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ツシマヤマネコニュース

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2012年05月18日夏季実習生の募集について

ツシマヤマネコニュース 西野

この度、対馬野生生物保護センターでは、夏季実習を実施します。現場で自ら学び取る熱意のある方のご応募をお待ちしております。詳しくは下記要綱をご参照下さい。

1.目的
対馬野生生物保護センターの現場業務体験や地域住民の方々との交流などを通じ、ツシマヤマネコをはじめとする野生生物保護について学びます。実習はツシマヤマネコにまつわる現場業務の補助、自然保護官(レンジャー)やツシマヤマネコ保護関係者による講義等を設ける予定です。

2.実施日程
前期:平成24年8月1日(水)~ 8月10日(金)
後期:平成24年8月16日(木)~ 8月25日(土)
※個人の都合による日程の調整(1日程度)は相談に応じます。

3.募集定員
前期後期各4名(合計8名)

4.募集対象
専門学校生、大学生、大学院生等
※その他の方についても応相談

5.主催及び実習施設
対馬野生生物保護センター
〒817-1603 長崎県対馬市上県町棹崎公園
TEL/FAX:0920-84-5577/5578(担当:一條・笹沼)
E-mail:MIRO_ICHIJO@env.go.jp(担当:一條)

※迷惑メール防止のため@が大文字になっています。

6.必要経費・条件等
・交通費:自己負担
・宿泊費:100円/日(施設維持費として)
・食事代:自己負担
※実習生間で相談をしながら買出・自炊してもらいます。
・レンタカー代:島内での移動手段はレンタカーを使用します。
(レンタル料金:10日間で8,000円程度/人+ガソリン代)
・その他:プログラム上、経費が必要になる場合は別途相談します。

7.受け入れ条件
・基本的に研究室(指導教官)などの推薦状を提出して頂いた方の受け入れを行います。
・参加者には、傷害保険に必ず加入して頂きます。各自加入か、当センターで加入手続きを行います。当センターで加入する場合、実費(1,500円程度)を徴収します。

8.応募規定
・応募締め切り:前期・後期とも7月3日(火)(郵送の場合必着)
※締め切りを延長しました!!
・応募方法:担当者宛に、下記の必要事項を記入の上、メール・ファックス・郵便いずれかの方法でご応募下さい。応募多数の場合は選考の上、前期は6月22日(金)、後期は7月6日(金)までに応募者全員に選考結果を連絡し、事前資料を送付します。
・必要事項(すべて必須)
①希望日程(前期・後期・どちらでも良い)
②氏名(ふりがな)
③住所
④年齢(生年月日)
⑤性別
⑥自動車免許証の有無
※オートマ限定・ペーパー等、普段の運転頻度も記入してください
⑦連絡先電話番号(必ず本人に連絡のつく番号を記入してください)
⑧緊急時連絡先(実家、研究室など緊急時の連絡先)
⑨メールアドレス(PCのみ、携帯不可)
⑩所属(学校名・学部・学科・学年・研究室など)
⑪研究室の教授や指導教官などからの推薦状の提出が可能であるかどうか
※推薦状は選考終了後、参加が確定した方のみ提出して頂きます。
⑫単位取得のための実習(インターン等)の場合、こちらから学校に提出が必要な書類等の有無。有ると答えた場合には、その書式、提出時期など。
⑬自己紹介(400字程度)
⑭この実習に参加したい理由(400字程度)
⑮実習経験の有無(有の場合はその実習内容)
⑯今回の実習の情報をどこで知ったか

※参加の可否のお知らせは、記載されたメールアドレスか本人への直接電話連絡のみとさせていただきます。
※都合により参加を見合わせる場合は速やかに実習開始の3日前(前期:7月29日(日)、後期:8月13日(月))までにご連絡ください。

