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九州地方環境事務所

ツシマヤマネコニュース

年末年始

2012年01月06日
センター職員日誌
ヤマネコセンターの12月はまさに師走、あっという間でした。

12月1日 
動物園で構造上の問題からヤマネコが負傷したため、全てのヤマネコ飼育園で施設の点検と対応に追われました。

だいたい点検と、今後の方針が決まったかな、と思った12月15日
センターに一番近い集落で、ヤマネコ亜成獣♂が犬小屋に入り込み保護されました。
 
犬小屋の主(あるじ)に咬まれてしまいましたが、幸い軽傷ですみ、治療を終えて
今は野生復帰に向けて準備中です。



咬んでしまった犬も、いきなり自分の家の前にヤマネコが現れたので
お仕置きのような感じで軽く咬んだのだろうと思います。

きちんと繋がれた犬に咬まれてしまうなんて、ちょっとドジなヤマネコなのかもしれません…

12月25日
クリスマスの朝。
出勤するとセンターの前にトロ箱(魚をいれる発泡スチロールの箱)が置いてありました。
サンタさん…じゃないよね、と開けると、ヤマネコの死体と、回収してくれた方のメモが入っていました。
現場は私の通勤ルートで、毎日通っている場所でした(><)


クリスマスなのに、と凹んでいたら「下島でヤマネコの動画を撮影しました」という連絡がありました☆

比田勝では、クリスマスのイベントが開催され
参加したヤマネコの着ぐるみ「つばき」は子どもたちに囲まれて大人気でした。


私はここで帰省してしまいましたが
年末には上県町鹿見と上対馬町小鹿でヤマネコの情報があり
対馬にいた職員は対応に追われていたそうです。

そんな事になっているとはつゆ知らず、お正月をのんびり過ごして対馬に戻ってきたら
「ヤマネコの事故があったんだけど…」と電話が。


場所はヤマネコセンターの近く、12月15日に保護があったのと同じ集落です。
民家の前の道路の真ん中でひかれていたそうです。

23年度の交通事故はこれで5件になりました。
平均は3-4頭/年なので、既に平年より早いペースです。
これ以上事故が起きませんように…

今年度は年間を通して、来年度から建設が始まる
動物園生まれのヤマネコを野生復帰させるための訓練や下島でのヤマネコと共生する地域社会づくりなどを実施する施設の構造を検討しています。

10月と11月には、ヤマネコを飼育している動物園の方にも集まって頂いて
ワークショップを行いました。


ワークショップの一コマ。
いい大人がヤマネコの等重ぬいぐるみで遊んでいる、訳ではもちろんなく
柵をどんな構造にすると中のヤマネコが逃げ出さないのか、検討中です。


現在は、みなさんに頂いた意見をもとに、センター職員が中心に検討を進めており、
来年度には鮎戻し公園内で工事が始まる予定です。