Tsushima Wildlife Conservation Center (TWCC)

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センター職員日誌

347件の記事があります。

2014年05月06日NO.42妊娠確認@九十九島動植物園

センター職員日誌 國吉

こんにちは。國吉です。

嬉しい話題を一つ。

実は、
4月21日に九十九島動植物園にて超音波検査を実施し、NO.42の妊娠を確認しました!!

3月下旬の交尾行動を確認後、約一ヶ月。
エコー検査で確認されたのは、小さな小さな水風船のような塊。
そんな小さな胎仔でも、きちんとトクン・トクン・トクン・・・と確かに心臓は動いていました。
感動の瞬間です。


九十九島動植物園でヤマネコの繁殖を取り組み始めてから早4年。
ようやく妊娠までたどりつきました。
ですが・・・
本当に大変なのはこれからです。
なぜなら、飼育下繁殖におけるツシマヤマネコの初期生存率は低く、これまでも出生直後に死亡してしまった個体が多数いるからです。
そのため、不足の事態に備えて、人間側は万全の体制を整えておかなければなりません。
安心して出産できる環境を整えてあげることはもちろんのこと、
・出産後きちんと仔育てできているかを確認するためのモニタリング体制、
・難産になった場合の帝王切開の準備、
・育児放棄した場合の人工哺育の準備などなど、
挙げ出せばきりが無いほど、「準備」しておかなければならないことは山積みです。そしてその多くが、まだ試行錯誤の状態なのです。

妊娠を確認した喜びをかみしめつつも、授かった命を確実に生かすため、
5月下旬の出産に向けて、準備を進めていきます。

二週間後には、みなさまにまた嬉しい報告ができることを期待して。
安産を祈るばかりです・・・。


<NO.42>写真提供:九十九島動植物園


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2014年05月05日GW!つながるキャンペーン好評です♪

センター職員日誌 國吉

こんにちは。國吉です。
GWのセンターは、連日島内外からたくさんの方にお越しいただき、とても賑わっています。
4日(日)は、なんと1日の来館者数300名越えで、スタッフも対応にてんやわんやでした!!

さてさて、
4月17日から始めた「つながるキャンペーン」も、GW期間に登録者数をぐんぐん伸ばしています!!本日でやまねこサポーター登録者数180名を越えました。(目標:400名)

町別では、厳原が断トツで登録参加者が多いです。
上県や上対馬といった近い町民の登録が多いかと思っていたのに・・・一番遠い厳原の方が多いとは。とても意外でした。
そして・・・、悲しい発見も・・・。
それは、峰町の方の登録が未だ「1名」だということです。
(そもそも町民の数が違うから一概には言えないのですが・・・それでもやっぱり寂しい限りです。)

島内全域に広く活動を知っていただくということは、難しいのですね。
普及啓発の必要性を感じているところです。

これからも参加者を増やすべく、頑張ります。
みなさまも是非、ご参加下さい。
特に峰町の方、お待ちしていますよ~(^^)/~

<登録している様子>



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2014年04月30日ツシマヤマネコ舎オープンしました!!@名古屋市東山動物園

センター職員日誌 國吉

こんにちは。國吉です。

さて、平成26年4月26日名古屋市東山動物園に新しくツシマヤマネコ舎がオープンしました。

部屋は全部で6室。そのうち3室は非公開繁殖室となっています。
現在は、展示個体1頭のみですが、将来的には繁殖にも取り組んでいく予定となっています。
また、餌動物であるツシマアカネズミも展示されていたり、ツシマヤマネコや対馬の自然を紹介するパネルが飾られ、ただ見るだけではなく、ツシマについて学習もできるよう、普及啓発にも力を入れた施設となっています。



こちらは式典でのくす玉を割る様子。
東山マスコットキャラクターの「ズーボ」も登場。園関係者の方々や対馬市の副市長、環境省職員も参加して皆でくす玉を割りました。



当日の様子。
嬉しいことに、展示スペースはとっても混み合っています。


皆様も是非、東山動物園まで足を運んで下さると嬉しいです。


そして・・・今日は東山の話題をもう1つ。
実は、この式典に参加された愛知県民の方から、センター宛てにお手紙をいただいたんです。
そこには、東山でツシマヤマネコの置かれている現状を初めて知ったということ、そして対馬の自然環境が守られ、ヤマネコが増えていくことを祈っていますという温かいお言葉がありました。

