雲仙天草国立公園 雲仙
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2017年10月17日雲仙天草国立公園雲仙地域パークボランティア新規募集!!【雲仙地域】
雲仙天草国立公園 雲仙 永峰 由貴子
こんにちは。雲仙自然保護官事務所の永峰です。
雲仙は、秋の訪れの金木犀の時期も過ぎ、朝晩の冷え込みも強くなってきました。
紅葉こそまだあまり見られませんが、周辺の木々が次第に色付き、着々と秋に向かっています。
山の上で空にも近く、空気も澄んでおり、夜空の星もとてもきれいです。
さて、そんな雲仙では、春に向けて(気が早いですが・・・)新たにパークボランティアとして活動してくださる方を大募集しています!!
まず、「パークボランティアって?」と思う方も多いと思います。
「パークボランティア」とは、私たちと共に、国立公園を適切に利用し、維持していくために、清掃活動や景観・自然環境の保全、公園を利用する方への指導などの活動に協力してくださる方々のことです。
ここ雲仙地域には、現在27名の方がパークボランティアとして参加してくださっていて、月に1・2回、公園地域内での清掃活動やミヤマキリシマの保全活動、看板の設置や整備、外来種の除去などの活動をして頂いています。
現パークボランティアの皆さまは、植物の名前に詳しかったり、山歩きが得意だったり、草刈りが得意だったりと特技をお持ちだったり、雲仙の自然を守るために何かしたいと意欲的に参加してくださったりと、とても頼りになる方々です!
少し今年の活動の様子も写真でご紹介します!
▲2017年5月30日 ごみゼロデーでの外来種の除去作業。
▲2017年6月16日 雲仙地獄での樹木の看板設置作業。
▲2017年8月2日 クリーンデーでの道路の清掃作業。]
▲2017年9月25日 田代原でのミヤマキリシマの保全活動。
ざっとこんな感じです!
今月も看板清掃と外来種の除去作業、来月はミヤマキリシマの保全活動と紅葉ウォークというイベントのスタッフなど、活動は多岐にわたります!
毎回必ず参加しないといけないわけではなく、ご自身の生活や体調に合わせて、自由に参加して頂けますのでご安心を。
登録に必要な条件は、以下の3点です。
・登録前に行われる研修会を受講できること。
(日時:平成29年11月26日(日)10:00ー12:00
開催場所:雲仙お山の情報館別館(長崎県雲仙市小浜町雲仙320))
・活動に支障のない健康な身体、登山や清掃活動に必要な体力を有すること。
・年間3日以上活動に参加できること。(月1・2回程度の活動があります。)
応募は、FAXまたは郵送で2017年10月31日(火)必着です!!
興味を持ってくださった方は、雲仙天草国立公園のホームページに、案内の詳細と応募用紙を掲載していますので、そちらをご覧ください。
たくさんの方のご応募を心よりお待ちしております!!
【雲仙天草国立公園ホームページ】
2017年08月30日仁田峠にて。 【雲仙地域】
雲仙天草国立公園 雲仙 永峰 由貴子
こんにちは。雲仙自然保護官事務所の永峰です。
セミの鳴き声と青い空、もくもくとした白い雲、そんな景色に夏を感じる日々ですが、昨年までの私の
夏の生活とは違うことがあります!
それは・・・クーラーが要らないことです!
雲仙自然保護官事務所は標高700mほどの雲仙温泉街に位置しており、下よりも4・5度ほど気温が低く
なるので、窓を開けて風が入ればとても快適です。
雲仙温泉街が地元の方は、家にクーラーが無いという方も多いらしいです。
雲仙の夏が初めての私は、毎日涼しい×2と感動しているのですが、ずっと住んでいる方からすれば、
今年は例年より少し蒸し暑いようです。
「ぬっか(暑い)。」と少し困り顔です。
さて、今回はそんな温泉街よりさらに上、標高約1100mの仁田峠に向かいました。
仁田峠は温泉街から車で約15分、標高1333mの妙見岳の山頂近くまでロープウェイで行くことができ、
島原半島を360度見渡すことができる絶景スポットです。
▲2017年8月23日(水)の仁田峠からの景色。
左の山が平成新山、下の町が島原市、その先の海が有明海。
ここから、妙見岳、国見岳、普賢岳に登ることもでき、日本で最も新しい火山である平成新山に一番
近づける登山道(普賢岳新登山道)にも行けるので、登山客にも大人気です。
個人的に、普賢岳新登山道はいろいろな見所があってかなりお気に入りです♪
それについてはまた今度!
