対馬野生生物保護センター

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ツシマヤマネコニュース(過去ログ)

ツシマヤマネコの死体収容について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2011/03/28(Mon) 16:32 No.301

3月23日(水)、対馬市峰町大久保(おおくぼ)の国道において、交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体を対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)が収容しました。

1 死体が収容された経緯
  3月23日(水)午前5時半頃、対馬市峰町大久保の国道で死亡しているツシマヤマネコを地域住民が発見し、豊玉地域活性化センターを経由してセンターに午前8時半頃連絡があり、ツシマヤマネコの死体を収容しました。

2 死体の個体情報
(1)性別 ♀
(2)年齢 成獣
(3)体重 2,560g
(4)個体の状況 栄養状態良好。右肩に裂傷。2週齢程度と推定される胎仔を1頭妊娠していた。
(5)死因 胸腔内血管破綻による失血死と推定。道路上で発見された事から交通事故によるものと考えられる。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中。
(6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の対応
平成21年12月の事故以降、ツシマヤマネコの交通事故が増加傾向にあることから、環境省・長崎県・対馬市では、共同でツシマヤマネコ交通事故非常事態宣言を平成22年12月8日に発令し、ドライバーへの交通事故防止の呼びかけを強化してきたところです。今後も引き続き以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板の設置
・パンフレット・チラシ・キャンペーンの実施等による普及啓発
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動等の実験の実施等)等

4 これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で56件(49頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成22年12月24日であり、交通事故ゼロ記録は87日間でした。
  妊娠中のツシマヤマネコが交通事故により死亡したのは、平成18年3月29日に上対馬町で2頭の胎仔を妊娠した個体に続き、2頭目です。

5 普及啓発の内容
交通事故の発生は、ドライバーのスピードに大きく関係しています。見通しの良い道路や幅員の広い道路はスピードの出しすぎに注意して下さい。また、今回事故に遭ったヤマネコが妊娠していたように、これからの時期は、ヤマネコの出産・子育ての季節にあたります。妊娠中のヤマネコや子育て中のヤマネコが事故に遭うことにより、未来のヤマネコの命まで失うことになりますので、1頭でも多くの命を守るため、低速度での運転をよろしくお願いいたします。
万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合は、速やかにセンター等までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。故意でない限り罪に問われることはありませんので、万一の場合はご協力くださいますようお願いたします。


NHKBShiワイルドライフでツシマヤマネコが取りあげられます!

投稿者:環境省 投稿日:2011/03/07(Mon) 13:36 No.300

昨年10月末に、NHK「ダーウィンが来た! 生き物新伝説」でツシマヤマネコが取りあげられましたが、今度はBSのワイルドライフで、以下の通り放送の予定があります。

○3月21日(月)夜8時~9時30分「ワイルドライフ」 NHKBS-hi

 まだ先のことなので、日程が変更になる可能性もあるそうです。
 生態映像にかなり偏っていたダーウィンと比較すると交通事故問題も取り上げるなど幅広い視点でヤマネコに迫る番組になりそうです。
 ダーウィンが来たでは使われなかった秘蔵映像も使われるかもしれませんので、皆様ぜひご覧ください!


保護したツシマヤマネコの放獣について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2011/02/21(Mon) 14:16 No.299

平成22年12月5日(日)に対馬市上対馬町古里(ふるさと)において保護されたツシマヤマネコについて、血液検査等の結果異常がなかったことから、2月18日(金)17時頃、保護された付近の山中に放獣しましたのでお知らせします。

1 保護されたツシマヤマネコの放獣
 平成22年12月5日(日)に対馬市上対馬町古里において地域住民が保護し、対馬野生生物保護センターに保護・収容していたツシマヤマネコについて、血液検査の結果、感染症など他に異常が認められないことから、2月18日(金)17時頃に、保護された付近の山中で放獣しましたのでお知らせします。

2 個体の情報(保護収容時)
(1)性別 オス
(2)年齢 亜成獣(昨年春生まれ)
(3)体重 1,310g(放獣時で3255g)
(4)個体の状況 若干やせ気味
(5)FIV、FeLV検査 共に陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)


ツシマヤマネコの死体収容について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2011/02/03(Thu) 10:52 No.298

対馬野生生物保護センターでは、2月2日(水)、対馬市上県町志多留(したる)において死亡していたツシマヤマネコを収容しました。

1 収容された経緯
2月2日(水)午前11時50分頃、国分輝幸氏から、上県町志多留でツシマヤマネコの死体を発見したとの連絡がありました。
対馬野生生物保護センター職員が現場に向かい、第一発見者の野方敏男氏と通報者の国分輝幸氏より発見状況を聞き取りし、死体を回収し、14時前に対馬野生生物保護センターに収容しました。