9.主な実習内容(予定)
(1)飼育管理
飼育管理業務を体験し、個体の健康や衛生管理、感染症問題、飼育下繁殖の意義などを学びます。
・ツシマヤマネコの飼育管理
・ツシマヤマネコの餌動物(ネズミ)の世話、餌の準備 等
(2)普及啓発
普及啓発業務を体験し、野生生物保護のインタープリテーションの手法を学びます。
・ビジターセンターでの来館者対応、普及啓発物の作成
・野外での自然観察会、ヤマネコ教室等のサポート 等
(3)調査研究
調査研究業務を体験し、現場で求められる調査手法や調査視点を学びます。
・ツシマヤマネコの追跡調査
・ツシマヤマネコの痕跡調査、自動撮影調査
・交通事故現場モリタニング調査 等
(4)地域との連携
ヤマネコ保護に関わる多くの方々と交流し、分野横断的な取組み・地域連携の重要性を学びます。
・ボランティア団体、NPO、行政関係者等との交流
・ツシマヤマネコと共生する地域社会づくりについて(住民との対話協働作業) 等
(5)講義
 ・ツシマヤマネコ保護の全体像について
 ・ツシマヤマネコの生息状況調査について
 ・環境教育、普及啓発活動について
 ・交通事故対策について
 ・生息環境の保全について
 ・イエネコ対策について 等

(6)その他
様々なセンターの日常業務(掃除、草刈りなどの作業も含む)


昨年度の実習の様子

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2012年03月30日ツシマヤマネコの分散飼育について(お知らせ)

ツシマヤマネコニュース 水崎

環境省では、ツシマヤマネコの保護を図るため、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(通称「種の保存法」)に基づく保護増殖事業計画(平成7年7月17日環境省及び農林水産省告示)を策定し、生息状況の把握、生息環境の維持・改善、飼育下での繁殖等の取組を進めています。
同計画に基づく飼育下繁殖については、(社)日本動物園水族館協会の協力を得て福岡市動物園、井の頭自然文化園、よこはま動物園ズーラシア、富山市ファミリーパーク、西海国立公園九十九島動植物園、盛岡市動物公園、名古屋市東山動物園、沖縄こども未来ゾーンにおいて飼育下繁殖事業を実施しているところです。
今般、飼育下繁殖事業の一環として、京都市動物園で新規にツシマヤマネコを飼育、展示していただく事となりました。
西海国立公園九十九島動植物園と京都市動物園の間でツシマヤマネコの移動を行いますのでお知らせします。

1 ツシマヤマネコの保護増殖事業について
ツシマヤマネコは平成6年に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(通称「種の保存法」)に基づく国内希少野生動植物種に指定され、平成7年に同法に基づく保護増殖事業計画(環境省及び農林水産省告示)を策定し、同計画に基づく生息状況の把握、生息環境の維持・改善、飼育下での繁殖等の保護の取組を進めている。

2 ツシマヤマネコ飼育下繁殖事業の経緯
環境省は保護増殖事業計画に基づき以下の目的で飼育下繁殖事業を実施している。
(1) 対馬の環境が改善し、生息地で安定して生息が可能になるまでの生息域外での種の保存
(2) 野生個体群の保護活動の補完(野生復帰など)
(3) 科学的データを収集、解析し、生息地でのヤマネコの保護対策への応用
(4) ツシマヤマネコの現状について全国的に普及啓発を行うことで、野生個体群保護の推進
○ツシマヤマネコの飼育下繁殖事業は、平成11年より福岡市動物園の協力を得て開始し、平成12年4月に初めて繁殖に成功している。
また、平成18年11月から、災害や感染症の発生などに備えて分散飼育を行うこととし、井の頭自然文化園及びよこはま動物園ズーラシアでツシマヤマネコの飼育を開始、平成19年11月より富山市ファミリーパーク、平成22年3月より西海国立公園九十九島動植物園、平成23年10,11月より盛岡市動物公園、名古屋市東山動物園、沖縄こども未来ゾーンにおいても個体の飼育を行っている。現在は、福岡市動物園で10頭、井の頭自然文化園で5頭、よこはま動物園ズーラシアで3頭、富山市ファミリーパークで3頭、西海国立公園九十九島動植物園で7頭、盛岡市動物公園で1頭、名古屋市東山動物園で1頭、沖縄こども未来ゾーンで1頭、対馬野生生物保護センターで3頭、計34頭の個体を飼育下個体群維持のために飼育しており、各動物園ではこれまで43頭が誕生している(現在、成育は25頭)。
なお、環境省では、遺伝的多様性を維持した持続可能な飼育下個体群を確立するために、最終目標として合計100頭程度の繁殖個体群を分散飼育で飼育することとしている。

3 移動スケジュール(予定)
  3月31日(土)
  No.13「ひとみ」 2002年福岡市動物園生まれ。9才、メス。
  西海国立公園九十九島動植物園から京都市動物園に公開のため移動。

