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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

身近な生き物展示in クイナ(917)の日まつり!【やんばる地域】

2011年10月07日
やんばる
10月に入り、昼はまだまだ日差しが厳しいやんばるですが、明け方は暖かい毛布が欲しくなるほど涼しくなってきました。
内地で夏を過ごしたアサギマダラやキセキレイ、サシバも続々とやってきています。
やんばるもいよいよ秋です。

10/6の國吉アクティブレンジャーの記事の続編(追加)になりますが、
9月17日は国頭村議会が2004年に宣言したヤンバルクイナ(917)の日です。
今年はヤンバルクイナ発見(新種認定)30周年という事で、「クイナ(917)の日まつり」が国頭村やんばる学びの森で9月17日(土)に行われる予定でした。

が、台風15号接近の予報のため、10月1日に延期となってしまいました。
今年の台風はどれも週末を狙ってやってくるので「週末台風」と皆さん呼んでいます。

待ちに待ったお祭り当日。
早朝、外にはどしゃ降りの雨音が鳴り響き、私はこのまま中止になってしまうのではと、ドキドキ心配していましたが、開催準備の時には雨も上がり、雲のおかげでほどよく涼しいお天気となりました。

今回の私のメインの担当はウフギー自然館でも行っている『身近な生き物展示』です。
ヤンバルクイナも多く生息しているやんばる学びの森は、とても豊かな自然にかこまれており、ウフギー自然館周辺とはまた違う生き物たちが沢山見られます。
前々日から生き物を採取して準備したところ、オキナワキノボリトカゲ・シリケンイモリ・リュウキュウカジカガエル・ナナフシ3種・ヤンバルクロギリス・クチキゴキブリ・ナナホシキンカメムシ・ヤンバルマイマイなど全部で約40種類の生き物を展示することができました。


すべて生きている物を展示しましたのでお客さま達は手に取ったり、動いている所を眺めたり、とても興味をもっていただきました。

特に人気があったのはオキナワキノボリトカゲです。
初めてオキナワキノボリトカゲを見る子供達は、
最初はおそるおそるさわっていましたがすぐに慣れて一緒に遊んでいました。


そんな楽しい雰囲気にヤンバルクイナの「クイちゃん」もやってきてくれました。
クイちゃんは環境省のロードキル防止キャンペーンキャラクターで、
クイナの日まつりのために特別出演です。
身近な生き物たち以上に人気いっぱいのクイちゃんでした。

お祭りは他にもウフギー自然館でおこなった、やんばる写真展2011の作品の展示や
國吉さん担当のクイズラリー、マングース探索犬のデモンストレーションなどのイベントや野生生物と共存していくための取り組みの紹介など盛りだくさんで、
お客さんからは「来て良かった。楽しかったよ。」という嬉しい言葉を沢山いただきました。

今回、『身近な生き物展示』で紹介した約40種類の生き物たちは、やんばるに生きる生物たちのほんの一部分に過ぎません。
やんばるの森の面積は狭いですが、様々な野生生物の宝庫です。そんな森にヤンバルクイナや、やんばるの人々は暮らし、自然の恵みをもらっています。

皆さんも来年の9月17日はヤンバルクイナを思いながら自然に親しんでみてはいかがですか?