さあ、今日の仕事は看板の整備です!
整備するのはこちらの看板。
▲仁田峠ロープウェイ切符販売窓口前の登山道情報。
真ん中の地図のところにガムテープで何か貼ってあるのが分かるでしょうか?
これをきれいに剥がして、地図に登山道に関しての注意喚起のシールを追加するのが今日の目的です。
この登山道、実は平成26年10月に大雨による登山道上部からの崩落があり、平成27年11月まで通行止め
になっていました。
それを再開するにあたり、注意喚起を追加した案内をガムテープで張り付けていたのですが、それの印刷
が薄くなり見にくくなってきていたので、この度見やすく整備することにしました。
▲作業前の看板。
まずはシール剥がしです。
すぐに終わるだろうと思っていましたが、ガムテープと両面テープの糊がとにかく剥がれません・・・。
30分経ち、1時間経ち、2時間経ち・・・シール剥がしとヘラと雑巾の3種の神器を駆使し、2時間半後、
シール剥がしが空になりました・・・。
あともう少しだったのですが、力任せに剥がすと看板を傷付けかねないので、無念ですが今回はここまで。
大事なところはしっかり見えるようになったので、そこに登山道に関しての注意喚起のシールを追加します。
▲作業後の看板。
▲注意喚起シール拡大。
④鬼人谷口から⑯霧氷沢分かれは注意喚起区間となっており、落石に注意が必要です。
崩落箇所では立ち止まらず、できればヘルメットをかぶって下さい。
大雨注意報や警報発表時は通行止めです。降雨直後の通行も控えて下さい。
ルールを守って、安心安全な登山ライフを楽しみましょう!
最後に、シール剥がし中に、看板の隣に出現した写真スポットを紹介します!
こちら、仁田峠ロープウェイのロージーです!
▲雲仙ロープウェイ顔出しパネル
このロープウェイ、なんと今年で60歳!還暦を迎えられました!
おめでとうございます!
歴史のある雲仙ロープウェイで、開業以来手動式を採用しており、今でも長い訓練を経て筆記や実技の
社内試験に合格した運転員さんが手動で運転しているそうです。
ゴンドラを揺らす風の強さや、重さに影響を与える乗客数を考慮して、スピードやブレーキのタイミングを
運転手さんが計り、最速毎秒3.6mの速さでゴンドラを上手に運行しているとのこと。
さらに驚きなのが、ロープウェイの電源は上の到着駅にあるため、毎日毎日、朝はロープウェイの電源を
入れるために徒歩で山を登り、夕方は電源を切って徒歩で降りるそうです。
安全運行を維持し続けて60年、すごいことです。
皆さま、ぜひ、ひと時の空中散歩を楽しみに仁田峠にいらして下さい。
追記:ちなみにロージーは赤いちゃんちゃんこを着ているそうです!
2017年08月18日雲仙のミヤマキリシマを守る。【雲仙地域】
雲仙天草国立公園 雲仙 永峰 由貴子
はじめまして。
平成29年4月から、雲仙自然保護官事務所でアクティブレンジャーをしています。
永峰です。よろしくお願いします。
さて、皆さま、「ミヤマキリシマ」という植物をご存知でしょうか?
九州ではかなりメジャーな花なので、そんなことを聞くと何を今さら、と言われそうですが軽く説明させて下さい。
▲ミヤマキリシマ
「ミヤマキリシマ」は、九州各地の高山で見られるツツジの一種で、花期の5月にはピンク色の花が山一面に広がる景色が見られます。
平地で見られるツツジよりも、葉っぱも花も小さいのが特徴です。
毎年この花を見るのを楽しみにしている方も多く、私が雲仙に来たばかりの頃は、いろんな方から「ミヤマキリシマはいつが見ごろなの?」と聞かれました。
雲仙市の花にも指定されていて、地元の方からは「雲仙つつじ」とも呼ばれて親しまれています。
さて、そんないろいろな方から愛されるミヤマキリシマですが、雲仙では昔に比べるとその数が減って来ています。
なぜかと言うと、放牧が減ってきているからです。
かつて島原半島の山岳地域では、牛馬の放牧が行われており、広大な草原が広がっていました。
牛や馬は生えてくる草や木の芽を食べましたが、毒があるミヤマキリシマの葉は食べなかったため、ミヤマキリシマは草原の中で生き残り、群落を作っていたのです。
しかし、近年、馬の需要が減り、牛が牛舎で飼われるようになってきて放牧が減っていくと、今まで牛や馬が食べていた草や木の芽が大きくなっていきました。
それらはどんどん大きくなり、ヤブになり、森になろうとしています。
そうなってしまうと、ミヤマキリシマは他の植物の成長に負けてしまって、光に当たることができず、枯れてしまいます。
そんな、「放牧という人の営み」と「ミヤマキリシマという自然」が両立する素晴らしい環境を、このまま衰退させてはいけないと、雲仙の「田代原」ではNPO法人「奥雲仙の自然を守る会」の皆さんが日々活動をされています。
「田代原」は雲仙地域の中で唯一、放牧によってミヤマキリシマが保たれている場所なのです。
▲「田代原」の放牧草原とミヤマキリシマ。人懐っこく、近付くと寄ってきたりもします。
しかし、牛の放牧頭数は減ってきており、田代原でも放牧だけでのミヤマキリシマの維持は困難で、人の手で草刈りを行っています。
その活動に、雲仙のパークボランティアも参加させて頂いています!