なお、移動スケジュールはツシマヤマネコの状態及び航空機の運航状況、道路状況等により、変更も考えられますのでご承知おきください。





移動するツシマヤマネコ


 また、以下のとおり京都市及び西海国立公園九十九島動植物園からも記者発表されていますので、お知らせします。

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<京都市からの発表内容>
ツシマヤマネコの来園について

この度,京都市動物園に西海国立公園九十九島動植物園(長崎県佐世保市)からツシマヤマネコが来園しますので,下記のとおりお知らせします。


1 来園予定日  
平成24年3月31日(土)

2 公開予定日  
平成24年4月28日(土)午後1時
※ 「もうじゅうワールド」のオープンと同時に公開予定
※ 動物の体調等により変更となる場合があります。

3 来園するツシマヤマネコについて
⑴ 愛   称  公開時から募集します。
⑵ 性   別  メス
 ⑶ 生年月日  平成14年 福岡市動物園生まれ

4 来園の目的
 ツシマヤマネコの保護増殖事業の一環として,平成24年4月28日にオープン予定の「もうじゅうワール
ド」において,普及啓発のために飼育,展示します。

5 ツシマヤマネコの保護増殖事業について
ツシマヤマネコは平成6年に,絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(通称「種の保存法」)
に基づく国内希少野生動植物種に指定され,平成7年に同法に基づく保護増殖事業計画(環境省及び農林水産
省告示)を策定し,同計画に基づく生息状況の把握、生息環境の維持・改善,飼育下での繁殖等の保護の取組
を進めてられています。
  当園においては,平成25年度に建設する繁殖施設において,繁殖にも取り組みます。

(参考)
 ツシマヤマネコ(ネコ目ネコ科 学名 Prionailurus bengalensis euptilurus)
絶滅危惧ⅠA類(環境省レッドリスト2007),平成6年3月に国内希少野生動植物種に指定
ツシマヤマネコは,長崎県対馬にのみ生息するネコ科の動物で,生息環境の悪化等により,国内で最も
絶滅の恐れが高い種の1つで,生息数は推定80~110頭とされる。
 からだの大きさは,体重3~5kg,体長50~60cmで,イエネコと同等かやや大きい程度で,大きく太い尾や耳裏の白斑(虎耳状班(こじじょうはん))が特徴。
 森林性で落葉広葉樹林を好み,主として谷筋や低地部を利用する。集落周辺の田や畑も利用することが多い,里地里山の動物である。

<西海国立公園九十九島動植物園からの発表資料>

ツシマヤマネコの搬出について



春暖の候 ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。
当園では、平成22年に対馬市にある環境省対馬野生生物保護センターよりオスのツシマヤマネコ2頭、福岡市動物園よりメスのツシマヤマネコ3頭を受け入れ飼育を開始しました。
このたび、当園で飼育しているメス個体1頭(No.13愛称:ひとみ)が京都市動物園で展示のため飼育されることとなりました。
市民の皆さまにはツシマヤマネコの保護の必要性を知っていただくため、今後とも啓発に力を入れていきたいと考えておりますが、これまでの搬入時同様にツシマヤマネコ飼育施設は非公開施設であるため、報道関係の方々がツシマヤマネコを直接撮影することはできませんので、ご理解とご協力をお願いいたします。
つきましては以下の日程にて搬出を予定しておりますので、報道の皆様方におかれましては、取材方よろしくお願いします。



1.移動個体・日程  
No.13 メス  3月31日 午前9時ごろ佐世保市発
                         午後3時半ごろ名古屋市搬入予定
         

2.その他     撮影については、園内飼育下繁殖施設のゲートより内側は、関係者以外立ち入り禁止のため入れません。個体の撮影等はできませんのでご了承ください。
以上

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2012年03月27日ツシマヤマネコ死亡個体の死因究明結果について(お知らせ)

ツシマヤマネコニュース 水崎

平成24年2月13日に対馬市上対馬町河内で収容されたツシマヤマネコの死体について、死因の特定のための検査の結果、死亡個体の咬傷からイエネコのDNAが検出されたこと等から、イエネコによる攻撃が死亡につながった可能性が高いことがわかりましたので、お知らせいたします。

Ⅰ.死亡個体について
1 収容された経緯
収容されたツシマヤマネコは平成22年1月2日(土)に対馬市上対馬町河内でイエネコに襲われているところを保護され、平成23年6月8日(水)に対馬市上対馬町河内で放獣され、その後は追跡調査により河内周辺で生存が確認されていました。対馬野生生物保護センター(以下「センター」といいます。)では追跡期間中の平成23年9月5日と平成24年1月2日の2回、捕獲を実施し、血液検査等の詳細検査により健康状態を確認していました。検査後は捕獲地点で放獣され、その後も追跡調査により2月3日(金)まで生存が確認されていましたが、2月13日、上対馬町河内でセンター職員が死体を発見し、回収しました。

