ツシマヤマネコニュース
ツマアカスズメバチトラップ作りについて
2019年06月05日こんにちは、普及啓発担当の堺です。
突然ですが、みなさんは「ツマアカスズメバチ」をご存じですか?
ツマアカスズメバチは中国、台湾、東南アジアに生息し、
体は全体的に黒っぽく、脚の先が黄色い色をしているのが特徴のスズメバチです。
日本国内では2012年にここ対馬で初めて発見され、生態系のかく乱や養蜂への影響が懸念され、
特定外来生物に指定されています。
ツマアカスズメバチ↑
4月下旬~5月頃、このような白い液体の入ったペットボトルが
ぶら下がっているのを見たことがありますか?
これは、ツマアカスズメバチの侵入を対馬で食い止めよう!と対馬全島で地元の皆様と協力して
実施している、「ツマアカスズメバチの女王蜂駆除大作戦」のスズメバチ捕獲トラップなのです。
前回の第3回大作戦では推定で約5900個体もの女王蜂が駆除されたそうですよ!!
ご協力ありがとうございました。
この取り組みをもっと知ってもらいたいと思い、4月27日と5月4日にツマアカスズメバチの
トラップ作りをするイベントをヤマネコセンターで開催しました♪
ヤマネコセンターのある棹崎公園に設置したトラップの中身を見てみると...
たくさんのツマアカスズメバチが確認されました(^0^;)
↑左からオオスズメバチ、キイロスズメバチ、ツマアカスズメバチ
対馬に生息するスズメバチはオオスズメバチ、キイロスズメバチ、
コガタスズメバチ、ヒメスズメバチの4種類です。
それぞれの特徴を覚えて、外来種ツマアカスズメバチもばっちり見分けていただきました。
スズメバチや巣の標本をじっくり観察♪
これは脚の先が黄色いからツマアカスズメバチだね!
トラップ作りでは、
ペットボトルにツマアカスズメバチが入る大きさに切り込みを入れて...
大きく切りすぎると、ほかの虫も入ってしまうことを伝えると、
皆さん慎重に切りこみを入れてくれました。
中には乳酸菌飲料の原液と水、ドライイーストを入れます。
ドライイーストを加えるとツマアカスズメバチを誘引する発酵臭が発生します。
トラップで捕獲した量にかかわらず、この発酵臭が弱まる2週間ほどで交換します。
棹崎公園を散策しつつ、作成したトラップを設置しました。
4月27日、5月4日のイベントで設置したトラップでは
たくさんのツマアカスズメバチを捕獲することができました!!
イベントにご参加いただきまして、ありがとうございました。
※トラップの設置、回収の際は生きたスズメバチが近く飛んでくる場合もあります。
近くに存在を確認したら、刺激しないようじっと静かにして飛び去るのを待ちましょう。
※死んでいても針に刺されることがあるので、十分気をつけて取り扱いましょう。
トラップの設置に関してやツマアカスズメバチについて、対馬市のHPにも掲載しています。