ツシマヤマネコニュース
ツシマヤマネコの対馬の下島における生息情報の確認について
2012年09月24日
ツシマヤマネコニュース
今般、環境省から長崎県に委託し実施している調査の中で、平成24年5月および7月に下島北部で採取された糞についてDNA分析を行った結果、ツシマヤマネコ(オス)のものであることが確認されたのでお知らせします。
1 確認の経緯
環境省及び長崎県は、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種であるツシマヤマネコの生息状況を把握するための調査を実施している。なお、ツシマヤマネコの生息数は対馬全体で80~110頭と推定され(※)、特に、対馬の下島においては、近年、確実な生息情報は非常に限られたものとなっている。
対馬の下島における調査については、近年わずかに生息の可能性を示す情報がある下島南部の厳原町内山周辺を中心として、平成18年度以降、痕跡調査、自動撮影調査を行ってきたところである。また、平成21年12月に同町小浦周辺で、ツシマヤマネコの亜成獣が保護され、平成22年9月に美津島町黒瀬(城山)においてツシマヤマネコのオスの糞が採取されたことから、それまでの調査範囲を下島北部へ拡げてきたところである。
今回、平成24年5月10日に美津島町久須保、7月27日に同町黒瀬(城山)において採取した糞について、ツシマヤマネコの可能性があったため、長崎県環境保健研究センターにDNA分析を依頼したところ、ツシマヤマネコのオスの糞であることが9月6日に確認された。
なお、これらの糞については、今後、北海道大学の増田教授にさらに詳細なDNA分析を依頼する予定である。
※平成12~14年度にかけて実施された生息状況調査の結果によるもの。生息数は定住している成獣個体の数を推定したもの。また、この調査においては下島での確実な生息情報は得られなかった。
2 結果の評価
平成22年9月に初めてツシマヤマネコの生息が確認された美津島町黒瀬において、2年間で合計5件の確実な生息情報が得られたことにより、美津島町黒瀬を中心とした下島北部ではツシマヤマネコが生息していける環境が残されていることが考えられる。
また、万関瀬戸と大船越瀬戸で分断されている美津島町久須保において糞が発見されたことにより、ツシマヤマネコが両瀬戸のいずれかを渡っている可能性が考えられる。今後、詳細なDNA分析の結果を踏まえ、関係行政機関、専門家等と協議し、追加の調査等について検討していく予定。
生息情報一覧
位置図
1 確認の経緯
環境省及び長崎県は、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種であるツシマヤマネコの生息状況を把握するための調査を実施している。なお、ツシマヤマネコの生息数は対馬全体で80~110頭と推定され(※)、特に、対馬の下島においては、近年、確実な生息情報は非常に限られたものとなっている。
対馬の下島における調査については、近年わずかに生息の可能性を示す情報がある下島南部の厳原町内山周辺を中心として、平成18年度以降、痕跡調査、自動撮影調査を行ってきたところである。また、平成21年12月に同町小浦周辺で、ツシマヤマネコの亜成獣が保護され、平成22年9月に美津島町黒瀬(城山)においてツシマヤマネコのオスの糞が採取されたことから、それまでの調査範囲を下島北部へ拡げてきたところである。
今回、平成24年5月10日に美津島町久須保、7月27日に同町黒瀬(城山)において採取した糞について、ツシマヤマネコの可能性があったため、長崎県環境保健研究センターにDNA分析を依頼したところ、ツシマヤマネコのオスの糞であることが9月6日に確認された。
なお、これらの糞については、今後、北海道大学の増田教授にさらに詳細なDNA分析を依頼する予定である。
※平成12~14年度にかけて実施された生息状況調査の結果によるもの。生息数は定住している成獣個体の数を推定したもの。また、この調査においては下島での確実な生息情報は得られなかった。
2 結果の評価
平成22年9月に初めてツシマヤマネコの生息が確認された美津島町黒瀬において、2年間で合計5件の確実な生息情報が得られたことにより、美津島町黒瀬を中心とした下島北部ではツシマヤマネコが生息していける環境が残されていることが考えられる。
また、万関瀬戸と大船越瀬戸で分断されている美津島町久須保において糞が発見されたことにより、ツシマヤマネコが両瀬戸のいずれかを渡っている可能性が考えられる。今後、詳細なDNA分析の結果を踏まえ、関係行政機関、専門家等と協議し、追加の調査等について検討していく予定。
生息情報一覧
位置図