2 個体の情報
(1)性別 メス
(2)年齢 成獣
(3)体重 1,850g
(4)個体の状況 栄養状態不良

Ⅱ.死因の究明の経緯について
1 外景検査
  収容後、センターで計測と外景検査を行い、やせていたことから衰弱死したものと推定しました。

2 病理検査
山口大学農学部獣医学科獣医病理学研究室(久保正仁助教)に依頼した病理検査の結果左胸部に直径1.5mmの孔が2cm間隔で2カ所認められた他、左胸壁の裂傷、肋骨の骨折、化膿性胸膜炎が認められました。何らかの小動物により襲撃され咬傷を負い、咬傷により化膿性胸膜炎が発症し、裂傷や化膿性胸膜炎によって衰弱し受傷数日後に死亡したものと診断されました。

3 咬傷周辺組織のDNA検査
長崎県環境保健研究センターに依頼した、咬傷部周辺組織のDNA検査の結果、死亡個体の咬傷部周辺の組織からイエネコのDNAが検出されました。

4 目撃情報
 平成24年1月30日、上対馬町河内の住民から、この個体と考えられるツシマヤマネコがイエネコに追いかけられている所を目撃したと情報提供がありました。

5 死因について
  病理検査結果及び咬傷周辺組織のDNA検査から、この個体はイエネコによる襲撃を受けて死亡したと考えられます。

Ⅲ.今後の対策について
  対馬市及び長崎県と協力し、対馬市ネコ適正飼養条例に基づき、ネコの適正飼養の徹底を図るため、市の広報等による普及啓発を全島的に行う予定です。


参考1 イエネコによるツシマヤマネコへの被害状況
イエネコによってかみ殺されたと考えられるツシマヤマネコは、平成23年7月に上県町鹿見で1頭見つかっています。また、今回死亡した個体は当初イエネコに咬まれたため保護されています。
イエネコの感染症であるネコ免疫不全ウイルス(FIV。通称ネコエイズウイルス)に感染したツシマヤマネコはこれまでに3頭が確認されています。また、猫白血病ウイルス(FeLV)に感染したツシマヤマネコがこれまでに1頭確認されています。これらのツシマヤマネコは、闘争などによりイエネコからウイルスを感染させられたと考えられています。

参考2 対馬市におけるネコの適正飼養推進事業について
 対馬市ネコ適正飼養条例により、市内の飼いネコにはマイクロチップによる個体登録が義務づけられています。また、不妊化処置と室内飼育が推奨されています。
 現在対馬市では、対馬地区ネコ適正飼養推進連絡協議会により「ネコの健康生活サポートキャンペーン」が展開されています。このキャンペーンは、対馬市内の飼いネコにマイクロチップによる個体登録、不妊化処置、ワクチン接種などを無料で提供するものです。前身となる活動は九州地区獣医師会連合会によって平成12年から開始されており、平成24年2月末までに1,993頭のネコが参加し1,713頭がマイクロチップによる個体登録を受けています。

参考3 河内区における飼いネコの状況について
 上対馬町河内区で飼育されている飼いネコは、ほぼ全ての個体が対馬地区ネコ適正飼養推進連絡協議会による「ネコの健康生活サポートキャンペーン」により個体登録や不妊手術を実施済みです。

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2012年03月19日ツシマヤマネコ応援キャンペーン【企画公募】開始について(お知らせ)

ツシマヤマネコニュース 水崎

 一般財団法人mudefより、ツシマヤマネコと人が共に住みやすい地域社会作りを応援する、「ツシマヤマネコ応援キャンペーン」(主催:一般財団法人mudef 、共催:対馬市・環境省対馬野生生物保護センター、協力:井の頭自然文化園、沖縄こどもの国、佐世保市、富山市ファミリーパーク、名古屋市東山動物園、福岡市動物園、盛岡市動物公園、よこはま動物園)の開始について情報提供がありましたのでお知らせいたします。


1 キャンペーンの詳細
  以下のHPの一般財団法人mudefからのプレスリリースを参照ください。

http://satoyamabasket.net/eventnews/uploads/120319pressrelease_tsushimayamaneko.pdf