去る7月23日(日)も、燦々と降り注ぐ太陽のもと、雲仙パークボランティアと奥雲仙の自然を守る会、長崎大学の有志の方たちで、ミヤマキリシマ周辺の草刈りを行いました。
この時期の草は本当に元気な上に、トゲのあるものやツタ状のものも多く、間違ってミヤマキリシマを傷付けてしまわないように注意しながらの作業でしたが、普段から活動されているNPO法人「奥雲仙の自然を守る会」の皆さんは慣れた手つきでどんどん草を刈っていました!
大学生の方ももくもくと作業を頑張っていて、周りにも気を利かせてすごくよく働いていました!地元の若い人たちが、こうして一生懸命頑張っている姿はとても頼もしかったです!
▲作業の様子。炎天下の中、皆さん集中して頑張っています!
▲九千部岳と刈った草の山の前で集合写真。皆さん、いい顔をされています。
こういった保全活動は一人の力では続けていけません。
もっとたくさんの方に、興味を持って参加して頂けたらな、と思います。
NPO法人「奥雲仙の自然を守る会」は、日々さまざまな自然体験や農業体験、イベントなどを行っています。興味のある方は、ぜひホームページをのぞいてみて下さい!
【NPO法人「奥雲仙の自然を守る会」ホームページ】
【NPO法人「奥雲仙の自然を守る会」Facebookページ】
2017年02月02日島原半島で行われているの環境保全の取り組みのご紹介
雲仙天草国立公園 雲仙 羽澄美枝子
こんにちは、雲仙自然保護官事務所の羽澄です。
今回は、島原半島の中で行われている環境保全の取り組みを、いくつかご紹介したいと思います。
平成28年11月の12日と13日に田代原草原で環境フィールド演習が行われました。長崎大学環境科学部・九州郷づくり共助ネットワーク・奧雲仙の自然を守る会の共催です。雲仙自然保護官事務所も参加してきました。1日目は遊々の森の植生調査や地形調査等を班別に行いました。そしてこの場所を環境教育の場としてどの様に活用していけるかを話し合い、フィールド活用マップを作成して、学生さんが発表をしてくれました。翌日はミヤマキリシマの咲く田代原放牧草原を維持するため、ミヤマキリシマを被圧している植物たち(トゲのあるものが多い)を除伐する作業を、全員で行いました。ここでは雲仙地域パークボランティアさんも、今年度7月と12月に除伐作業のボランティアを行っています。
牛も興味津々
柴刈り作業
放牧された牛たちによって維持されてきたミヤマキリシマの咲く草原は、昔はたくさんあったそうですが、今では田代原に存在するのみです。ここでさえ牛の数が足りなくて、人がこうして手助けをしないと、草原が維持できないのが現状です。
除伐作業の後、もっとたくさんの方が田代原にボランティアに訪れてくれるようにするにはどうすれば良いか、を考えるワークショップも行いました。キャッチコピーを作る(例:イチゴ狩りに行かないで、草刈りに行こう!)。手入れの質と回数を増やすために出来る工夫。ランドスケープセラピーをアピールする。いろんな切り口で(例えば、アピール動画を作成する。)SNS等を使って情報を発信する。など、たくさんのアイデアが出ました。若い学生さん達が幅広い世代の方々と一緒に、保全事業に積極的に関わってくれるのは、とても頼もしいものです。
発表風景
またプライベートでも、ボランティアとして参加した行事があるので、ご紹介します。長崎大学の「ながさき海援隊」という、長崎県各地で海岸清掃をするサークルがあります。彼らが今回島原半島の神代海岸にやってくることになり、地元の環境保全に関心がある方々数名と参加しました。拾ったゴミは、JEANという一般社団法人の「ゴミ調査・データカード」に沿って分類し、報告します。そしてそのデータを全国で共有して残しています。
長崎海援隊との清掃作業
