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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

ヤクシカの自動撮影 【屋久島地域】

2010年08月20日
屋久島
近年、ニホンジカの個体数増加に伴う生態系被害が、日本各地で報告されています。屋久島においても、ヤクシカの個体数増加に伴って生態系被害、農林業被害が出てきていると言われています。そこで、屋久島自然保護官事務所では、ヤクシカの活動時間や個体密度を推定するための基礎的な知見を得るために、ヤクシカの個体密度が高い場所に、生き物を自動で感知して撮影するカメラを設置しました。

今回は撮影された写真数千枚の中から、特に面白い写真を紹介します。


オスジカと子ジカを含む、ヤクシカ9頭写っています。牧場を囲うフェンス近くで採餌をしており、人と動物の行動圏が重なっていることが分かります。

ヤクシカは夜行性のため、ほとんどの写真は夜間に撮影されますが、たまに神経が図太い個体がいるようで、昼間撮影できる場合もあります。

ヤクシカだけでなくヤクザルも写ることがあります(写真右下)。その他、ノネコやカラス、コウモリなどが写ったことがあります。

電池が切れるまで、24時間休むことなく働き続けたカメラに負けないように、得られたデータをしっかりと解析して様々な対策に役立てたいと思います。