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2012年03月05日ツシマヤマネコの死亡について

ツシマヤマネコニュース 水崎

対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます)で飼育されていたツシマヤマネコ(No.1)が平成24年3月1日朝、死亡しましたのでお知らせいたします。


1 死亡日時について
  3月1日(木)午前8時半頃、「No.1」が死亡しているのを飼育担当者が発見しました。モニタービデオにより、午前7時頃に死亡したことが確認されました。No.1は体調不良により2月中旬よりセンター内の入院室に入院中でした。

2 「No.1」について
「No.1」は、平成8年7月6日に上県町志多留でネットに絡まっていたところを保護され、福岡市動物園に移送され飼育されていました。成長してからは繁殖に参加して、13頭(現在生存しているのは6頭)の子を残すなどツシマヤマネコの飼育下繁殖に大きく貢献しました。高齢となり繁殖に参加しなくなったため、平成22年10月に対馬に里帰りし対馬野生生物保護センターで飼育していました。性別はオスで、年齢は15才でした。

3 死因について
  山口大学に依頼した病理解剖の結果、消化管穿孔による腹膜炎により亡くなった可能性が高いということです。

4 その他
「No.1」は、対馬野生生物保護センターの公開個体「福馬」の祖父であり、井の頭自然文化園の公開個体「トラジロウ」の父親に当たります。

センターでは、3月6日より記帳台を設け、来館者の皆さまから「No.1」へのメッセージを募集します。


死亡したNo.1の写真です。

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2012年02月14日ツシマヤマネコの死体収容について

ツシマヤマネコニュース 水崎

2月13日(月)、対馬市上対馬町河内(かわち)においてツシマヤマネコの死体を、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)が収容しました。

1 死体が収容された経緯
  2月13日(月)午後5時半ごろ、追跡調査を行っていたツシマヤマネコが対馬市上対馬町河内で死亡しているのをセンター職員が発見し、ツシマヤマネコの死体を収容しました。
  収容されたツシマヤマネコは平成22年1月2日(土)に対馬市上対馬町河内でイエネコに襲われているところを保護され、平成23年6月8日(水)に対馬市上対馬町河内で放獣され、その後は追跡調査により河内周辺で生存が確認されていました。センターでは追跡期間中の平成23年9月5日と平成24年1月2日の2回、捕獲を実施し、血液検査等の詳細検査により健康状態を確認していました。検査後は捕獲地点で放獣され、その後も追跡調査により2月3日(金)まで生存が確認されていました。

2 死体の個体情報
(1)性別 メス
(2)年齢 成獣
(3)体重 1,850g
(4)個体の状況 栄養状態不良。外傷なし
(5)死因 栄養状態・外傷がないこと及び発見時の状況より、衰弱し凍死したものと推測される。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中
(6)FIV、FeLV検査 未検査
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

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2012年01月31日保護したツシマヤマネコの放獣について

ツシマヤマネコニュース 水崎

平成23年12月15日(木)に対馬市上県町佐護(さご)において保護されたツシマヤマネコについて、怪我が回復したこと等から、平成24年1月30日(月)午後6時半頃、保護された付近の山中に放獣しましたのでお知らせします。

1 保護されたツシマヤマネコの放獣
 平成23年12月15日(木)午後9時ごろ、上県町佐護の民家の犬小屋にツシマヤマネコが逃げ込んだのを地域住民が発見し、ツシマヤマネコを守る会の山村辰美会長を経由してセンター職員に連絡があり、同日午後10時頃センターに収容したツシマヤマネコについて、怪我が回復し、動きに問題がないことが確認されたことから、1月30日(月)午後6時半頃、保護された付近の山中に放獣しましたのでお知らせします。

2 個体の情報(保護収容時)
(1)性別 オス
(2)年齢 亜成獣
(3)体重 1,710g(放獣時は3,080g)
(4)全長 672mm
(5)個体の状況 頭部に軽傷
(6)FIV、FeLV検査 陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

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2012年01月24日ツシマヤマネコの対馬の下島における生息情報の確認について

ツシマヤマネコニュース 水崎

種の保存法に基づく国内希少野生動植物種であるツシマヤマネコの生息数は、対馬全体で80~110頭と推定され、特に、対馬の下島においては、近年、確実な生息情報は非常に限られたものとなっています。
今般、環境省から長崎県に委託し実施している調査の中で、下島北部で採取された糞のDNA分析の結果、ツシマヤマネコのものが確認されたのでお知らせします。