神代海岸は、島原半島の中でもゴミが漂着しやすい場所のようです。海岸線には、果てしなくゴミが落ちています。プラスチック製の大きなゴミ(箱やサーフボード等)から細かくちぎれたプラスチック製品や野菜・漁具・空き缶・ペットボトルなど、種類は本当に多岐にわたります。途中、スナメリの死体も発見しました。 20人近くで作業しましたが、拾える範囲はほんの一部だけです。一緒に参加した親子の5歳の男の子が後に言った言葉が印象的でした。「一万人で拾えば、一度に全部拾ってしまえるよね!」
海岸清掃作業中
大学生と保育園児のふれあい
海岸に廃棄されたゴミが実際にどのような理由で害となるのかは、ここでは書ききれません。JEANのホームページには詳しく解説してあります。是非検索してみて下さいね。
このように島原半島の中でもたくさんの環境保全のための取り組みが行われています。ボランティアは参加してみると、いろんな事が学べて世界も広がるし、楽しい事の方が多いです。自分が楽しんで地域や地球の役に立てるなんて、素敵なことだと感じます。
2016年08月24日九州特産物リレー8月 ~島原半島のそうめん流し~
雲仙天草国立公園 羽澄美枝子
8月になってしまいましたが初めまして。雲仙自然保護官事務所のアクティブレンジャー 羽澄 美枝子です。九州特産物リレーの今月の担当となり、アクティブレンジャー日記をやっとスタートする事ができます。
島原半島は長崎県の中でも特に農産物の生産量が多い場所です。それは島原半島を形成してきた火山の歴史があり、その恵みのおかげです。それらの話はまた改めてお伝えしますね。今回は島原半島の流しそうめんをご紹介します。これもまた火山の恵みのたまものです。
まず、島原半島のそうめんの歴史からお話しします。有名な島原・天草の乱の結末を、私はこちらにに来てから知りました。一揆軍は、約3万7000人で原城に立てこもり、最後には全滅してしまったそうです。その結果島原半島の千々石断層より南部の集落のほとんどの住民がいなくなり、天草の一部とともに無人地帯が現れました。
そこで政府は日本各地から人を移住させようとし、全国から同じ文化風習を持った人々が地区ごとに入植し、多様な文化がモザイク状に分布する風土が形成されました。その中の小豆島から移住した人々が、素麺製造技術を持ち込んだようです。もう一つ、中国の福建省から渡ってきた技術者によって伝えられたという説もあります。どちらにせよ、湧水が沢山有り、きれいな水が豊富・雲仙岳から吹き下ろす乾燥した風・有明海の塩・肥沃な土地で栽培される小麦等、素麺製造に適した土地柄であったため、島原素麺は沢山作られるようになりました。そして、豊富にある湧水を利用した流し素麺が始まったのは自然の流れですよね。そう、島原半島には湧水が沢山あるのです。山の上の方から町中までいたるところに湧き出ています。
焼山湧水は、江戸時代の噴火(このときの溶岩は粘度が低いタイプであったそうです。今のハワイにあるキラウエアみたい。25年前の新しい平成新山噴火の溶岩は、粘度が高いタイプです。)で流れ出た溶岩の一番先端部分の下から湧き出ています。ここの水温は13度位で、湧水の中でもかなり冷たい方です。平成新山の噴火前はこの水をそのまま使って、自然の流しそうめんをしていたそうです。
そうめん流しのお店 丸テーブルの周りを水が回っています。
下にゆず胡椒。
そして今こちらの流し素麺屋さんの方式は、真ん中にある丸テーブルのまわりが丸く囲まれていて、いつのまにかそこに湧水がわき出てきて回り始めます。そこに素麺を流して食べるのです。湧水とテーブルをつないでいるのでしょうね。お店の池ではニジマスも沢山泳いでいます。薬味はネギとわさびだけでなく、島原半島特産のゆず胡椒もでてきます。ゆず胡椒の中身も知らなかった私ですが、こちらの新鮮な手作りの味を知ってはまっています。ゆず胡椒と流し素麺ははじめて食べましたが、最高に合います。この組み合わせ新しくないですか?