動物園に行って、ツシマヤマネコを見て、対馬を知って、そしてお手紙が届く。現場で働いているスタッフにとっては、とても嬉しいことです。
「動物園で展示する」という普及啓発の効果を実感できた出来事でした。


ここで一つ、豆知識。
ヤマネコは何のために動物園で飼育されているのかな?
そこには、大きく4つの目的があります。
①飼育下での保険個体群の確立
②野生個体群の保護活動の補完
③科学的な知見の集積・分析
➃普及啓発

これからも、ヤマネコの飼育下繁殖事業を応援して下さいね。
どうぞよろしくお願いします。

写真提供:東山動物園

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2014年04月27日ネコ展開催中!!@北九州市立「いのちのたび」博物館

センター職員日誌 國吉

こんにちは。國吉です。

ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか??

お休みのみなさん、そしてネコ好きのみなさんに、おすすめスポットのご紹介♪

そこは・・・
北九州市立「いのちのたび」博物館 です。

実は、特別展として「猫展」が開催中。
対馬からは、ツシマヤマネコの剥製や毛皮を貸し出して、展示していただいています。

イリオモテヤマネコと背中合わせの展示になっていて、日本に2種しかいないヤマネコを一度に見ることができます。
ヤマネコというと、「イリオモテ」の方が有名な現状・・・
一緒に展示していただくことで、「ツシマ」の認知度向上に期待大です!!

こんな感じの展示会場です。↓↓

ツシマヤマネコの展示ブース




イリオモテヤマネコの展示ブース



常設展では、大迫力の恐竜が出迎えてくれます!!




ということで、
みなさん、是非足をお運び下さい。
猫展は、6月1日まで開催しています。
HP:http://www.kmnh.jp/

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2014年04月24日仔ヤマネコ、すくすく成長中!!

センター職員日誌 國吉

みなさんこんにちは。國吉です。

2014年4月11日、福岡市動物園にて、待望の仔ヤマネコ3頭が誕生しました。
残念ながら、1頭は出生直後に死亡してしまいましたが、残された2頭は元気に育っています。

母ネコも、一生懸命仔ヤマネコにミルクをあげたり、おしりを舐めてあげたりと、初めての子育てとは思えないほど上手に哺育しています。

出産直後はとても神経質なので、直接見ることはできませんが、
巣箱内に設置されたカメラからの映像を見ているだけでも、心がほっこりします。
おっぱいに吸い付く仔ヤマネコ、かいがいしくお世話する母ネコ、本当に見ていて飽きません。

これから元気いっぱいに、大きく育ってくれることを祈るばかりです。




生まれた当日の写真です。

6日後・・・だいぶ大きくなりました。


<今回のペア>
NO.39(メス)8歳 × NO.60(オス)推定5歳以上
実はこのペア、昨年も交尾→妊娠まではうまくいっていたのですが・・・
出産時に難産となり、帝王切開を実施。生まれた仔ヤマネコは出生直後に命を落としています。

今回は、昨年の経験を踏まえ帝王切開の準備等、様々な緊急事態に対応できるよう準備をしていました。
結果、スムーズな自然分娩という一番良い形での出産になったので、本当に良かったです。



写真提供:福岡市動物園


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2014年04月24日那須どうぶつ王国レストラン「ヤマネコテラス」オープン♪

センター職員日誌 吉岡

こんにちは普及啓発担当の吉岡です(^^)★

4月19日(土)より栃木県那須どうぶつ王国に新しいレストランがオープンしました!!
レストランの名前は『ヤマネコテラス』!!
なんと!!
佐護ヤマネコ稲作研究会のヤマネコ米を使用したレストランなのです(^^)





レストランリニューアルオープンにあたり、
生物多様性保全をコンセプトにしたレストランでの
ヤマネコ米の使用をご提案してくださりました!!
レストランの中にはヤマネコセンター提供の展示物等も設置して頂き、
よりツシマヤマネコについて知って頂ける様になっています!!!



