対馬野生生物保護センター

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環境省 対馬野生生物保護センター ニュースレター

とらやまの森第3号

 

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~棹崎公園の自然~


ツワブキ

 この時期になると、棹崎のいたるところで目にすることができるこの黄色い花は、ツワブキという植物です。この花は、棹崎に限らず対馬のいたるところで目にすることができます。私はここに来るまでは知らなかったのですが、地元対馬の人達にはよく知られている植物だそうです。そんなツワブキを今回は紹介したいと思います。

ツワブキ

【Farfugium japonicum】
キク科ツワブキ属
花期:10~12月


 暖地の海岸や海辺の山・やぶ地などに生える30~70センチの常緑の多年草。斜めに横たわる太い根茎から、長い柄のある葉を数枚束生する。花や葉が美しいのでよく庭に植えられている。園芸種も多くある。花茎は根生し、円柱形で直立し、高さ30~75センチ。まばらに枝を分け、少数の大形(径5センチほど)の黄色い頭花を散房状につける。中央に管状花が集まり、周囲に10~13個くらいの舌状花が一重に並ぶ。舌状花冠は長さ3~4センチ、幅約6ミリである。痩果は円柱形で長さ5~6.5ミリ、毛を密生する。冠毛はよごれた褐色で剛毛状、長さ約1センチ。葉は長さ4~15センチ、幅6~30センチ。フキに似て腎臓形で、厚く、表面につやがあるのでこの名がある。
 対馬では古くから綿毛をかぶった若い葉柄を山からつんできてつくだ煮にするが、これが本当のキャラブキ(弁当のおかずに最適です!)である。また葉はあぶって腫物・湿疹などに貼る。

 ※痩果:乾果中の閉果の一種。果実は小さく、果皮が堅く、成熟しても裂開することなく、内部に、果肉に密着せず一個の種子を入れるもの。
 ※キャラブキ:皮をはいだフキを生醤油(きじょうゆ)で濃い茶色に煮しめた食品。


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