一枚岩の斜面を登ります。
先端はこんな感じです。
焼山湧水から山道を登って行くと、途中には小さな風穴がいくつかあって、穴からは涼しい風が吹き出てきます。そんな山道を登る事15分位で一枚岩と呼ばれる場所に到着します。ここは先ほどの流れ出た溶岩の上側先端部分です。そこからの眺めは絶景ですよ。海まで一気に見渡せます。
私もここに来てみてはじめて分かったダイナミックな自然と歴史、国立公園に最初に指定された訳がわかります。これからも意外と知られていない島原半島の魅力を伝えていきますね。
2016年03月28日フォトコンの後期優秀作品 決まりました!【雲仙地域】
雲仙天草国立公園 アクティブレンジャー 瀬戸口
こんにちは!
最近は、ウグイスの鳴き声に合わせてパソコンのキーボードを打つのにハマっている瀬戸口です!
雲仙岳でも色とりどりの花たちが咲き誇り、"春の訪れ"が感じられる季節になりました(*^_^*)
本格的な春も、もうすぐですね♪
▲左:ミヤマキリシマのつぼみ
右:現在、雲仙岳は"ユリワサビの絨毯"でいっぱいです♪
さて、雲仙岳百景Ⅱフォトコンの「後期の優秀作品」が決まりましたので、お知らせいたします!
(フォトコンテストの詳細はこちら⇒ http://kyushu.env.go.jp/pre_2015/post_17.html )
後期(12月~1月)に受け付けた応募作品から、サブテーマごとに4作品、優秀作品を選定しています。
まずは、サブテーマ①平野・干潟(佐賀・福岡)と雲仙岳。
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1.大坪 俊治氏『干潟の野鳥と雲仙岳』...佐賀県佐賀市(東与賀)より撮影
2.福田 幸夫氏『天空の蓬莱山』...佐賀県吉野ヶ里町(吉野ヶ里歴史公園)より撮影
3.加藤 光夫氏『出漁Ⅰ』...福岡県大川市より撮影
4.平河 剛氏『炭都から見える険しい雲仙岳』...福岡県大牟田市(潜塚古墳)より撮影
佐賀・福岡県内の歴史感じられる、地域文化と雲仙岳のコラボです!
続いて、サブテーマ②阿蘇山と雲仙岳。
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1.指原 孝治氏『くじゅうから望む雲仙』...大分県九重町(星生山)より撮影
2.日當 國親氏『遥か遠くに』...熊本県阿蘇市(草千里展望所)より撮影
3.中島 久宜氏『噴煙を上げる阿蘇中央火口丘』『熊本市街や有明海の海苔篊を従えて超然と聳える普賢岳』
...熊本県南阿蘇村(南外輪山大矢岳)より撮影
4.富安 一夫氏『薄明の月明かりに映える阿蘇山』『夜半の月明かりに浮かぶ冠雪の雲仙岳』
...熊本県熊本市(金峰山)より撮影
阿蘇山・雲仙岳の迫力ある表情を捉えた作品と、優しい表情を捉えた作品が選ばれています!
皆さんは、どちらの表情がお好みでしょうか?
最後に、サブテーマ③天草諸島と雲仙岳。
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1.榊 光義氏『4号橋のにぎわい』...熊本県上天草市(ホテルロマン館)より撮影
2.重野 貢一氏『天草松島より 西の涅槃像』...熊本県上天草市(高舞登展望所)より撮影
3.遠藤 剛氏『多幸泳ぐ島原湾』...熊本県天草市(道の駅「有明」付近)より撮影
4.下田 宗慶氏『最高の気分』...長崎県雲仙市(妙見岳付近)より撮影
お写真を拝見していると、なんだか旅行しているような気分になりませんか?♪
沢山の素敵なお写真をご応募頂きありがとうございました!
ご応募頂きましたお写真は今後九州地方環境事務所のホームページにて、ウェブ電子写真集"雲仙岳百景"として掲載させていただく予定です。
このページでは併せて、忘れ去られた雲仙岳の魅力的な風景や歴史を紹介致します。
また、このページの中には、なんと!『雲仙岳の七秘密』が、、、!4月中頃に公開予定です!どうぞお楽しみに~♪
ご家族・ご友人とご一緒にホームページにて、雲仙岳の秘密や意外な表情を探してみませんか?
