皆さん目を閉じて、沖縄をイメージして下さい。何を思い浮かべますか?
「サンサンと降り注ぐ太陽の光に、島を取り囲む真っ青で澄んだ海は、キラキラと輝いている。白い砂浜にうち寄せる波の音、ゆっくり時間が流れている。海の中を覗いてみると、色とりどりの生き物がたくさん棲んでいる。」きっと海のイメージが、頭の中をかけめぐるのではないでしょうか。こんな海が沖縄にあるから、惹かれ訪れたいと思うのでしょう。
そして皆さんは、まさしくその沖縄に行きます。青い海をすぐそばに感じることができるのです。十分に存分に、イメージを具体化して楽しんで下さい。
ところで、その沖縄の海ですが、なぜ、あんなに青色のグラデーションがあるのでしょうか?なぜ、砂浜は白いのでしょうか?なぜ、カラフルな生き物が多いのでしょうか?皆さんは、そんな疑問をもったことがありますか?
その謎を解く鍵は、サンゴにあります。白い砂浜を作り出しているのも、海に水色の部分やパステルグリーンの部分などがあって単色でないこともサンゴのお陰です。カラフルな生き物がたくさんいるのも、サンゴがあるからです。サンゴは、沖縄の海には欠かせない存在です。
しかし、現在そのサンゴは確実に数を減らしてきています。サンゴが減る原因は、地球温暖化によるものと考えられている海水温の上昇、オニヒトデやシロレイシガイダマシなどの大発生による食害、赤土の流入、生活排水、マリンレジャー中の船のアンカーや人の接触など様々なものが挙げられています。もし、サンゴが無くなったら、魅力的な沖縄の海はなくなってしまうといってもいいでしょう。
また、サンゴの存在は島にとっても重要です。サンゴはサンゴ礁という構造物もつくります。サンゴ礁は、島を高い波から守る防波堤の役割をしてくれるなど、島の生活文化もサンゴと密接に関わっています。
「サンゴを守るためには、私達は何をしたらいいのでしょうか?」まずは、サンゴについて知ることからスタートです。サンゴって何?サンゴはどんなことをしているの?サンゴってなぜ大事なの?サンゴ礁って?人とサンゴ礁の関係は?などなど。知ることは、何をすれば良いかを考えることにつながります。
加えて、沖縄の海やサンゴについて、すこし探求をしておくと、海にでた時に「なるほど、なるほど」なんて不思議発見、楽しさ倍増ともなるわけです。
皆さんは沖縄に来られます。青い海から楽しさをもらえるでしょう。そんな恩返しに、沖縄の海にとって大事なサンゴやサンゴ礁のことを学んで、これらを大事にする取り組みに関わっていただけませんか。
青く澄んだ美しい沖縄の海が好きですか?その海を大事にするための活動の一歩目が、このサンゴ礁学習プログラムです。さあ、スタートしましょう。