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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州いきものリレー⑥ ~阿蘇で過ごす冬鳥たち~【阿蘇地域】

2015年12月01日
アクティブレンジャー 藤田

 阿蘇山に今年初冠雪が見られ、一気に冬がやってきました。朝は「寒いね~」のひと言から始まります。阿蘇事務所の藤田です。対馬事務所の蔭浦さんからバトン受け取りました~。

 

 今春にオープンした『阿蘇草原保全活動センター』のとなりには遊水公園や水辺を囲うように遊歩道あり、散歩やジョギングなど地域の方に利用されています。毎年、この時期には冬鳥がやってくるので、今回の生き物は、日本野鳥の会熊本県支部が主催された観察会にて見られた鳥類をご紹介します。

 

遊水公園の遊歩道から観察

 

 見たい鳥のひとつに上がっており、「運が良ければ見れるかも?」と言われた「アカガシラサギ」を一番に見ることができ、いきなりテンションが上がります!体は灰褐色ですが、お腹と翼は真っ白く、大きな羽を広げて飛び立つ姿は、コントラストがハッキリしているので目を引きます。

 

 この日は、とても暖かく上着を脱いでしまうほど・・、ヒドリガモの「ヒーヨヒーヨ」という鳴き声が響き渡る中、遠くに旋回しているノスリを見つけたり、カワウが川面に飛んできてすばやく魚を獲ったり、シュッと目に入ってきたのは、ハヤブサがカモを狙って横切りました。ちなみにハヤブサが急降下するときは時速約300kmもの速さが出るそうです。

  

 水面には冬鳥が群れています

  

  

 遊水地の水面には、約300羽ほどの冬鳥・水鳥が泳いでおり、その種類を見分けました。ヒドリガモ、コガモ、オナガガモ、オカヨシガモ、カルガモ、マガモ、カイツブリ、オオバン、バンなどが見られました。尾が長かったり、カラフルな目立つ色だったり、羽の色、くちばしの形など、それぞれに違いがあり、それらを見分けられると一層楽しさが増します。

 

 周辺に目をやると、アオサギ、ダイサギ、タヒバリ、カワラヒワ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、トビ、カシラダカ、キジバト、モズなどを見ることができましたが、望遠鏡で「ここにいるよ」と見せてもらってもいっこうに分からず・・、言われたとおりに目線を辿っていって、やっと目に入りました。

 それにしても、場所も色も同化していて分かりにくいのに、肉眼で見つけられる野鳥の会の方々が不思議でなりません。

 

 

足音に飛び立つ

 

 

 また、「杉林にヤマセミを見た!」との情報があったので食い入るように見ていたら、突如、ハイタカとハシボソガラス3羽との攻防が目の前で繰り広げられ、「防御のためにカラスの方から攻撃している」と説明してもらいました。その他に猛禽類は、ハヤブサ、ノスリを見ることができ、全部で33種類を観察できました。

 

 種類が多くて見分けがつかないという先入観があったり、身近すぎてゆっくり観察することのなかった鳥類ですが、たった数時間でいろいろな種類やそれぞれの生態の一部を会間見ることができたことに驚いています。

 

  

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★☆ プチ情報 ★☆

1, 現在、阿蘇草原学習館では、『くまもとの猛禽類たち』と題して、同支部会のメンバーが撮影された写真展を開催中です。12月13日(日)まで。

 

2, 鳥インフルエンザについての注意

人に感染する可能性は低いようですが、鳥への感染が広がるのは要注意です。弱ってたり死んでいる鳥を

見つけたら、県や各市町村に連絡するなど適切にご対応ください。

 

3, 環境省HPはこちら

高病原性鳥インフルエンザに関する情報 http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/

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 阿蘇には多くの冬鳥がやってきます。草原にはコミミズクなどもやってくるようなので、ぜひ見てみたいと思います。冬の楽しみがひとつ増えました。

  

 さて、次は、雲仙のアクティブレンジャー瀬戸口さんにバトンタッチ!

楽しみにしてま~す♪(*⌒▽⌒*)♪