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九州地方環境事務所

ツシマヤマネコニュース

ぼくらのツシマヤマネコストーリー

2011年10月30日
センター職員日誌
芸術の秋。
島内各小中学校や各町でも、文化祭があちこちで開催されています。
そんな中10月28日には、峰町の西部中学校で文化祭が開催されました。

目玉は全校生徒35名が力を合わせて作り上げた劇。
タイトルは「ぼくらのツシマヤマネコストーリー」!!
センターも、この劇に協力させていただきました。

始まりは9月の終わりのある日。
国語教諭でもある教頭先生が来館され、台本についてのご相談を受けました。
センターからはちょっぴり離れた峰町ですが、ヤマネコの生息地。当時一番最近の交通事故現場も、峰町でした。
詳しくは、ヤマネコニュースの過去ログをご覧ください。
http://kyushu.env.go.jp/twcc/bbs/yamaneko/index.html

劇をするにあたり、国語の時間を活用した「ヤマネコ教室」の時間も頂きました。
生徒さん達は凄くまっすぐで、時間ぎりぎりまで答えても答えきれない量の質問を頂き、とてもうれしかったです。


そして文化祭当日。
ヤマネコをテーマにした劇がどんな形になったのか、西部中にお邪魔してきました。
お邪魔した時はちょうど「海神太鼓」の上演が始まったところ。
ばっちり決まってて恰好良かったです(*^_^*)


太鼓が終わると、いよいよ劇の上演開始です。
3年生が文化祭の劇のテーマについて話しあい、ヤマネコを取り上げようというところから、話は始まります。
初代公開ヤマネコ、つしまる(http://kyushu.env.go.jp/twcc/yamaneko/gallery/Mt-09/tushimaru.html)が、父親だったら…という、架空の設定の元、物語が始まります。
(実際には、ヤマネコのオスは子育てに参加しないといわれています)
さっそく、つしまるファミリー登場!!


耳としっぽ、肉球…ヤマネコの特徴もちゃんと捉えています♪

つしまるはお腹を空かせた子供たちのために鶏小屋へ行こうとして、罠にかかり、センターに保護されます。
「ほかのヤマネコのように、すぐに外に帰ってくるわよ」と、お母さん。
ところが…


TWCC職員「まさか猫エイズにかかっているなんて…」
猫エイズにかかったヤマネコは、他のヤマネコに病気をうつす可能性がある為、野生に帰すことが出来ません。
「せめて広いケージで飼育して、島のみんなにヤマネコを身近に感じる機会を作ってもらおう」
こうして、つしまるの一般公開が始まります。
センター職員役の子達も、本物以上に?ばっちり決まっていました。

劇中では、対馬市ネコ適正飼養条例も紹介されました!
この条例は、ネコもヤマネコも、対馬で暮らしていくために作られたもので、イエネコの登録や、マイクロチップの埋め込みの義務化などが定められています。
(現在、対馬市ではこれらの手続きを無料で受けられます)


ところ変わって、昔の対馬。
タイムスリップした1年生たちがヤマネコについての話を聞きます。
電気もガスもないけど、ヤマネコがたくさんいた時代、ヤマネコ達の受難は別の形でした。
「さぁ、鍋が出来ましたよ。みんなの時代にはきっと食べられないごちそうですよ」
「これは、ツシマヤマネコのいり焼き!!」
「え~っ!?」

昔の人を演じる1年生たちが可愛らしかったです♪
蛋白源の少なかったかつての対馬では、ヤマネコも貴重な人間の食糧だったんですね。



劇ではヤマネコと人間の暮らし、環境の変化が見事に描かれていました。
最後はダンスで幕が閉じます。


決めポーズもばっちりです。

劇中では、人とヤマネコの双方が住みよい対馬を作る為にどうしたら良いかというメッセージが各所に散りばめられていました。
これを機会にヤマネコについてを考えてくださった方も多かったのではないでしょうか?

西部中の皆さん、忙しい合間を縫っての練習、お疲れ様でした!
リニューアル後のセンターにはまだ来たことがないというお話でしたが、これを機会に、是非是非センターにも遊びに来てくださいね♪