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九州地方環境事務所

ツシマヤマネコニュース

野生復帰したヤマネコ(Ms-55)その後【4/18~21】

2011年04月22日
センター職員日誌
4/18に亜成獣のオスMs-55を野生復帰させました(^^)/

このヤマネコは今年の1月末に峰町志越の三浦林道で衰弱しているところを地元の人の協力により保護した若い個体です.
センターで療養したのちネズミなどの生き餌を捕る訓練をしてから元気に野生に帰っていきました.

この個体についても野生復帰後の動向をモニタリングするため追跡調査を行なっているので,ここでヤマネコの様子を報告していきたいと思います.

18日は,野生復帰した場所から早々に動きだし,県道をまたぎ旧道小鹿~志多賀間の茶屋隈峠付近の谷まで移動していきました.
19日は,日中をこの谷で過ごした後,夜には移動を始め,再び野生復帰地点の周辺まで戻り,今度は小鹿トンネルの海側の山を小鹿港側へ移動していきました.
20日から21日は,この小鹿港の裏山でずっと過ごしていました.

Ms-55は野生復帰直後からどんどん移動を始めたり(たいていのヤマネコは野生復帰後の2~3日間はあまり移動せず,野生復帰地点の周辺で過ごすことが多い),移動する距離が大きい・スピードが速い(1時間で直線距離にして1kmぐらい移動することも!)などなど・・・なんだか規格外なヤマネコです!!!

野生復帰後から3日間は特に注意が必要になる期間であるため24時間態勢で追跡するモニタリング調査を実施していたのですが,一度ヤマネコが動き出したら見失わないようにこちらは着いていくのが必死でした.

これからしばらくは朝と夜に1回ずつこのヤマネコの様子を確認してモニタリング調査を継続してゆく予定です.


現在センターでモニタリングしているヤマネコは,豊玉町糸瀬~貝鮒にいる3頭(Mn-43,Ms-52,Mi-53)と上県町佐護にいる1頭(Mm-48)と上対馬町富浦にいる1頭(Mf-54)と今回野生復帰した1頭(Ms-55)の計6頭!

今のところどの個体も順調に野生の中で元気に暮らしているようです(^o^)


Ms-55野生復帰後の移動軌跡(4/18~21)