対馬

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

自動撮影カメラ調査でちょっと失敗

2024年11月26日
対馬 金子 涼太朗
 みなさま、こんにちは。対馬自然保護官事務所の金子です。
動物は何も写っていません
 先日行なってきたヤマネコの痕跡・自動撮影カメラ調査の話です。自動撮影カメラのデータを現地で確認すると1ヶ月の間に、3000枚近くもの撮影がありました。(普段は100枚~200枚)
 画像データの確認をしてみると、動物は写っておらず、その大半がこのような写真でした
視野に写る範囲の草を鎌で刈ります
 3000枚撮影されていた原因は、写真に写っていた草でした。自動撮影カメラは動く物に反応してシャッターを切ります。このような写真ばかりが撮れたのは、風で揺れた草にカメラが反応してしまったためだと考えられます。このままでは、データチェックに時間がかかってしまいますので、草を刈り、視界を良くします。
画面奥も刈り残しがないように
 使うのは以前「夏の常勤スタイル」夏の外勤スタイル | 九州地方環境事務所 | 環境省でも紹介した鎌です。
作業後の自動撮影カメラの写真
  10分ほどの作業で、すっきりとしました。これできちんと撮影ができるでしょう!
 今回は対処が容易でしたが、「大きな木が揺れている」「道路沿いに設置したら動物ではなく車両ばかりが写ってしまう」といったこともあります。そのようなときは、データの一貫性を維持しながら、カメラの画角を変更する工夫などしています。
 いつでるかわからないヤマネコを撮影のチャンスを逃さず、不必要な写真を減らす。自動撮影カメラ調査は簡単なように見えて非常に奥が深い。という話でした。

 
対馬自然保護官事務所 金子