対馬野生生物保護センター

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とらやまの森
環境省 対馬野生生物保護センター ニュースレター

とらやまの森第31号

 

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ワークショップからの提案(一部)


ヤマネコと共生する地域社会づくり

  • なぜヤマネコが大事なのか、ヤマネコの様々な価値を明確にし共有する
  • 関係機関や市民と連携をとりあう
  • ヤマネコに関する必要な情報を収集・整理し、発信できる仕組みをつくる
  • 対馬の様々な産業活性化にヤマネコを活用する
  • 対馬ならではの視点で、公共事業にヤマネコや自然環境の保全・再生を積極的に取り入れる

生息域内保全(PVA・モニタリング)

  • 10年後の野生下の個体数を現在より10%増やす
  • 生息地(個体群)をこれ以上分断しない
  • 10年後までにはヤマネコの交通事故をなくす

(PVA:個体群存続可能性評価)

飼育下繁殖(関連記事4・5ページ)

  • 飼育下繁殖の必要性や目標について地域と共有する
  • 飼育下繁殖個体群を遺伝的多様性を保ちながら、計画的に100頭前後まで増やす
  • ツシマヤマネコ繁殖委員会(仮称)を設置する
  • 対馬に再導入のための施設を整備する
  • 定期的なファウンダの導入を行う
  • 人工繁殖技術研究に取り組む

感染症対策

  • ノラネコをゼロにする
  • 飼い猫の感染症率をゼロにする
  • 飼い猫の個体登録条例制度を目指す
  • 適正飼育の普及に努める

 ワークショップ全体の報告書は、主催者のPVA実行委員会から4月中に環境省はじめ各関係機関に提案される予定です。環境省としては、この提案について、可能な事から保護増殖事業に取り入れ、長崎県や対馬市、専門家、関係者、そして市民の皆様と協力し、早期に取り組んでいく予定です。



ヤマネコニュース

 昨年の10月から12月までに3頭のヤマネコの死体が発見されました。1頭の死亡を防ぐことがヤマネコ全体を守ることに繋がります。この時期は発情期でオスがメスを求めて盛んに移動する季節です。ドライバーの皆さんは事故を起こさないよう、安全運転をお願いします。

日時 年齢 性別 体重(g) 場所 詳細
10/16 亜成獣 オス 1,440 上県町御嶽公園付近 交通事故
11/30 亜成獣 メス 1,180 上対馬町芦見 死因不明
12/29 亜成獣 メス 1,400 上対馬町舟志 交通事故

ヤマネコも車に気をつけて!-県が事故多発地点に反射板設置-

 これまでの交通事故対策は、ドライバーに対して安全運転を呼びかけるものが主でしたが、この度「ヤマネコ自身にも注意を促す」取り組みがスタートしました。
 交通事故多発地点2ヶ所に、対馬地方局道路課が計10個の反射板を設置。車のライトが当たると、人の目には見えない赤い光が道に隣接する地帯に反射し、交通事故の多い夜間、光でヤマネコに注意を促します。計画の際には現場にセンター職員も同行し、ヤマネコの生態や行動に配慮した設置場所の検討も行いました。

 道路部局や専門家を交えた「交通事故対策連絡協議会(仮称)」を組織することが国際WSでも提案されました。今後、様々な視点から交通事故対策が進められる予定です。


新職員紹介! 朝倉 みづほ(動物看護士、飼育担当)

 ヤマネコに釣られて、約10年住み慣れた土地をアッサリと捨て、ヤマネコよりも重いデカ猫2匹をかついでやってきました。今では対馬の美しさにも魅了され、気分も頭も日々ルンルン♪ センターでは、すばらしい仲間に恵まれて、その優秀さに感心するばかりです。
 更にセンターを支えて下さる地元の方々のご理解、協力、そして温かさ。心がじ~んと温まります。盛り上がれ対馬よ!いつまでも、対馬が対馬であるために!


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