やんばる

やんばるに新しい外来植物!?目撃情報募集中!【やんばる地域】

2022年10月10日
やんばる 大嶋優希
10月に入り、暑さが落ち着いてきましたね。
日本で一番遅くまで鳴くと言われているオオシマゼミの鳴き声がよく聞こえてきます。

さて、昨年やんばるで新しい外来植物が確認されました。
白くて小さな丸い花が咲くこの植物…。皆さまはご存じでしょうか?
その植物の名前は…
ナガエ
ナガエツルノゲイトウです!
ナガエツルノゲイトウは南米原産のヒユ科の植物で、1989年に日本で初めて確認されました。主に水辺に見られますが、乾燥にも強く、畑地でも生育することができます。小さな破片からでも再生できるほど繁殖力が強く、各地で問題となっていることから特定外来生物に指定されています。

(特定外来生物とは?)
実際にやんばるでどんな被害が出ているかというと…
河川を覆ったり、畑を覆いつくしたり…。
草刈り器で刈り取りをしても地面に這うように伸びている茎が取り残され、完全に駆除するには手抜き作業が必要になり、作業の負担が大きくなってしまいます。
河川ナガエ
▲河川で繁茂している様子
畑ナガエ
▲畑で繁茂している様子
草刈り後のナガエ
▲ナガエツルノゲイトウを草刈り機で刈った後の様子
このままナガエツルノゲイトウが広がってしまうと元々の生態系のバランスが崩れたり、私たちの生活に影響が出ることも。
外来種による被害を予防するためにはどうしたら良いのでしょうか..?

まず、外来種被害予防三原則を守って外来種の侵入を防ぎましょう!

【外来種被害予防三原則】

  1. 入れない:長靴や農機具は、使用前・使用後に洗浄する。
  2. 捨てない:抜き取った外来植物を山や川、海、畑に捨てない。
  3. 拡げない:抜き取った外来植物を他の場所に運ばない、増やさない。

ナガエツルノゲイトウの見分け方

でも…どう見分ければいいの?という方も多いはず。そんな疑問にお答えします!

【ナガエツルノゲイトウの見分け方】
  • 節から一対の葉が出る
  • 葉の先はややとがる(葉の長さは2.5~5cm、幅は0.7~2.0cm)
  • 茎はなめらかでざらつかない
  • 葉の中心は空洞(ストロー状)
  • 花柄は葉の脇から伸びる
ナガエ見分け方
 
詳しくはこちらもご覧ください。似ている植物との見分け方や防除の仕方などが分かりやすく紹介されています!

ナガエツルノゲイトウ クイズ!

それでは早速、ナガエツルノゲイトウを見分けられるかチャレンジしてみましょう!
写真の中で、どこにナガエツルノゲイトウが隠れているか探してみてください。
クイズ
 










さて、クイズの答えは...こちらです!
解答
▲画質の関係で見えにくいですが、他にも小さな新芽がいくつかあります
いかがでしたか?

外来種の防除には、早期発見・早期防除が大切です。
ナガエツルノゲイトウを見かけたり怪しいなと思ったら是非情報をお寄せください(2022年10月現在)。ナガエツルノゲイトウ以外の特定外来生物情報も募集中です。

お問い合わせの際は、以下の情報をご提供いただけますと大変助かります。
  • 場所
  • 写真(種の判定に役立ちます)

【連絡先】

環境省やんばる自然保護官事務所
(やんばる野生生物保護センター/ウフギー自然館)
  • 電話番号:0980-50-1025