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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

霧島錦江湾国立公園の入り口 【霧島地域】

2012年04月19日
えびの
こんにちは。皆様、お久しぶりです。
昨年度までは、阿蘇自然環境事務所のアクティブレンジャーでしたが、今年4月から、えびの自然保護官事務所のアクティブレンジャーとなりました、日高裕太です。
改めまして、よろしくお願いします。

前任者の柳田さんは、えびの保護官事務所のすぐ目の前にある「えびのエコミュージアムセンター」の解説員となられました。
早く仕事を覚えて柳田さんのようにバリバリ仕事をしたいと思います。

さて、霧島に赴任して最初にわいた素朴な疑問は、「霧島錦江湾国立公園の霧島地域の境界線は、現場でどこを通っているんだろうか?」というものでした。
阿蘇では、カルデラの内側がほぼ国立公園の区域だったので、境界線の位置が非常に分かりやすかったのですが、一方、霧島は多くの山々が連なる山岳の国立公園なので、境界線がどこを通っているのか、なかなかピンときませんでした。

それが、先日の現場パトロールの際にようやくはっきりとわかりましたので、写真でレポートします。
まずは、鹿児島県側からの入り口です。

鹿児島県側のエントランス標識

霧島市牧園町から国道223号線をえびの高原方向に少し進んだところにある、霧島温泉郷付近に設置されています。
まだ「霧島屋久国立公園」という以前の表記のままですが、この標識から先が、国立公園の区域内となります。

私は、この車道を毎日通勤に利用しているのですが、慣れない運転に集中しているせいか、森川自然保護官から教わるまで、全然気づいていませんでした(反省)。

続いて、宮崎県側の入り口です。

宮崎県側のエントランス標識と石碑

宮崎県小林市からえびの高原へと続く県道1号線沿いに設置されています。
わりと新しい「霧島屋久国立公園」の標識(平成21年度設置)と、苔むしたどこか歴史を感じる「霧島国立公園」の石碑(昭和37年設置)が対照的です。

この石碑に刻まれた【霧島国立公園】という名称は、霧島地域が初めて国立公園に指定された昭和9年から戦時中を含め、30年間にわたって用いられていた名称です。その後、昭和39年に屋久島や錦江湾が編入されて【霧島屋久国立公園】となり、今年の3/16には【霧島錦江湾国立公園】と【屋久島国立公園】に再編されています。

私は、雄大な時の流れを感じて、しばし立ち尽くして魅入ってしまいました。

ちなみに、地元の方の話によると「霧島新婚旅行」が流行していた時代には、この石碑は新婚ホヤホヤのカップルたちが記念写真を撮影する名スポットになっていたそうですが・・・いつの頃からか忘れ去られて雑草に埋もれた状態で放置され、昨年の夏に森川自然保護官が自然公園財団の方々と共に周りの雑草や鉄柱を取り払ってようやく見える状態にしたのだそうです。

かつて新婚カップルが並んだであろう場所には、おそらく太陽光が当たるようになって生えてきたスイセンが、とってもきれいに花を咲かせていました。

どこからが国立公園なのか気にとめながら、ぜひ霧島ドライブにお越しください。
「霧島国立公園」の石碑前での記念写真撮影はおすすめですよ!!