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九州地方環境事務所

ツシマヤマネコニュース

ツシマヤマネコの死体収容について

2011年10月12日
ツシマヤマネコニュース
対馬野生生物保護センター(以下、「センター」と呼びます)では、10月10日(月)、対馬市上県町佐護(さご)のセンター敷地内において死亡していたツシマヤマネコを収容しました。

1 収容された経緯
10月9日(日)夕方にセンター内で異臭がしたため、10月10日(月)朝にセンター職員がセンター周辺の見回りを行ったところ、10月10日(月)午前9時半頃、センター敷地内でツシマヤマネコの仔の死体を発見し、死体を収容しました。
なお、9月22日(木)にセンター敷地内でツシマヤマネコの親仔が目撃されており、自動撮影カメラを設置したところ、10月3日(月)までは親仔の写真が撮影されていました。10月3日以降は親だけが撮影されているため、今回の死体は自動撮影カメラで撮影されていた仔ヤマネコである可能性が高いと考えられます。

2 個体の情報
(1)性別 不明
(2)年齢 幼獣(今年夏生まれ)
(3)体重 870g
(4)個体の状況   腐敗し、ウジ虫に食われている。頚部に損傷が認めら
るが、ウジ虫に食われたためか、他の要因によるもの
かは不明。
(5)原因   不明。山口大学に病理解剖を、長崎県環境保健研究セン
ターに傷口周辺の組織のDNA分析を依頼し調査中。
(6)FIV、FeLV簡易検査  採血できなかったため実施していない
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 その他
一般的にツシマヤマネコは春に出産すると考えられていますが、これほど遅い時期にこれほど小さい仔ヤマネコが保護収容されたのは初めてです。今回の仔ヤマネコは体の大きさと保護の時期等から今年の夏に生まれたものと考えられます。



死体収容現場で撮影されたツシマヤマネコの親仔の写真(9月23日午前11時前に自動撮影カメラにより撮影)