那須どうぶつ王国ではツシマヤマネコの展示はしておりませんが、
生物多様性保全は動物園での使命であり義務として、
今回こういった形でツシマヤマネコの保護支援をして頂きました。
対馬からは遠く離れた場所で、このようにツシマヤマネコを取り上げてくださり
PRして頂けるのが本当にありがたいことです。

今後も島内だけでなく、島外でもツシマヤマネコを
知って頂く活動を行っていきたいと思います!!


GWも間近に迫ってきました!!
今年は是非ご家族やお友達と一緒に那須どうぶつ王国に遊びに行ってみてください★
もちろんヤマネコセンターでもツシマヤマネコの福馬くんが待っていますので、
対馬にも遊びに来てくださいね♪

那須どうぶつ王国HP↓
http://www.nasu-oukoku.com/

佐護ヤマネコ稲作研究会HP↓
http://www.yamanekomai.com/

写真提供:那須どうぶつ王国

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2014年04月20日「つながる」キャンペーン開催中!

センター職員日誌 國吉

みなさん、こんにちは。
通勤途中の山の景色が、桜の花の淡いピンク色から、気づけば新緑のきみどり色に変化しました。それでも、春の対馬、朝晩はまだまだ肌寒いです。
寒がりの私は、フリースが手放せません。

さて、センターでは4月17日(木)から「つながる」キャンペーンを開催しています。

1分1秒を争う救護の現場、ヤマネコの命を救うためには迅速な対応が求められます。
そこでこのキャンペーンでは、住民の方々にヤマネコサポーターとして、ヤマネコの特徴を理解していただき、もしもケガをしたり、弱っているヤマネコを見かけたらすぐにセンターへ連絡ができるよう、センターの電話番号を携帯電話に登録してもらいます。

①耳の後ろの白い斑点(虎耳状斑)
②太いシッポ
③額の縦縞
など・・・3つ以上の特徴を覚えてくださいね。







キャンペーン参加者には、缶バッジをプレゼント中です(^^)/
4つの中から、好きなデザインを1つ選んで下さいね。
(一人1個です。)



こうして携帯電話に番号を登録しておけば、救える命が増えるかもしれません。たくさんの参加、お待ちしています。


<缶バッジのデザイン4種類>

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2014年04月17日春の交通安全キャンペーン

センター職員日誌 竹澤

先日、対馬上島で行われた春の交通安全キャンペーンにヤマネコセンターからつばきちゃんとセンター職員で参加させて頂きました!
警察や交通安全協会、県や市の職員の皆さん、また市民ボランティアの皆さんと安全運転を呼びかけました。
長崎県対馬振興局のろくべえくんも一緒です。



昨年度の秋、ツシマヤマネコ応援団と共催した『ツシマヤマネコ交通事故防止普及啓発ポスターコンクール』。
島内の小中学生の皆さんにご応募頂いた作品の中から入賞した作品を載せて作成したクリアファイルを配りながら、交通安全を呼びかけるつばきちゃんです。


 昨年12月30日に五根尾で起きた交通事故から、つい先日ようやく100日が過ぎました。
対馬は自然がいっぱいの島です。
ヤマネコだけでなく多くの動物たちが人のすぐ近くに暮らしています。
 道路のすぐ脇にシカがいたり、道路をテンが横切ったりも日常茶飯事です。
ヤマネコに限らず、シカやイノシシ、テンやイタチも、皆さんが利用している道路を同じように利用します。


彼らはいつどこから飛び出してくるか分かりません。
ぶつかってしまったら動物はもちろん、車も人も無傷では済みません。
対馬島内を運転する際には、動物がいるかも?と、ゆっくり運転、対向車のないところでのハイビームなどを心がけて頂ければと思います。
 
 残念な事に昨年度はツシマヤマネコの無事故記録は265日で事故が発生してしまい、記録が途絶えてしまいました。
無事故記録が100日を越え、この記録より更に伸びるよう、どうぞ皆さま、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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2014年04月10日ツシマヤマネコ応援団と親愛保育園協働で植樹祭!!