1 確認の経緯
環境省及び長崎県は、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種であるツシマヤマネコの生息状況を把握するための調査を実施している。
対馬の下島における調査については、近年わずかに生息の可能性を示す情報がある下島南部の厳原町内山周辺を中心として、平成18年度以降、痕跡調査、自動撮影調査を行ってきたところであるが、平成21年12月に同町小浦周辺で、ツシマヤマネコの亜成獣が保護され、平成22年9月に美津島町黒瀬(城山)においてツシマヤマネコのオスの糞が採取されたことから、それまでの調査範囲を拡げてきたところである。
平成23年12月28日に記者発表したとおり、平成23年12月25日及び26日に対馬市民より、12月24日及び25日にツシマヤマネコの映像を対馬市美津島町黒瀬で個人的に撮影したとの連絡があり、対馬野生生物保護センターにおいて、ツシマヤマネコであることが確認された。
動画の撮影者が平成23年12月13日に美津島町黒瀬(城山)にて採取した糞及び平成23年12月31日に美津島町今里にて採取した糞と、環境省九州地方環境事務所長が平成24年1月10日に美津島町黒瀬(城山)にて採取した糞について、ツシマヤマネコの可能性があったため、長崎県環境保健研究センターにDNA分析を依頼したところ、12月13日及び12月31日に採取された糞についてはツシマヤマネコのオスの糞であることが、1月10日に採取された糞についてはツシマヤマネコの糞であることが1月21日に確認された。
なお、ツシマヤマネコの反応があった糞については、現在、北海道大学にさらに詳細なDNA分析を依頼する予定である。

2 過去の下島における調査の成果
 *下島においては、ヤマネコのものと思われる糞等の痕跡は、1990年代まで確認されていたが、平成17年度公表の生息状況調査では、確実な生息情報を得ることができなかった。平成19年3月に下島において自動撮影カメラ調査によって昭和59年(1984年)以来23年ぶりに確実な生息が確認されてからの確実なヤマネコの生息情報は以下のとおりとなっている。


3 結果の評価
 今回の結果により、美津島町黒瀬(城山)においてツシマヤマネコが生息していることが改めて確認できたとともに、美津島町今里においてもツシマヤマネコが生息していることが確認できた。今後、詳細なDNA分析の結果を踏まえ、関係行政機関、専門家等と協議し、追加の調査等について検討していく予定。


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2012年01月17日ツシマヤマネコの死亡について(お知らせ)

ツシマヤマネコニュース 水崎

平成24年1月12日に対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)に保護され、治療していたツシマヤマネコが平成24年1月14日に死亡しましたのでお知らせいたします。

1 保護された経緯
  1月12日(木)午前10時半過ぎ、上県町佐須奈において、衰弱したツシマヤマネコがいるとの情報が地域住民から上県地域活性化センターを通じてセンターに連絡があり、午前11時過ぎにセンター職員がメスの亜成獣を保護し、センターに収容しました。

2 死亡の経緯
  保護当初より、貧血、鼻出血、開口呼吸などの呼吸器症状が認められたため、点滴や酸素吸入等を続けていました。1月14日(土)未明より、脳の異常が疑われる眼震、痙攣等の症状が見られたため、治療を行いましたが改善せず、同日午後、死亡しました。

3 死因について
  死因や死亡前に認められていた症状の原因については、山口大学に解剖・診断を依頼しています。

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2012年01月13日ツシマヤマネコの保護・収容について(お知らせ)

ツシマヤマネコニュース 水崎

平成24年1月12日(木)、対馬市上県町佐須奈(さすな)において、衰弱したツシマヤマネコがいるとの連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)に保護・収容しました。

1 保護された経緯
  1月12日(木)午前10時半過ぎ、上県町佐須奈において、衰弱したツシマヤマネコがいるとの情報が地域住民から上県地域活性化センターを通じてセンターに連絡があり、その後、午前11時過ぎにセンター職員が保護し、センターに収容した。

2 個体の情報
(1)性別 メス
(2)年齢 亜成獣
(3)体重 1,115g
(4)個体の状況 栄養状態が悪く、衰弱している。保護当時、鼻出血が認められた。現在は、保温、給餌、点滴、投薬等の治療を行っている。
(5)FIV、FeLV検査 今後実施予定
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の予定
  疾病等の有無を検査中であり、それらの結果、問題なければ放獣することとしています。


保護・収容したツシマヤマネコ

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