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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

「錦江湾最大のひがたをたがやす?みんなで里海づくり!」を開催しました

2025年03月05日
新田真裕子
みなさんこんにちは。
春の訪れを感じ始めている、新田です。

さて、2月16日、錦江湾奥最大の干潟、重富干潟を耕すイベントが行われました。
このイベントは、NPO法人くすの木自然館が企画・運営する国立公園の環境保全活動について、環境省及びセブンイレブン記念財団が共催・協力して実施したもので、総勢85名の方にご参加いただきました。

今回の目的は、簡単に言うと、固くなった干潟を耕うんし、柔らかくするとともに、酸素を入れ、生き物がすみやすい環境にしよう!というものです。

まずは干潟にすむ、生き物観察!
5人一組で干潟を掘り、生き物を探します。今年は姶良市さんにも参加していただき、一緒にチームをつくりました。
あ
どんな生き物がいるか、ワクワクです!
あ
大人も子供も夢中になって探します!
次は、干潟の生き物をバットや水槽に出し、みんなで観察をします。
普段めったに見ることのない生き物を観察し、至るところから、「おぉ~」という声が上がっておりました。
あ
ヒガタチロチ 吻を出し入れして、獲物を捕まえます。
あ
ヤドカリの仲間、ニホンスナモグリ、マメコブシガニ、ゴカイの仲間、ムギワラムシとその棲管などが写っています!
あ
ホシムシ  重富干潟で見られるのは、珍しいそうです。
 
干潟の耕うんの前に、くすの木自然館、浜本さまからなぜ干潟を豊かにすることが大切なのか、お話がありました。
干潟に生息する生き物が汚れを餌として食べていて、干潟には川から流れてくる生活排水等の汚れをきれいにする役割があること。また、干潟に生息する生き物を小魚やエビが餌としていて、さらに、私達が普段食べる魚は、小魚やエビを餌としていることを学びました。
続いて、本日のメインイベントの干潟の耕うんです!
浜本さんのお話を聞いた後、より一層気合いが入ります。
あ
耕うんスタートです
あ
地中から水が出るくらいの深さで掘り進めていきます。
あ
掘り進めた後を見ると、達成感があります。
耕うんのビフォー、アフターの写真がこちらです!
あ
耕うん前
あ
耕うん後
あ
耕うん後拡大
こうして見ると、まだまだ耕うんできた範囲は狭いですね。

次回は、5月の開催になります。どれだけ生き物が増えているのか、観察するのが、楽しみです。
今回も多くの方にご参加いただきましたが、どんどん輪が広がって、地域全体で重富干潟を守る取り組みを続けることができるといいですね!
 
活動後には、餌を探すクロツラヘラサギも、見ることができました。
これもまた、豊かな干潟があるという証拠ですね!
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!!