道路が生息地を分断している
道路が棲みかとなる山と、餌場となる水場とを分断しているため、多くの動物たちが道路を横断しなければならない状況でした。
動物が道路に侵入しやすい
吹付け法面やフェンスなどの遮断物がないため、動物がいたるところから道路へ侵入可能でした。道路脇には数多くの動物の糞や足跡、けもの道が確認され、動物たちが頻繁に道路を横断していると考えられます。
動物たちが排水管を利用して道路を横断している
分断された生息地を往復するために、動物たちが道路の下を通る排水管を通路として利用していました。しかし排水管の出入口がゴミで塞がった状態や、増水によって利用できない場合、動物たちは道路上を横断することを余儀なくされます。
道路を生活の場として利用している
道路は横断するだけでなく、時期によっては路上に出てくるカエルなどを捕らえるための餌場として、また谷から谷への移動の際にも道路上を歩くことが考えられます。
交通事故の発生には野生動物の生態や道路の構造上の問題など、さまざまな要因が重なり合っていることがわかりました。これらの問題を一つずつ理解・解決してゆくことが、より効果的な事故防止につながります。センターでは今後も関係機関と協力しながら、人にも、動物にもやさしい「対馬の道路」づくりを目指していきたいと考えています。
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