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対馬野生生物保護センター

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My-08の物語

 センター職員が同僚の誕生祝をしていた2000年の冬、ひどく衰弱した若く美しいオスのヤマネコが保護されました。
 治療を受け、無事に野生復帰したMy-08はある雪の夜に・・・

保護、そして治療

保護、そして治療

(保護時・聴診写真)
 2000年11月10日のことでした。この日はセンター職員の誕生日祝いをしていたのですが・・・・、電話が鳴りました。国道上にうずくまるヤマネコが発見されたということで、すぐに保護してセンターに連れてきました。保護されたMy-08は、若いオスヤマネコで、ひどく衰弱していました。

野生復帰

野生復帰1

(野生復帰写真)
 My-08はおそらく、車に接触して頭を打っていたのでしょう。しばらく具合が悪かったのですが、治療したり養生しているうちに、だんだん良くなりました。
 12月14日、保護された場所につながる山の中で、放しました。My-08には、数ヶ月ではずれるように細工した発信機がつけてありました。

野生復帰2

(山中・自動撮影写真その1・その2)

ふたたび姿を現す

ふたたび姿を現す

 この年生まれのMy-08が保護される前に、お母さんから離れて、自分だけで餌を捕って生活していた期間は、おそらく数ヶ月ぐらいだと思います。
 野生復帰させても、自然の中で生きていけるのか心配でした。放した場所の近くに、肉をおいてみたところ、食べに来ました。痩せた様子もなく、なんとかやっていけているようです。

ある雪の夜に

ある雪の夜に

(養鶏場で)
 センター職員は、My-08の位置をテレメで確認し、動いていれば無事を喜び、国道の近くに来れば心配する、と一喜一憂していました。2001年1月13日、対馬に大雪が降りました。今頃、どうしているだろう。
 1月15日、ようやく道が通れるようになって探しに行くと、山の中で暮らしていたはずのMy-08が、人里それも養鶏場に来ていました。

発信機を残して

発信機を残して

(My-08が装着していた発信機)
 My-08は、いつか鶏を襲うかもしれません。そうなれば、持ち主の方には大迷惑です。また、My-08にとっても、楽に餌を取ることを覚えてしまうのでよくありません。みんなで鶏舎の穴を修理して入れないようにしました。
 すると、My-08は、だんだん鶏舎から離れていきました。そんな頃、竹藪の中に発信機だけが落ちているのを発見しました(4月8日)。首輪もはずれて、今頃は元気に暮らしていることでしょう。