フォトコンテストを通して、雲仙岳が島原半島の魅力をお伝えするだけでなく、九州各県の魅力をお伝えすることが出来るお山(存在)だということを、ご応募頂いたお写真・コメントに触れる中で、改めて実感することができました!私は、フォトコンテストで応募受付を担当していましたが、ご応募くださった方々とのやりとりを通して、「県内外の沢山の方々から愛されている"雲仙岳"は幸せものだなぁ~。」と感じた二年間でした♪
ご協力頂きました皆さまへ、改めて感謝申しあげます。
雲仙岳の魅力が、今後まだまだ発掘されることを、密かに願っています!\(^_^)/
2016年02月29日2015年10月3日のドラマ!?【雲仙地域】
雲仙天草国立公園 アクティブレンジャー 瀬戸口
こんにちは!雲仙では、寒波がまた到来し、「寒いな~温泉入りたいな~寒いな~」と呟いている間に、
早くも2月が過ぎ去ろうとしています。
もうすぐ春がきて、雪景色としばらくお別れになるのも寂しいなぁ~、と思っている瀬戸口です!
さて、AR日記でも何度かご紹介してきた「雲仙岳百景Ⅱフォトコンテスト」ですが、
1月末で応募受付が終了しました!ご協力いただきました皆さま、ありがとうございました!(*^_^*)
後期も沢山のお写真をご応募頂き、表情豊かな雲仙岳のお写真が沢山集まりましたよ~♪
これで、雲仙岳の魅力をより一層深くお伝え出来るようになったと思っています!
後期の応募作品は、前期・中期に引き続き、雲仙岳が大好きな雲仙地域パークボランティアの皆さんの
ご協力を得て審査を実施しました。最後の作品の審査まで「キレイか!すごか!」と声があがっていました。
近々、後期優秀作品を発表予定です。お楽しみに~♪
(雲仙地域パークボランティアによる審査の様子▲)
さて、今回のフォトコンテストでご応募頂いたお写真を整理していると、「あれ!?あれれ!?」と
気になる事実を発見しました!ヒントは【2015年10月3日】。
今年の秋~冬は、晴れの日が少なく、晴れの日でも霞がかかって雲仙岳が見えない日が多かったのですが、
その日は上空の空気が澄んでいて、雲仙岳の山頂部は雲がゼロ。その風景を撮影しようと、各地でカメラを
構えていた方がいらっしゃったようです。10月3日撮影の写真が9作品、応募されていました。
応募作品と、その他ご提供いただいた10月3日の作品(12作品)から、一部ご紹介致します。
●まずは、雲仙岳の北側の福岡県大川市から。
(撮影:加藤 光夫氏)
写真左側(東側)に低い雲がたなびいて、その下が霞んでいるのが分かるかと思います。
●北東側の大分県くじゅう連山(久住山)から。
(撮影:くじゅう・田中AR)
雲仙岳から約100㎞のくじゅう連山。雲に浮かんでいる島のようにも見えませんか?
●東側の熊本県の阿蘇草千里から。
(撮影:西尾 隆一氏)
阿蘇山(俵山)の奥の雲の上に、ひょっこりと見えているのが雲仙岳です。
●南東側の宮崎県 / 鹿児島県の霧島連山(韓国岳)から。
(撮影:岩元 正志郎氏)
100㎞以上の距離から、雲海越しに雲仙岳がみえるのです!
●最後に、島原半島上空から。
(協力:株式会社ソラシドエア)
北東~南東側から見えた雲海や霞が、手にとるように近くで確認できます。
この場で全ての作品をご紹介出来ないのは非常に残念ですが、各県様々な場所から少なくとも
10名が"2015年10月3日"に雲仙岳を狙っていたということが分かり、とても嬉しく思いました!
まさに、2015年10月3日のドラマ!\(^_^)/
雲仙岳に沢山の方々がカメラを向けられた、素敵な1日のご紹介でした~♪
2016年01月15日フォトコンの中期優秀作品 決まりました!【雲仙地域】
雲仙天草国立公園 アクティブレンジャー 瀬戸口
こんにちは、雲仙事務所の瀬戸口です!本年もよろしくお願いいたします。
前回の日記で「今冬、島原半島は暖かかね~」と呟いていましたが、今週に入って厳しい寒さが
続いております、、(+_+)そのかわり!2日続けて霧氷を見ることができました!
雲仙岳の霧氷は、車やロープウェイを利用して気軽にみることが出来ますよ~♪
●霧氷情報・交通情報につきましては「雲仙ロープウェイ」HPをどうぞ!⇒ http://unzen-ropeway.com/
(▲雲仙岳の霧氷)
さて、現在実施中の雲仙岳百景Ⅱフォトコンの中期の優秀作品が決まりましたので、お知らせいたします!
