九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
飯田高原を舞台に自然体験などを行う集中講座の一環で、大分大学の学生45名が、タデ原湿原のオオハンゴンソウの駆除に協力してくれました。
駆除を行ったのは、8月22日(8月24日更新日記をご参照)に駆除しきれなかったタデ原湿原の西端部。
引き抜き作業では数がありすぎて追いつかないため、当日は種子による繁殖を食い止めようと、種子部分の摘み取りをしました。
現在のオオハンゴンソウは、花弁が落ち、大量の種子を蓄えている状態です。
イチゴのような形で、ポツポツした中に種子が詰まっています。
1つひとつ慎重にカマで茎を切り落とし、ごみ袋に入れていきます。
「去年も来て全部引き抜いたのに、なんで…」
作業中、一人の学生がつぶやきました。
そう、ここは去年も大分大学の学生達で駆除(引き抜き)を行った場所です。
しかし、ふたを開けてみると今年は去年以上の群落が形成されており…
眼前に広がる光景を目の当たりにし、来年ここがどうなるのか、そして、タデ原湿原の中心部へと広がっていかないか、ということを考えてしまうと、頭が痛いです。
当日の活動で、視界で確認できる種子部分は減りました。
しかし、これは一時的な応急処置に過ぎません。
今後も様々な方と協力体制を維持して、前向きに根絶を目指して取り組んでいこうと思います。
学生のみなさん、おつかれさまでした!
※オオハンゴンソウは、外来生物法で「特定外来生物」に指定され、運搬・栽培・販売などが禁止されています。詳しくは、環境省ホームページ http://www.env.go.jp/nature/intro/ をご覧ください。