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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州いきものリレー ~屋久島の生物多様性(10)夜のいきものたち~

2010年06月25日
屋久島
屋久島は梅雨入りし、ほとんど毎日雨が降っています。屋久島の里部で17日~19日の3日間に490mmを越える降水量を観測しています(気象庁データ)。日本各地で大雨が降っているため、野外に出かける際は、細心の注意をはらってください。
さて、今回は普段あまり観察しない夜のいきものについてのお話です。夜は、私たちが思っている以上にいきものは活発に動いて、昼間の姿からは想像できない姿を見せてくれます。また光によって来る性質を利用すれば、効率よく観察することができます。



【和名】アマミナナフシ
【撮影日】2010年6月23日
【撮影場所】屋久島町安房
【食草】シロザなど
昼間はじっとして枝に擬態しているナナフシもばりばりと食事をしていました。


【和名】アオバハゴロモ
【撮影日】2010年6月23日
【撮影場所】屋久島町安房
【備考】アオバハゴロモの幼虫。学名(Geisha distinctissima
学名のGeishaは成虫の美しい緑色の羽を芸者さんの服に見立てたことによります。このふわふわっとした生き物は、アオバハゴロモの幼虫です。昼間は葉の裏や茎などにくっついてじっとしていることが多いのですが、夜は活発に動き回るようです。


和名】サワガニ
【撮影日】2010年6月23日
【撮影場所】屋久島町安房
屋久島のサワガニは夜になると木に登るようです。湿度が高い屋久島ならではのアクティブさを見せてくれます。

このように夜のいきもの観察は、昼間見られないような種や行動を観察することができます。ただし、安全には十分に気をつけてください、夜は見慣れた道も全く別のものに変えてしまいます。万全の注意を払って、いきものを観察してみてください。