(フォトコンテストの詳細はこちら⇒ http://kyushu.env.go.jp/pre_2015/post_17.html )
中期(10~11月)に受け付けた応募作品から、サブテーマごとに4作品、優秀作品を選定しています。
まずは、サブテーマ①平野・干潟(佐賀・福岡)と雲仙岳。
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1.中村 俊明氏『JR特急かもめ 車窓からの雲仙岳』...佐賀県(太良町 多良駅~肥前大浦駅区間)より撮影
2.藤松 政晴氏『秋空の下で』...佐賀県太良町(道の駅太良)より撮影
3.大坪 俊治氏『残照に浮かぶ雲仙岳』...佐賀県佐賀市(佐賀空港付近)より撮影
4.加藤 美樹子氏『美しい雲仙岳フォルム』...福岡県大牟田市上空(飛行機内)より撮影
佐賀・福岡の各県内の「鉄道」や「道の駅」など、皆さんが身近に利用されているスポットから、
意外な雲仙岳の風景が発掘できますよ~!
続いて、サブテーマ②阿蘇山と雲仙岳。
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1.渕上 久男氏『白木峰高原より雲仙岳・阿蘇山を望む』...諫早市白木峰高原より撮影
2.西尾 隆一氏『阿蘇山と雲仙』...阿蘇市草千里より撮影
3.榊 光義氏『飛んで行けぇ阿蘇へ』『飛んで行けぇ雲仙へ』...熊本市金峰山より撮影
4.渕上 久男氏『みかん畑から雲仙岳と阿蘇山を望む』...宇土市長浜町より撮影
時間帯が異なると、阿蘇山・雲仙岳の雰囲気がガラリと変化しますね!
皆さんは、どの時間帯の阿蘇山・雲仙岳の雰囲気がお好みでしょうか?♪
最後に、サブテーマ③天草諸島と雲仙岳。
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1.池田 隆幸氏『藍より蒼い有明の海』...上天草市高舞登山より撮影
2.野田 純一氏『そびえる雲仙岳』...上天草市合津桶合より撮影
3.榊 光義氏『藍色の松島』...天草五橋5 号橋より撮影
4.野田 純一氏『賑わいの雲仙岳』...天草市五和町二江より撮影
天草諸島の人々の暮らしや伝統文化を、雲仙岳が見守っているようにも見えませんか?(o^^o)
さて、いよいよ最終受付の1月です!応募〆切りは【1月末まで】ですよ!
雲仙岳百景フォトコンテストも今回が最後の年です。是非是非、ご応募されませんか?
フォトコンテストでご応募頂いたお写真は、ウェブ電子写真集"雲仙岳百景"に掲載致します!
忘れ去られた雲仙岳の魅力や歴史もHPにてご紹介予定です!
1月31日まで、皆さまから素敵な作品のご応募を楽しみにお待ちしています!
2015年12月24日九州いきものリレー⑦ 【雲仙地域】
雲仙天草国立公園 雲仙 アクティブレンジャー 瀬戸口
こんにちは。雲仙事務所の瀬戸口です。
今冬は、島原半島のあちらこちらで「今年は暖かかね~」と言われる位、
例年より暖かな日が続いております。冬の雲仙岳と言えば、霧氷です!
私は寒いのは得意ではないのですが、それでもやっぱり「霧氷が見たいなぁ~」と
ボソボソ呟いている日々です('_')
(▲雲仙岳の霧氷)
さて、阿蘇事務所の藤田ARから生き物リレーのバトンを受け取りました!
阿蘇といえば広大に広がる草原!あか牛などの動物達が放牧されている雄大な風景は、
人々の心を惹きつける風景だなぁ~と、阿蘇に行く度に実感します。
実は、雲仙の山々にも、かつて沢山の馬や牛が放牧されていました。
今日の主役の生き物は「馬と牛、そしてミヤマキリシマ」です。
島原半島では、1000年以上前から放牧の記録があり、江戸時代には島原藩のお殿様(松平公)が
馬の生産に力を入れて、小型ながら体力のある地域ブランド"島原馬"が誕生しました。
今年、世界文化遺産に登録された福岡県の「三池炭鉱」は、有明海の下に広がる炭鉱で、
その石炭を地下から運び出すのに活躍したのが、実は島原馬だったと言われています。
国立公園に指定された頃(約80年前)には、雲仙岳を中心に、島原半島全体で馬8000頭、
牛7000頭が放牧され、広大な草原地帯が広がっていました。
その後、馬は戦争に動員されていなくなり、牛は牛舎で飼うのがメインになって、
放牧牛は、なかなか見られなくなりましたが、今でも3箇所で見られます。
(左:牧場の里あづま※1 中:田代原※2 右:西有家牧場)
※1撮影者:出口 りえ氏 ※2撮影者:木田 智氏
昔と比べると放牧牛の数は少なくなったのですが、牛舎は島原半島じゅうで見られます!
