対馬野生生物保護センター

ホーム >> とらやまの森バックナンバー >> とらやまの森第38号3ページ


とらやまの森
環境省 対馬野生生物保護センター ニュースレター

とらやまの森第38号

 

現在のページ 01 | 02 | 03 | 04


富山市ファミリーパークでヤマネコの飼育が始まります


1996年に福岡市動物園で始まった飼育下繁殖事業は、2000年に繁殖に成功して以来、毎年順調にヤマネコが誕生しています。今までに10頭が対馬に里帰りし、対馬野生生物保護センターと福岡市動物園で飼育をしてきましたが、2006年から新たに井の頭自然文化園とよこはま動物園ズーラシアで、分散飼育を開始しました。

 今秋から、新たに富山市ファミリーパークで分散飼育が始まることになり、対馬と福岡から1頭ずつ移動させる予定です。ファミリーパークでは、2004年10月から近縁のアムールヤマネコを飼育している実績があります。

分散飼育の目的 


  1. 感染症等の危険の回避
  2. 飼育場所の確保
  3. 全国的な普及啓発

今秋のヤマネコの移動
来年は、福岡・井の頭・よこはまで繁殖を試みる予定です



飼育下繁殖事業の目標

今までに23頭が飼育下で生育し、全体で33頭まで増加しました。最終的には100頭程度のヤマネコを、近親交配を出来るだけ防ぎながら飼育していくことが目標です。

井の頭自然文化園とよこはま動物園ズーラシア で10月下旬からヤマネコの一般公開が開始されます。

 今まで動物園で繁殖したヤマネコは、将来対馬に野生復帰させる可能性があるため原則非公開としてきました。しかし、野生復帰させるには、餌をとるための訓練をする施設や体制の整備、生息環境の改善など多くの課題があり、すぐに野生復帰させることは出来ません。

 一方で、ヤマネコを守るためには今まで以上に多くの方々の理解と協力が不可欠です。ヤマネコを飼育していただける動物園には、年間約230万人が訪れます。ヤマネコと対馬のことを来園者に知ってもらうためには、実際にヤマネコを見てもらい、身近に感じてもらう必要があります。そのため、飼育しているヤマネコの中で、将来野生復帰させる可能性が低い個体については、対馬の親善大使として、10月下旬から動物園で一般公開することになりました。

ヤマネコを公開することで期待される効果

  • 対馬とヤマネコの知名度が上がる
  • 知名度が上がり、対馬の農林水産物が売れるようになる
  • 対馬を訪れたいというきっかけになり、観光客が増える
  • 島外からのヤマネコの保護の支援が増える

井の頭の公開個体とよこはまの公開個体



とらやまの森第38号

 

現在のページ 01 | 02 | 03 | 04


ホーム >> とらやまの森バックナンバー >> とらやまの森第38号3ページ