2 個体の情報
(1)性別 メス
(2)年齢 成獣
(3)体重 1620g
(4)個体の状況 死後数日経過と考えられる。外傷はなく、痩せている。
(5)原因 不明
(6)FIV、FeLV検査  陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 その他
対馬野生生物保護センターでは24時間、ヤマネコの保護収容についての電話対応ができるようになっております。生体はもちろんのこと、死体であっても迅速な回収により死因の解明等に役立ちますので、ヤマネコの生体・死体を保護収容した場合は、夜間早朝でも対馬野生生物保護センターまでご連絡ください。


ツシマヤマネコ交通事故対策後の効果について

投稿者:環境省 投稿日:2011/01/27(Thu) 16:51 No.290

Download:290.pdf 290.pdf

ツシマヤマネコの道路上への出現を防止し、交通事故を未然に防ぐことを目的として平成22年2月に対馬野生生物センターと市民ボランティア団体ツシマヤマネコ応援団が、県道39号の上対馬町小鹿のカルバートに動物用の移動用足場「ネコ走り」を設置し、ツシマヤマネコをはじめとする野生動物の利用状況について、監視カメラによるモニタリングを行ってきましたが、今般、これまでのモニタリングの状況をとりまとめましたのでお知らせします。なお、これは、平成21年度に策定されたツシマヤマネコ保護増殖事業実施方針の交通事故対策に基づくものです。

1.背景
カルバート*1を移動経路として利用できるようにすることで、ツシマヤマネコ(以下、ヤマネコ)の道路上への出現を防止し、交通事故を防ぐことを目的として、平成22年2月に小鹿トンネル付近のカルバートへネコ走り*2を設置しました。

2.ネコ走り設置場所の概要
上対馬町小鹿トンネル周辺に設置されているカルバートのうち、呑口*3に常時水が溜まっている3箇所に設置しました。ネコ走りを設置したカルバートのうち、設置箇所1付近(上対馬町小鹿トンネル志越側口付近)では、平成19年1月にヤマネコ(オス、亜成獣)の交通事故が発生しています。

3.ネコ走り設置後のモニタリングについて
(1)モニタリング期間について
設置箇所1:平成22年5月15日からモニタリング開始。
設置箇所2および設置箇所3:ネコ走り設置直後の平成22年2月28日からモニタリング開始。
(2)モニタリング方法について
ネコ走りを設置した3つの箇所において、平成22年9月まで動画撮影機能を利用(機能上、日中のみのモニタリング)。平成22年10月からは、写真撮影機能を利用(日中および夜間のモニタリングが可能)。

(3)モニタリング結果について
今回、平成22年12月の時点で設置箇所全てにおいてヤマネコを始めとする野生動物の利用を確認することができました。このネコ走りを利用することで、道路上へ出る可能性を減少させることができていると考えられ、新規の道路整備が少ない対馬において、既設構造物に配慮を加えることは、ヤマネコと車との事故を減少させる有効な手段と言えます。

6.用語について
*1カルバート:排水目的に、道路下に設置されているコンクリート管
*2ネコ走り:野生動物が移動経路として利用できるように設置した足場のこと。コンクリートU字溝を逆さにして設置したもの。(今回はツシマヤマネコを対象としているので、ネコ走りと名付けている。)
*3カルバート呑口:水が流れ込む口

Re: ツシマヤマネコ交通事故対策後の効果について

 環境省 - 2011/01/27(Thu) 18:07 No.294

設置個所1:ネコ走りを利用するツシマヤマネコ

Re: ツシマヤマネコ交通事故対策後の効果について

 環境省 - 2011/01/27(Thu) 18:08 No.295

設置個所2:ネコ走りを利用するツシマヤマネコ

Re: ツシマヤマネコ交通事故対策後の効果について

 環境省 - 2011/01/27(Thu) 18:09 No.296

設置個所3:ネコ走りを利用し、斜面を上りきったツシマヤマネコ

Re: ツシマヤマネコ交通事故対策後の効果について

 環境省 - 2011/01/27(Thu) 18:12 No.297

設置位置図です。


センター職員の募集について

投稿者:環境省 投稿日:2011/01/27(Thu) 17:00 No.293

環境省九州地方環境事務所では,九州管内の各自然保護官事務所(対馬・雲仙・阿蘇・くじゅう・えびの)において
平成23年4月1日から勤務していただける環境省非常勤職員(アクティブレンジャー)を募集しております.

このうち対馬自然保護官事務所(対馬野生生物保護センター)では,ツシマヤマネコなどの野生生物の保護管理に関わる職員を2名募集いたします.