もちろんお味もgood!5年に1度開かれる和牛のオリンピック(全国和牛能力共進会)が
平成24年に開かれた際、日本一の評価を受けていますよ~!
実はこの牛、5月に雲仙の山を彩るミヤマキリシマと深~い関係があるんです!
牛や馬は、草はもちろん、木の芽や葉っぱも食べるのですが、ミヤマキリシマは食べません。
葉っぱに毒があるからです。その為、牛や馬を山に放牧しておくと、
食べられてもすぐ葉っぱを出せるシバの草原の中にミヤマキリシマが立ち並ぶ、
独特の景観が出来上がります。雲仙つつじとも呼ばれるミヤマキリシマの大群落は、
牛や馬のおかげで勢力を伸ばし、80年前には880㏊(現在の約20倍!)の
ミヤマキリシマ群落が広がっていました。が、国立公園指定の頃から、公園内での放牧は
オススメされなかったようで、どんどん放牧がやめられてしまい、
ミヤマキリシマ群落も20分の1まで減ってしまいました。
現在、牛によってまもられているミヤマキリシマ群落が唯一見学できる場所が、田代原高原です。
(▲田代原高原 撮影者:柴田 鹿吉氏)
このような貴重な田代原高原のことを、地元の子ども達に知ってもらおうと、
今月7日にイベントを実施しました。雲仙市の西郷小の2年生を対象に、
雲仙岳の"お山のめぐみ"を体感してもらうイベントです。
山の中腹でユズを収穫し、田代原高原でユズジュース・ユズごしょう作りを体験。
その後、放牧草原に入っていって、紙芝居を見てもらいました。
(▲自然教育フィールド活用事業の様子)
子ども達に、昔は山の上まで馬や牛が放牧されていたこと、そのおかげでミヤマキリシマが
綺麗に咲いていたことを紙芝居で紹介しました。
かつての風景を戻すことは、難しいことかもしれません。しかし、忘れられかけている歴史を伝え、
地元のお山の恵みを体感してもらうことで、ちびっ子達が、地元の自然や歴史を考えるきっかけになってくれたらいいなぁと思いました。そして将来、他の地域の方々に雲仙岳のお山の素晴らしさを紹介出来るような大人達へ成長してくれるのを願っています。そのような事を思いながら、今後も普及啓発頑張ります!
(仁田峠のミヤマキリシマ群落)
雲仙岳に来られて、ミヤマキリシマ群落を見かけたら、"馬や牛の芸術作品なんだな~"と
思い出していただけたらと思います!
次回は、阿蘇事務所の田上ARにバトンタッチ!お楽しみに~♪♪
はじめまして!4月から雲仙自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーに着任しました、前川と申します。長崎県長崎市で生まれ、子どもの頃から登山など自然の中での遊びが好きで、以前は北海道や海外で自然や観光に関わる仕事を経験しました。そこで国立公園の最前線で業務を行う自然保護官や、アクティブ・レンジャーといった人達がいることを知り、国立公園の保全に関わる仕事に興味を持ちました。今回、縁あって雲仙のアクティブ・レンジャーに着任させて頂き、緊張の日々を過ごしておりますが、雲仙の自然や温泉、島原半島の豊かな食を楽しみつつ、雲仙の魅力を少しでも発信していければなと考えております!
さて遅くなりましたが、4月5日(日)は、仁田峠で行われた「雲仙岳山開き式」に参加してきました。今年は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小して関係者のみでの開催となりましたが、登山者の安全と感染の早期終息を祈願し、サカキを神前に捧げる玉串奉奠(たまぐしほうてん)が行われ、主催者の雲仙を美しくする会の関係者の方々をはじめ、環境省からは代表で服部保護官が奉奠を行いました。
外出自粛で我慢の日々が続きますが、雲仙は新緑と青空にミヤマキリシマといった季節の花が映える美しいシーズンに入りました。終息の際にはまた多くの方に来て頂けるよう、出来る範囲で雲仙の四季の表情をここでお伝えできればなと思いますので、これからどうぞよろしくお願い致します!