議」と題して観察しました。
地面に刺さっている葉っぱ、不思議な形をした木の根、干潟に現れる小さな泥ダンゴ・・・児童達は泥だらけになりながら七不思議を見つけ出し、いきものを観察しています。四方に散らばったかと思うとまた集まってきて、カニやハゼを捕まえては自慢げに見せてくれました。

 不思議なものを見つけて観察する児童達の顔は生き生きとしていました。外に出て自ら体験することで、普段の勉強とはまた違う学習の場になったようです。遊びと近い感覚で自然と接することのできる学習が、また新しい関心を持ち、地元を大切にする心を育む機会になったと感じました。



写真左上:干潟に向かうためマングローブ林を抜けます。足はもう泥だらけです。
右上:干潮時は干潟が広がり、ゆっくり歩いて散策できます。
左下:七不思議のひとつ、「タコの足のような根」を持つヤエヤマヒルギ。
右下:児童達が捕まえたヒメシオマネキ。大きなハサミが人気でした。


 子どもパークレンジャーは、八島小学校だけでなく北部にある石垣市立明石小学校でも実施しています。明石小学校は全児童が20人に満たない小規模校で、児童全員が子どもパークレンジャーとして活動します。この学校ではサンゴに焦点を当てて学習しています。明石小学校でも2回、5月17日と5月23日に実施しました。
 
第1回は八島小と同じくサンゴについての学習。明石小もすぐ近くに海岸があります。パズルを完成させ、サンゴスケッチもじっくりと行い、その後の発表では児童達の素直な感想を聞くことができました。



写真左:児童全員で作成したサンゴパズル。作成時間の最短記録を出しました。
  右:サンゴから連想されるキーワード。赤文字はサンゴスケッチ後の感想です。

5月23日の第2回では近くの海岸でシュノーケルを使ってサンゴの観察です。大勢のスタッフが集まり、徹底した安全管理の中で開催されました。スタッフの皆さんは普段からガイドをしている方なので、児童達は楽しく安全に地元の海を知ることができました。



写真左上:明石小児童のために集まったスタッフ。多くの方にご協力いただきました。
  右上:まずはシュノーケルの練習から。浮き輪を使って無理せず練習します。
  左下:慣れてきたらサンゴの観察。シュノーケルにもだいぶ慣れたようです。
  右下:児童が観察したアオサンゴ群落。その他いろんなサンゴや魚が観察できました。


活動終了後の明石小の児童達の顔はやはり生き生きとしていました。これからもきっとそれぞれで海やサンゴ、石垣島の自然に関心を持ってくれることでしょう。ぜひ皆さんも、海や山など地域の自然と触れ合える場所へ遊びに行ってみてください。見慣れた景色でも少し視点を変えてみたり、焦点を絞ってみると新しい発見があるはずです。