===募集要領より抜粋====================

1.職種
アクティブ・レンジャー(自然保護官補佐・非常勤職の国家公務員)

2.勤務場所
対馬野生生物保護センター「対馬自然保護官事務所」
ア.勤務地:長崎県対馬市上県町佐護西里2956-5
イ.募集人員 2名

3.主な業務内容
ア.業務
ツシマヤマネコなどの野生生物の保護管理にかかる自然保護官業務の補佐
イ.業務の事例
①ツシマヤマネコと共生する地域社会づくり
②地域ボランティア等の活動支援、連絡調整
③環境教育の企画、実施、支援
④センター来館者対応、普及啓発事業、
⑤ラジオテレメトリー調査、他
ウ.要件
普通自動車の運転免許、パソコン技術などが必要

4.応募期間
平成23年1月24日(月)から2月21日(月) 必着

5.雇用条件
(1)雇用期間
平成23年4月1日から翌年3月31日まで
※雇用期間満了後も場合によっては再雇用可。ただし最長継続期間は3年。
(2)勤務日数
原則として、月~金曜日までの週5日勤務
※土、日曜及び祝祭日は休日。これらの日に勤務を命じられたときは、振り替え 又は代休を取ることができる。
(3)勤務時間
午前8時30分~午後5時15分(休憩時間12:00~13:00)
(4)給与
①給与
別に定める給与取扱いによるが、日額計算の月払い(翌月払い)。
※日額は約8,200円(大学卒)。経験年数による加算があるが、上限は9,870円。
②期末手当
別に定める給与取扱いによる。
③社会保険
雇用保険、健康保険、厚生年金に加入(一部自己負担)。
④諸手当
通勤手当、扶養手当、住居手当、超過勤務手当、出張旅費など。
※勤務地赴任に要する費用(旅費等)の支給はありません。

6.応募方法
次の書類を下記宛てに郵送又は持参して下さい。
(1)履歴書(市販のもの)に必要事項を記入したもの 1部
(2)小論文 1部
ア.様 式
横書きで1,200字以内
イ.テーマ
「希尐野生動物の保護に関する具体的な提言」
(3)返信用封筒 1通
定型封筒に住所及び宛名を書いて120円切手を貼付して下さい。
※不合格者には履歴書及び小論文を返送します。
(4)応募用紙送付先・問合せ先
環境省九州地方環境事務所
〒862-0913 熊本市尾ノ上1-6-22
アクティブ・レンジャー担当
総務課(田中、後賀田)
電話:096-214-0311

===============================

詳細は,九州地方環境事務所ホームページをご参照ください.
http://kyushu.env.go.jp/pre_2010/0124a.html


ツシマヤマネコの保護・収容について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2011/01/27(Thu) 16:41 No.289

平成23年1月23日(日)に対馬市上対馬町小鹿と峰町志多賀の境界付近において、ツシマヤマネコを保護したとの連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)に保護・収容しました。

1 保護された経緯
  1月24日(月)午前9時ごろ、1月23日(日)16時半ごろに上対馬町小鹿と峰町志多賀の境界付近の林道において衰弱しているツシマヤマネコを地域住民が保護し、24日朝に峰地域活性化センターに運んだとの連絡がセンターにあり、センター職員が保護・収容しました。

2 個体の情報
(1)性別 オス
(2)年齢 亜成獣
(3)体重 1,500g
(4)全長 まだ計測を実施していない
(5)個体の状況 若干やせ気味
(6)FIV、FeLV検査 共に陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の予定
  疾病等の有無を検査中であり、それらの結果、問題なければ放獣することとしています。


対馬市からの島おこし協働隊員募集のお知らせ

投稿者:環境省 投稿日:2011/01/17(Mon) 19:18 No.288

対馬市では、下記の通り「島おこし協働隊員」を募集しています。
うち1名は、ツシマヤマネコをはじめとする対馬の豊かな自然の恵みを活用しながら守る隊員です!
東京での説明会もありますので、みなさまふるってご応募ください。対馬の自然が待っています。

ツシマヤマネコをはじめとする生物多様性の保全や地域振興、島暮らし等に関心を持ち、熱意ある皆様からのご応募を心よりお待ちしております。

●募集期間 平成23年1月17日~2月18日(必着)
●募集人員 島おこし協働隊員 5名
   うち、生物多様性保全担当 1名
      島デザイナー 1名
      レザークラフトで島おこし担当 1名
      薬草で島おこし担当 2名
●業務概要
対馬市職員、市民、関係団体等と連携しながら、次に掲げる活動を行います。
(1)生物多様性保全担当(1名)
(勤務地・所属課:対馬市上県町佐須奈・上県地域活性化センター地域支援課)
・ 対馬にのみ生息し、絶滅の危機に瀕するツシマヤマネコ(国内野生動植物種・絶滅危惧ⅠA類)や対州馬(日本在来馬8馬種の1つ)をはじめとする自然資源の保全活動
・ 特に、「種の保存に資するための活用方法」を検討し、産業振興・雇用創出に結びつくような施策の企画立案・連絡調整を行う
・ 平成23年度策定予定の「対州馬保存管理計画」の事務支援
・ 千俵蒔山草原再生プロジェクトの活動支援
・ 関連民間団体(NPO法人ツシマヤマネコを守る会、佐護ヤマネコ稲作研究会、対馬ヤマネコ田んぼの学校、佐護区、舟志の森自然学校、対州馬振興会、対州馬初午祭実行委員会等)の活動支援

 その他、待遇などの詳細な情報は以下のHPをご覧ください!

 対馬市HP
http://www.city.tsushima.nagasaki.jp/web/h23_1_17.html