センター職員日誌 阿比留

こんにちは(^^)♪
事務補佐の阿比留です!
ツシマヤマネコ応援団事務局もしているので
今回は応援団活動で先日行った植樹祭についてお知らせしようと思います♪


このイベント場所は、厳原町にある親愛児童保育園のグラウンド。
子供達と一緒にどんぐりの苗を植樹しようということで昨年3月に行った場所です。
その苗が一年経ち、残念ながら枯れてしまったり、傷が付いてしまったりと成長できなかったものを、今回新たに新しい苗と交換したり、新たな場所に植えてあげようと4月5日(土)に開催されました。

当日は、朝早くから応援団団員やヤマネコセンター、対馬市役所職員、児童、先生方と沢山の参加をして頂きました!

まずはイベントホールにて挨拶や、ヤマネコとドングリの関係性についての紙芝居などを行いました(^^)/子供達も熱心に耳を傾けてくれています♪




紙芝居では、ドングリの木を植える事で、ヤマネコの餌となるネズミが増える事や、豊かな森が出来る事は他の動植物にとっても大切な事になるんだよ!みんなが今からする作業は、動物たちにとって大切なお手伝いなるんだよ!と説明しました。




それから植樹場所へ移動し、植樹の説明をして開始します♪
団員の方々に協力頂きながら、一つ一つ子供達の手で植えていきます(*^_^*)
小さなスコップで穴を掘り、肥料の入った土をかけてあげます。
大きくなあれ♪とおまじないをかけながら…(^^)/






作業が終了したら、最後に子供達からお礼の言葉を頂き、みんなで記念撮影を行いました♪
みんなで植えたドングリの木の赤ちゃんが、これから先どんどん大きくなって、いつかヤマネコが親愛保育園に来る日がくるかもしれません…
子供達と一緒に苗も大きく育ってくれたらいいなと思います♪
今後も、団員と、そして子供達と観察しながら日々の成長を楽しみにしていきます(^^)/
またこちらでも苗の様子を投稿させていこうと思いますので
是非是非楽しみにしていてくださいね(*^_^*)



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2014年04月03日河岸のヤマネコ

センター職員日誌 竹澤

対馬2年目AR竹澤です。
桜も咲き、春の暖かな陽気になりました。
対馬生活2年目が始まったばかりのつい先日。

 休日の早朝、散歩していたところ、河岸にヤマネコを発見!
日中にヤマネコを見られるのは珍しく、しかもこの日は運良く撮影までできました。
AR2年目を迎え、プライベートで初めて野生のヤマネコの撮影成功です!

「河岸を歩くヤマネコ」


そしてもう一つうれしいのが、実はここは以前、護岸改修の際に、
事業者である県や工事を施工する会社と対馬野生生物保護センターが協議を行い、
ヤマネコをはじめ、多くの生きものが利用できるよう、水性植物が生える淀みを残したり、
ヤマネコが利用しやすいように護岸に段差が設置されている場所です。

まさにそこを利用しているヤマネコとの遭遇でした。
写真の通り、ちゃんと活用されておりました!

 こういった環境に配慮した工事は、この場所だけでなく対馬島内でも何カ所かで行われています。
 志多留の生きものに配慮した圃場整備や、
舟志の新規道路事業にあたりヤマネコの交通事故対策で作って頂いた
既設ネコ走り、カルバート設置もそれにあたります。

人とヤマネコをはじめ生きものが共存するため、
対馬野生生物保護センターでは行政機関、民間企業、
市民団体と連携しながら様々な対策を行っています。

この護岸もそうした連携の元、作られています。
そして行った対策の効果が目に見え、また示せるというのは、
今後更なる対策の実施にも繋がる大切なことです。

 なので、散歩のおりに、その姿を撮影できたことはとてもうれしい事でした(o^^o)

ちなみに写真のヤマネコは護岸の段差を駆け上り、
振り返って顔を見せてくれた後、藪の中に消えていきました。




新年度早々、幸先のいい出会い。
元気でね、会えたらまたね、とその後ろ姿を見送りました(^^)/~~




このように環境に配慮した箇所がさらに増え、
少しでもヤマネコたちが暮らしやすい環境になるよう、今後も対策に取り組みます!

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